Bruxelles ~7日目~

7日目はパリからベルギーブリュッセルへと向かいます。
今回の旅はとんと天気には恵まれず、ブリュッセルも霧に包まれた一日でした。
当初ベルギー、オランダはあまり目的を明確にしていなかったので、街を散策するくらいの軽い気持ちでした。
ですが、聞くところによると、ブリュッセルにはアンティーク通りがあるとのこと。

なんと。

ここまできてまたアンティークかと。笑

ここまできたらとことん周ろうと決めました。今回は洋服の話をあまりしていませんね。笑
アンティークに触れるということは、昔のヨーロッパの人たちの生活に触れること。わたしの仕事にとっては必要なことです。

アンティークには、BROCANT(ブロカント)とよばれるガラクタもあれば、本物のアンティークもあります。
昼過ぎから周り始めましたが、日曜日なのでたくさんの人がいました。
さすがだなと思ったのは、ヨーロッパの人たちは家族みんなでアンティークを見に来ていることです。
数百年前の物が今の時代も残っているというのは、間違いなく理由があります。それは本物であること。
その本物を見ることが、人間の本来持っている審美眼を養います。子供のうちからそれを見ることが、どれだけいいことか。
我が子も近い将来連れ回そうと決めました。笑

一つの店が3,4フロアになっていて、体育館のような広い空間に所狭しと物がおいてあります。
ヨーロッパの人は本当に絵が好きです。好きというか、当たり前のレベルでしょう。絵を飾っていない家は皆無に等しいです。

日本とヨーロッパの住宅の大きな違いですが、日本は、床にラグが敷いてない、壁に絵を飾っていない、そして白熱灯ではなく、真っ白い明るすぎる照明の部屋が大半です。
この3つの違いが、日本の住宅を無機質にしている原因です。
最近、物を減らす、物を持たないことばかりが注目されていますが、何事もバランスだとわたしは思います。
自分が持っていたら心から気持ちがいいと思うものに囲まれることは、最高に豊かな生き方です。決して高いものではなくとも、愛着があるもの、ストーリーがあるものを持つ。
衣食住の3つのバランスを保つことは、自分らしく生きることに直結します。

今回の旅行で、おそらく1,000を超える絵画を見たと思います。美術館から画廊、ブロカントまで、たくさんの絵を見ました。
いえることは、安いものでも自分が気に入ったものであれば、それに勝るものはないということ。それを知るためにも、たくさんの物を見る必要があると感じました。

左から、17,16,15世紀のキャンドルスタンド。
このようなストーブが日常で使われていることに萌えます。

荷物のキャパシティが限界であったので、大きなバッグも探していました。すると地元ブリュッセルのバッグメーカーのレザーキャビンバッグを発見。1950年代の大きな鞄です。金具も美しく、とても状態がよかったので、購入しました。
これが手に入っていなければ、今頃どうやって荷物を日本に持って行ったのだろうか、心配になります。笑

ブリュッセルの街並みは16,17世紀頃に作られたものが今も多く残っています。中世の時代と変わらぬ景色がここにはあります。

ヨーロッパで最も古いアーケード。この中にも素敵なお店がありました。

アーケード内のブックショップ。これだけ美しい本屋があれば、否が応でも本好きになるに違いありません。

ヨーロッパはどれだけ寒かろうと、店外でのカフェタイムを選びます。ツイードのステンカラーコートを身に纏った老紳士とご婦人。素敵です。

体温が高い彼らは、冬でも半袖短パンの人がいるくらい服装に個人差があります。今回西欧をまわっていて思いましたが、若い方はまだ筋肉量があるため薄着でもいい人が多いです。しかし歳を重ねてくるとそうはいきません。やはりこちらは歳を取った人たちの方が圧倒的にお洒落に気を遣っている人が多く見受けられました。人生100年時代。お洒落の青春は人生の後半部分です。

ベルギーにも英国のスタイルを提唱する店はありました。スーツの上にBarbourを合わせるスタイルは、日本でもよくあるコーディネートですが、日本は普通のスーツにバーブアーを合わせます。ですがそれではミスマッチです。日本人的コーディネートですね。やはりこのようなスタイルに合わせるのはツイードに限ります。全体の雰囲気を壊さず、まとめ上げるのが定番の格好良さです。

ブリュッセルは夜が美しい。それはライティングに想いを込めているからでしょう。有名なグランパレスは、いつまでいても飽きませんでした。

1人ディナーは質素に。ベルギービールの美味しさに開眼しました。

おそらく何代にも渡って上塗りしてきたであろう古いドア。これから先もずっと使い続けていくことでしょう。

ブリュッセルで日本画に出会う

たまたま見ていた店で、日本画を見つけました。店の人が、絵に書いてある意味を教えてほしいと見せてくれたのです。

なんと見てみると、左下にわたしの苗字が!笑
額は西洋式で、和洋折衷がうまくされています。
これは運命ですね。購入しました。

まさかブリュッセルで日本画を買うとは。笑
このように、ずっと話のネタにできるものの出会いがあるのが、アンティーク探しの面白いところですね。

翌日は川の流れる中世の街、ブルージュに向かいます。

Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

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