5日目 Hawick

BERUNです。

洋行5日目。
気がつけばもう、今回の旅も折り返し地点を過ぎていました。
残り少ない大切な時間、足は限界ですが、、たくさん吸収してきたいと思います。

今日は”Hawick“という、スコットランドの田舎町に行ってきました。
こんなに毎日長文をたらたらと書き続けているのにも関わらず、読んでいただきありがとうございます。
生存確認程度に、さらっと読み流してくださいね。笑

ホーウィックは、スコットランドとイングランドの国境に近い場所にある田舎町です。

この町に流れる川沿いには、
トラディショナルなツイードを作り続けている”Lovat mill(ラバットミル)”。
地名がブランドネームになっているカシミアニットメーカーHawick cashmere(ホーウィックカシミア)”。
そして日本でも人気のある”Johnstons of Elgin(ジョンストンズオブエルジン)”があります。

せっかく行くので製造工程も見たく、”Lovat mill”の日本代理店の担当者にアポイントをお願いしてみると、
「その日は現地の担当スタッフが出張でいないため難しい」
と、断られてしまいました。

せっかくスコットランドまで1人で行くのに、見られないなんて残念でならない。
ダメ元で、現地の工場スタッフに直接メールを送ってみました。
すると現地スタッフからは、
「喜んで歓迎するよ!」
との返答が。

なんと。
言ってみるものです!

エディンバラからホーウィックまではバスで約2時間。
スコットランドらしい変わらない風景を見ながら向かいます。
が、今の時期のスコットランドは、朝8時頃でもまだ真っ暗です。道中何も見えません。。
9時頃になり、ようやく少しだけ明るくなってきました。
厚い雲がシェルターのように、街全体を覆い尽くしています。

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まだ薄暗い空の下、ホーウィックに到着しました。
ウールやカシミアの生産地であるということは、いったいどんなに綺麗な川なんだろう。
川の水は飲めるんだろうか!
なんてわくわくしていましたが、ご覧の通り濁りきった川でした。
どうやらここ数日前からずっと雨が降りしきっているようで、川がとてつもなく増水しているとのこと。

昨日よりも強い雨が降っています。
我慢して傘を差さずに過ごしていましたが、たまらずスーパーへ駆け込み購入しました。

しばらく歩くと、Lovatに到着。

アポイントを取っていたので、スタッフが来てコーヒーとスコットランドの伝統菓子でもてなしてくれました。

Lovatは未だにHPも持たず、大っぴらにやっていないため、写真はあんまり撮ってほしくないとのこと。
バシバシは撮らせてもらえず、限られた枚数をしっかり撮ってきました。


こちらはオフィス兼ストックルーム。
ヨダレが垂れそうなほどのツイードの宝庫です。

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Lovatは現在、4冊のバンチブックを展開しています。
430~640g/mの、ストイックなラインナップ。

工場内では、糸の作り方から撚り方、そして縦糸と横糸から生地に成っていく段階まで、すべて見させていただきました。

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こちらが案内をしていただいたRuthさん。生まれも育ちもスコットランドという生粋のスコティッシュです。

製造過程には、見たことがあるいくつかのマーチャントの生地が。
なんと、このシリーズはLovatで作られていたんですね!
口外はもちろんNG。
わたしのお気に入りの生地、2マークの出処が分かり、より愛着が湧きました。

オーダーに合わせて、質実剛健なものから、今の時代が求めているソフトタッチのものまで、多種多様に作ることができるそうです。

生地を生成し、検品をする段階で、少しでもネップ(死毛)が目立ったり、ほつれができている箇所は、ベテランの専門スタッフが手で直していました。
これにはびっくり。まさに職人技です。

やり方としては”かけはぎ”と同じ要領で、同じ種類の糸で模様と合わせて編み込んでいきます。

オーダー次第で、4plyのスーツ生地など、1000g/mのキーパースツイード生地など、レギュラーバンチではお作りしていないクオリティもお作りできるとのこと。
しかしそれには100mのオーダーが必要だそうです。わたしのような個人店には気が遠くなるような数字です。。

そもそも、なぜ”tweed”という呼び名になったのか。
元々は綾織の”tweel(ツイル)”から来ているそうで、その昔々、伝票に書かれた字が滲んで読みづらく、誤って”tweed”と呼んでしまったそうです。
スコットランドには”tweed”という地名や川があるので、それだと思って勘違いをしてしまった。
という話です。諸説は色々あるかと思いますが、嘘か誠か、そんな間違いからのネーミングなんだそうです。

ここでしか見られない、アーカイブも見せていただきました。

Lovat社の生地は、とてもハイクオリティでハイパフォーマンスです。
しかし柄はとても英国トラディショナルなものばかり。
なかなか日本で着こなすのは大変です。
Lovatのツイードジャケットを颯爽と着られるようになるために、いい歳のとり方をしていきたいものです。

皆様、お忙しいのに関わらず、こんな出処のわからない日本人を相手にしてくれてありがとうございました。

たっぷり時間をかけて見終わり、続いては”Hawick cashmere”へ。

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ありがたいことに、社長のEwan氏が直接対応してくれました。

気になっていたのが、名前が”Hawico”に変わっているということ。
彼曰く、”Hawick”とは地名のため、何かブランドネームを付けられないものか、と2年前に発案し、つけた名前なんだそうです。

“Lovat”も”Hawico”も、製造に関わる機械はほぼすべて日本製でした。
やはり機械は日本製が間違いないそうです。

“Hawico”とのビスポークニットを製作する打ち合わせの予定を立てました。
2週間後、日本にいらっしゃるそうで、そのときに。

幼稚園児レベルの英語力のわたしに、ここまで親切に分かりやすく説明してくださるとは、とてもありがたかったです。
もっと、語学力を高めなくては。。
新たに決意しました。

ランチは”Hawick cashmere”と川を挟み、すぐ向かいにある”Johnstons”のカフェにて。
工場とショップ、カフェが併設されてあり、ここはしっかりと観光地化されていました。
お昼時、カフェは地元のお上品なマダムたちでいっぱいでした。

昼食を食べていると、先ほど対応してくれた”Hawick cashmere”のEwan氏がたまたま偶然来店。
「ここのランチは最高だよ」
と言ってくれましたが、田舎町のため、他の選択肢がほとんどないのではないでしょうか笑

工場3社、じっくり周って4時間。
往復のバスで4時間。。

スコットランドの田舎町も見られてとてもよかったです。
有り余る欲は持たず、家族と仕事を愛する彼らはとても豊かな人たちです。

Less is more。

帰り道は晴れ、朝には見られなかったスコットランドの田園風景とたくさんの羊を見ながら帰路に着きました。

 


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