男のコート

ベルンです。

肌寒さを意識する時間が日に日に長くなってきているように感じ、上着やコートを考える季節になってきましたね。

わたしがよく行く高円寺のお店は、入荷をブログでアップしており、それを毎日見ては生唾を飲み、ぐっとこらえる日が続いているのです。

何を隠そう、先日愛車のバイクをメンテナンスしてもらおうとバイクショップに行ったところ、

「これは入院させた方がいいですね。。」

と苦言をつかれました。
いったいどのくらい修理する箇所があるのか調べていただいたら、あれよあれよと修理内容が箇条書きでとんでもない長さに。

中古のバイクが一台買えるじゃないか!
と突っ込みたくなる額に跳ね上がり、直すか否かの選択に追い込まれました。
自分でせっせと改造してきたバイク。
愛着のあるバイクを、わたしは手放したくありませんでした。

「お願いします」

とGOを出すわたし。
これでしばらく服欲は我慢しなくては。。
そんなことを思わされました。

しかし翌日バイクショップから連絡が。
どうやら、中を開けてみたらとんでもない状況になっていたようで、修理代が更に大幅に増えそうだと言われました。
その額まできてしまえば、もう新しいバイクを買った方が確実によくなってしまったので、潔く諦めることにしました。。

そのときの心情は、
「完全な私欲にこんなに払えない。やめて良かったー。」

と心のブレーキがまだ効くことに、まだ人間らしい思考能力を持っているんだなと感じました。

しかし、
「次はVESPAベスパかな。」
ローマの休日のグレゴリー・ペックのように、グレースーツを身にまといベスパにまたがりたい。

世代が変わると松田優作の探偵物語をイメージする人もいるでしょうか。

と、欲求のベクトルが変わっただけになってしまいました。
わたしの欲求は死ぬまで続くのでしょうか。苦笑
末恐ろしいです。

話しが長くなりましたが、そんなことがあったので、当初支払わなければいけなかった分が勝手に浮いたような気持ちになってしまい(この感覚が怖いですね笑)、高円寺へと仕事の合間に足を運びました。

そこのお店は金曜日の夜、休日に合わせて大量に商品を入荷しアップするため、土曜日は隙間時間をうまく作って行くようにしています。

昨年からわたしはずっと、肉厚で男臭いクラシカルなツイードのステンカラーコートを探していました。
今時っぽい細身のものではなく、丈も長いどしっとしたもの。
古着は袖が短くなっているものが多く(※)、他のサイズは申し分ないのに、袖だけ残念なものが多いのです。
(※=袖に出るダメージは、袖を詰めることで解消されます。そのため、昔のコートは詰められ極端に短くなっているものが多いのです)

今季からBERUNでも男のためのステンカラーコートの製作を始めることになり、現在プロトタイプを作成中であります。

そんななか、ヴィンテージな風合いが強く残る男臭いコートを見つけたので購入しました。

80年代後期のものと思われるバーバリーのステンカラーコート。
現在のバーバリーでは絶対に作ってくれないであろうヘビーウェイトなツイードを使った一着。
くすんだオリーブカラーのヘリンボーンツイードが近くで見れば見るほど魅惑する力を秘めています。

現在、日本では温暖化ということもあり、本来のオーバーコート(※)と呼ばれるスーツの上に着る厚手のコートの需要が少なくなってきてしまいました。
(※=スーツの上着は誕生当時コートと呼ばれ、そのコートの上に着るものとして現在のコートはオーバーコートと呼ばれていました)

シャツやハイゲージニットの上からタイトなコートを着て、スタイリッシュに魅せる。
という現代のコートスタイル。
スタイルのみを追求した現代の装いは、わたしは決してかっこいいとは思えません。

男性と女性の装いの狭間がなくなってきた昨今、わたしはこのオーバーコートにこだわりたいのです。
男は男らしく、女性は女性らしかった時代の男のための服。
そして、年をとってからでしか似合わない洋服が世の中にたくさんあることを。

それがチェスターフィールドコートやダッフルコート、トレンチコート、そしてステンカラーコートなのだと思います。

もう一着、きれいな色のダッフルも購入しました。

なかなか写真では伝わりづらい色ですが、青緑のようなきれいな色です。
モールスキンやコーデュロイのスラックスにローゲージニットを合わせ、上にガボっと着込みたい。

現代のように技術が進歩するもっと以前に、人間の叡智をかけて作られた服。
それを肌で感じることが、本当に洋服を楽しんでいるということになるのだと思います。

ベルンでした!

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