せめて装いは晴れやかに

BERUNです。

都内では、依然として外出自粛要請が出ています。
今はみんなで我慢をして耐え忍びましょう。そして、もし”少し”外出をする機会があったら、この晴れやかな気候に合わせた軽やかな洋服に身を包み、短い時間でも春を満喫しようではありませんか。

春はリネンの準備期間

3月上旬にはリネン素材も揃いました。

それに合わせて毎年のように、リネンを気にいっていただいた方は、この時期にオーダーをしていただきます。ありがたい限りです。こちらはお客様の奥様にお作りしたものです。
定番のサックスブルーと、隣は黒に限りなく近いモスグリーン。モスグリーンの方は、色を合わせようと黒蝶貝の釦にしてしまうと、途端に野暮ったくなってしまいます。白蝶貝ですっきりと合わせるのがいいでしょう。

開襟シャツやボタンダウンシャツも、過去に何度もお作りしていますが、回り回って、こういう襟型も、女性であれば素敵だと思います。
女性であればというところですが、男性のシャツの場合はこのぐらい襟の広いシャツは私はあまり好みではありません。
そういえば最近、このカッタウェイとよばれる襟型を見る機会が減りました。4,5年前頃は夏になると、男性のシャツはこればかり乱立していましたから。崩れに崩れたスタイルは、ここ最近のトラディショナルブームによって軌道修正しています。ジャケットやトラウザーズの丈が長くなると、襟型もバランスをとって下に”閉じて”いきます。

コットントラウザーズはマストアイテム

春らしい淡い色の洋服が完成してきております。
白のコットンスラックス、ベージュのコットンスラックス。
春と夏のカジュアルスタイルは、これとリネンシャツと気の利いたローファーがあれば、もう充分です。
毎日の装いに頭を悩ませることなく、毎日気持ちの良いスプリング&サマースタイルが完成します。
コットントラウザーズも、ベルトレスでいいと思います。一度このサイドアジャスターのトラウザーズを履いてしまったら、もうベルトで留めるものには戻れなくなります。
ストレスがなく、自分の身体に自然にフィットした洋服を着ることが、いかに気持ちがいいかを感じていただけるでしょう。

春のスポーツジャケット

昨年からBERUNをご愛用いただいているA様。
今回は春のジャケットスタイルをということで、こちらのスプリングジャケットをお仕立てしました。

FOX BROTHERSのバスケット織の生地。色はブルーグレーのような、上品さを感じる色です。
実はこちらの生地、わたしが個人的に作りたいと思い、仕込んでいた生地でした。(笑)
自分のものはよくもわるくも仕上がりが想像できてしまうため、あまりワクワクがありません。そのため、作成が少し後手後手になってしまいがちです。そんな中、この生地がとびきり似合う雰囲気を醸し出されていたAさんが来られたので、2人で想像を繰り広げてこちらの生地でお作りすることになりました。結果、大正解でした。やはりその人だからこそ引き立つ生地というものがあります。そして、それに出会ったときの運命のような体験は、ビスポークでしかできません。
一見着こなすのが難しそうに見える色ですが、体に入ってしまえば難なく着ることができます。
遠くからでも雰囲気の良いジャケットだという雰囲気が漂う、とても魅力的なジャケットです。

表面の凹凸の表情が、スポーティさを感じさせてくれます。
ボタンはスモークがかかった黒蝶貝のボタンを選択。このブルーグレーという、いい意味であまりはっきりとしない色には、通常の光りすぎる貝釦では少しまぶしすぎると思いこちらを選びました。
寡黙だけれど、存在感のある。そんな洋服だと私は思っています。
着る人もそういう人が似合うジャケットです。

スーパーバックのダブルモンク

やはり1足は持っておきたい、ダブルモンクストラップ。こちらはスーパーバックというスウェードレザーを使用しております。毛先が短いこちらの革は、スウェードの粗野な印象が薄らぎ、上品さすら感じる質感です。ダークブラウンのダブルモンクストラップにとても相性がいいです。
ソールはラバーソールにしてありますので、これからやってくる梅雨の時期でも気兼ねなく履くことができます。

今オーダーをされるお客様は、
「この洋服が完成する頃には、今の騒ぎが少しでも落ち着いているといいですね」
という希望と愉しみを抱いて頼んでいってくださいます。
世界がうつむき加減の今だからこそ、装いを正し、気持ちよく春を過ごしたいものです。

Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

http://berun.jp/
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◆Tel : 03-3235-2225

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