綺麗な洋服が仕上がっております

BERUNです。

先週は月曜日にアップできませんでした。今回も日が変わるギリギリになってしまい、すみません。

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店前の紫陽花が満開です。この時期は、神楽坂界隈で一番写真を撮られる場所だと思います。
ここの紫陽花は本当に美しいです。グラデーションで、他では見たこともないような絶妙な中間色のものから、力強いブルーやピンクのものまで、一つ一つ違った美しさがあります。

昨年と違うのは、神楽坂に来る観光の方々で、海外の人たちがとても増えたこと。
開発されたメインステーションを周りきった人たちは、地下鉄を乗りこなし、粋な日本を体験しにきてくれます。
ここまで小さくなった世界です。本当のその国を体験するためには、ガイドブックではなく、足と感覚を信じることが何よりも大切です。

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これからくる猛暑を華麗に乗り切るため、綺麗な色のスーツの納品が続きます。
ダブルブレステッドのウェストコート(米:ベスト)。裾を水平にカットされたウエストコートは、腰の位置を視覚的に上に見せることができます。
ジャケットを着たときに内側からちらりと見える様も、シングルとはまた違う趣があります。
インタックプリーツの”立ち方”もとても綺麗です。これもブレイシーズ(米:サスペンダー)でトラウザーズを吊り上げることでできる美しさです。

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ボタンは白蝶貝と茶蝶貝の中間のような色です。アイボリーシェルボタンと呼んでいます。
240gmsというライトウェイトな生地だからこそ、サイジングがとても大切です。薄い生地であればあるほど、細かな部分で粗が目立ってしまいます。

 

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W Billのリネン100%、ネイビーヘリンボーン生地を使用したジャケットに、Harrisonsのコットン100%のトラウザーズのセットアップ。以前のブログで書きましたが、綿・麻のトラウザーズはあらかじめ、股下を少し長めに仕上げてあります。着用していますと自然にシワが入り、ちょうどいいノークッション位になります。
180cm以上あり、大柄で柔和なお人柄のN氏。肩幅も着丈もしっかりととり、トラウザーズのすそ幅は22cm。ここまでジャストフィットで、余裕のあるシルエットは既製服ではまず見かけません。わたしのとても好きなシルエットですが、ここまでのゆとり感は極論、着用者本人が着る自信があるかにかかっています。

これが作り手と着る側のバランスの大切さだと思います。わたしが好き勝手に作ってしまっても、本人が着る場所は店ではなく、その人の人生の現場です。その現場に飛び出したとき、周りから受ける評価判断に流されることのない信念を持つことが大切です。
わたしが好き勝手に作ることも、お客様が言いたいことを言ってその通りに作ってもらうこともBespokeではありません。”お互い”の理想を突き詰めていくことにBespokeの言葉の真意があります。
だって我々は間違いなくマイノリティですから。この世界に興味をもってしまった時点で、一生涯マイノリティ人生を歩んでいくことを決めたということです。笑

N氏には、
「このゆとりがいいですね。」
と仰っていただきました。

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こちらはHarrisonsのMIRAGEのジャケットに、W Billのアイリッシュリネンのトラウザーズ。
こちらのトラウザーズの生地で翌年はジャケットを仕立て、スーツにしたい、ということを話していました。
コットン、リネン、ツイードなどの立体感のある素材で作るスーツは、とても汎用性が高いです。そういった生地で作るものは、それぞれ単品使いすることができます。そしてもちろん、スリーピースで合わせたときの雰囲気は抜群に格好いいです。

 

路面に引越しをし、来月で丸2年になります。
この店にきていなければ出会っていなかった方々もたくさんいます。
相変わらず店にはおりませんが笑、出会った方々との会話を愉しみながら、過ごしていきたいと思います。

みなさま、いつもありがとうございます!

 


Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

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