変わること

BERUNです。

例年では4月は年度始めということもあり、落ち着いておりましたが、今年は連日忙しくさせていただいております。

わたしが昔から、季節物は早く揃える方がいいと口うるさく言っていたのが伝わってきた(根負けした?笑)のか、今年は夏物を2,3月にお作りいただく方が多く、嬉しかったです。

その頃に作った方は、「早かったと思いましたが、あの時期にお願いしてよかったです」と声を揃えて言っていただいております。

早い時期だからこそご提案できる生地がたくさんあります。盛夏に近づくに従い、極薄いものか、frescoのようなハリとシャリ感のある生地のいずれかの選択になります。

日本は春と秋が短い。5月になれば梅雨が始まり、明ければ猛暑はすぐそこです。
だから、3月中には春夏物が揃っているのがベストだと思います。

数日前、自転車で出勤し、店前に停めた際、1人の老紳士が店内を眺めていました。
その方は何度か店の前を通っていただいていたそうですが、いつも閉まっていたそうです。
「一体この店はいつやっているんだ?」
と不思議そうに聞かれました。
気まぐれな店主ですみません。

その方とはそのまま談笑が始まり、店内で洋服の話や、神楽坂の話など、短い時間でしたが、あれこれお話をさせていただきました。
昔から洋服は誂えだという生粋のお洒落のお方。トルソーにかかっていたジャケットを気に入ってくださり、オーダーをしていってくださいました。

その方は昔から神楽坂に来ているそうで、もう今の神楽坂は昔の面影はないと、残念そうに話していました。確かに、古い本なんかを読んでいると、たまに神楽坂の料理屋の名前が出てきますが、調べてみると、もう数年前に閉店していた、ということが多いです。
跡継ぎ問題、時代の流れ、昭和から平成へと元号が変わるときは、国が大きく変わっていくのは避けられないのでしょう。
昔は通りに1店舗あったと言われている神楽坂の呉服屋も、今は片手で数えられるほどです。

生粋の洒落男、福沢幸雄がいた頃の原宿(1960年代)は、人通りの少ない高級住宅街だったと言われています。よそ者が入る空気が街にはなく、正月の初詣に明治神宮に参拝する以外、足を運ぶ場所ではなかったそうです。

今、東京でそのような空気を守っている場所は、ゼロではありませんが、限りなく少なくなってきています。

このままでは東京に色のある街は消えていってしまいます。

 

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さて、私事ですが、9〜14日まで海外に行っております。
今回は初めてのハワイです。単なる観光になるかと思いましたが、知り合いの古着屋オーナーから、ハワイにはアンティークショップが立ち並んでいると、生唾ものの情報を仕入れてしまいました。
靴欲もだいぶ落ち着いたため、Leather Soulにも”顔を出す”程度になるかと思います。

BERUNは15日から営業再開いたしますので、よろしくお願いいたします。

 

 


Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

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