BERUNです。
靴の収集癖が相変わらず止まらない私ですが、私はどんな革靴にも「ハーフラバーソール」を貼ります。
私の所有している靴のほとんどがアメリカかイギリスの靴なので、
「クロケット・ジョーンズ」、
「ジョン・ロブ」、
「トリッカーズ」、
「エドワード・グリーン」、
「オールデン」、
「アレン・エドモンズ」、、、
など、この辺りの靴にもすべてラバーを貼ります。
革底愛好家の一部の方からはヒンシュクを食らうのは承知の上でやっているのです。笑
ですが、革底愛好家とハーフラバーソール推奨組とは連邦軍とジオン軍のように、互いの正義を持っています。
彼らが同盟を結ぶことは一生なく、論争は繰り広げられ続けるでしょう。
買ったばかりの新品の靴は履く前に必ずラバーを張るよう靴屋に持っていくようにしていますが、悩んでいたのがシューリペア屋選び。
そこで業界で一番有名な某リペアショップに持っていき、相談を持ちかけてみました。
そこでは、ラバーソールの種類は2種類。
1、自社で作った分厚いラバーソール、ブーツ等に最適(無骨でカッコいい)、4、200円。
2、ノーブランドの模様無しのラバー、3、150円。
1のラバーは今回フォーマル用の革靴に使うので該当に当てはまらないとして、あれ?っと思ったのが2のラバーのクオリティ。
正直3、150円を出してまでお願いしたいラバーのクオリティではなかったのです。
模様無し(という事は上下左右に摩擦が働く靴底にとっては消耗も激しく、あまり上質な物とは思えない)、しかも薄い。
これではすぐに削れてしまうのではないだろうか。
しかも納期が、ハーフラバーソールというとても簡易的な作業なのにも関わらず
「1週間から混み具合では10日ほど頂きます」
となかなか強気な対応。
一息つき、
「ちょっと考えます」
と答え、靴を持ち帰った。
その際、担当してくださった店員さんが少しふてくされた顔と態度をしていたのも気になってしまいました。
しかし、3足も靴を持って外に出てしまったし、このまま帰るわけにはいきません。
そこで次に足を運んだのが、恵比寿の「Rifare(リファーレ)」というシューリペア屋さん。
靴クリームのブランド「Boot Black(ブートブラック)」を作り出したことでも知られるこのお店。
当時通っていた専門学校のすぐ裏にあるというのに、今まで行ったことのなかったこちらのお店に行ってみようと自転車を走らせる。
青山から恵比寿まで、のんびりサイクリングして約20分。
この辺りの町並みはしっかりと整備されているので好きです。
通りかかった行きつけのお店に寄り、良い品に出会う。そして買う。笑
そんな事もあり、Rifareに着いたわけです。
今回お願いした靴の3足が、
「EDWARD GREEN」
「ALDEN」
「RALPH LAUREN」
想像以上の出来栄えに大満足でした。
ラバーの種類は2種類でしたが、今回選んだのはビブラムソールで、2、940円と安い。
しかも納期はお急ぎであれば2、3時間後、混み合っている場合は翌日渡しとのこと。
対応が全く違いました。
店員さんもそれぞれ独自の靴論をもっており、ハーフラバーはありかなしか、
そこでもまた小さい論争が繰り広げられるのです。
わたしなりに感じたのですが、某有名リペアショップに通うお客様は、靴が大好きで、どちらかと言うと靴のマニアックな話が大好きな人が集まるような気がします。
それに対しリファーレさんはもっとフランクで、友達の家に遊びにいく感覚に近いです。
より柔和な雰囲気で楽しく談笑できたのはリファーレさんでした。
また、つま先部分に鋲を3点打ってほしいとお願いしてみたところ、快く承諾。
しかも料金は取らず、無料でのサービスでやってくれるという。
なんともありがたいサービス。
これがあるだけで、つま先部分のラバーの剥がれ防止にもなり、何より見た目がカッコよくなる。
今までラバーを張った革靴にも、鋲を入れたかった。
シューリペア屋さんも最近たくさん増えてきて、どこに出せばいいのか本当に分からない状況かもしれませんが、どのお店も得意な修理、あまり力を入れていない修理があるはずです。
某有名リペアショップは、オールソールなどのような大掛かりな修理は大得意なはずです。
純正のソールにとことん近づけたい場合は、値段が高く、納期がかかろうとも、そちらに出すときっと綺麗な仕上がりに満足することでしょう。
しかしハーフラバー修理や、かかとのヒール交換などのような日常的な修理内容は、他の小回りのきくお店のほうがいいかもしれません。
ちなみによくハーフラバーソールを滑り止めに張るという方がいますが、実は一番の滑る原因なのはヒールの革部分です。
ハーフラバーを貼り、それに合わせてヒール部分もオールラバーのビブラムに替えると、より滑りづらくなります。
大理石やコンクリートがほとんどで、一日に歩く量がはるかに多い東京という街では、革底はあまり向かないと私は思います。
そして最後に、私がラバーを張るもうひとつの理由ですが。
大好きな靴たちの底が磨り減って薄くなり、コバの周りがガサガサになっていくのが見ていられないのです。
服を一つの作品として見る私としては、いつまでも綺麗な状態を保っておきたい一心なので、たくさん着てたくさん履きますが、手入れや事前に行うメンテナンスはとことん徹底します。
吸った汗が底から抜けていかなくなる。
ソールの返りが悪くなる。
見た目が悪くなる。
革底特有の音がなくなる。
という意見もありますが、優先順位を自ら決めて選ぶといいでしょう。
底から汗が抜けなくなるという話は、実際ゴムを張っても張らなくてもほとんど変わらない、というプロの方もいらっしゃいます。
何事にも絶対に譲れない美学を持っているのが男だと思います。
今日はこんなところで、
いつもありがとうございます。
ベルンでした!
Atelier BERUN
東京都新宿区神楽坂6-8-23
◆http://berun.jp/
◆Facebook
◆Tel : 03-3235-2225