デニムトラウザーズについて

BERUNです。

8月に入りました。
この月はアパレル業界で「ニッパチ(2月8月)」と呼ばれる内の「パチ」であり、秋冬を見るのも早い、夏物はもう遅い、と板挟みの月なのです。先日、久しぶりに百貨店に足を運びましたが、店内は寒いくらい冷えていて、店内にはすでにツイードやコートが並んでいました。
ちょっと早すぎではないでしょうか。もう今の時代、誰よりもいち早く新しいシーズンのものが欲しい!という人は限りなく減っていると思います。それがファッションが多感であった20〜30年以上前でしたら、「あっそれは今季の秋冬物ね!」なんていう会話がありましたが、これだけ物が溢れている現代です。アパレル業界も、そろそろ売り方を改めなければいけないところにきています。

そんな季節に倣い、BERUNも今月は落ち着いています。
今月に限っては、ご予約をいただいた日にのみ店におります。
お盆期間もご予約次第では店におりますので、気兼ねなくご連絡ください。

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店先の端に植えたバラが綺麗に咲いてきました。このバラの名は”Fablous(ファビュラス)”と呼ぶのだそうです。「素晴らしい!素敵な」というほめ言葉の最上級ですね。素敵な名前です。

 

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こちらは「デニムトラウザーズ」。BERUNで一番作っているアイテムではないでしょうか。2010年の設立当時から、常に一定数作っております。
決してドレスアップのアイテムではありませんが、基本のカジュアルファッションのステージを上げるという意味では、素晴らしいアイテムだと思っております。

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素材は”赤耳のセルビッチデニム”を使っており、仕立てはトラウザーズ仕様です。似たようなアイテムは世の中に数多く出回っていますが、ここまでゆったりとサイズ感が”トラウザーズ目線”のものは既成品ではまず見たことがありません。大抵は細すぎてしまい、折角のトラウザーズの形が台無しになっています。
股上は深く、ヒップの下のわたりはゆとりをもって作ります。これに履きなれてしまうと、今までの(※)5ポケットのデニムがいかに履きづらいものだったのか、身体が覚えてしまいます。
世の中の浅い股上、細すぎるサイズとは正反対の、大人のためのデニム。しかも素材はデニムなので、履くごとに馴染んでいき、永い間の経年変化を愉しむことができます。

わたしも好んで何本か作っており、旅行の際はこのデニムトラウザーズを必ず1本もっていきます。サイズがぴったりなので移動中にもストレスなく履け、また突然の雨にも動じず安心して過ごすことができます。

夏は麻素材のデニムにしても、薄い生地にしてもいいでしょう。冬はオンスの高い肉厚なデニムで、ツイードジャケットに合わせてガシガシ着るのもいいではないでしょうか。

 

(※)5ポケットデニム・・・後ろに2つのアウトポケット、前に2つのポケットと1つの小さなコインポケットがある一般的な形。リーバイ・ストラウス氏が初めて考案したデザイン。


Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

http://berun.jp/
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