ベルンです。
本日ミラノ2日目。
ミラノという街は本当にすばらしい街です。
どこを歩いても面白そうなショップがあり、裏道を入れば活き活きとした原動力の動き出したばかりのようなフレッシュなショップが見つかります。
ローマ、フィレンツェ、ヴェネチアと歩いてきましたが、ファッション好きにはダントツでミラノという理由がよくわかりました。
そんななか、ミラノに来た際は絶対に行くべきと太鼓判を押されたショップ、「コルソコモ」に行ってきました。
元々はただ通りの名前なんですね。
日本でいうと、「千駄ヶ谷一丁目」というのが店名になったようなもの。
ZAZEN BOYZではないですが、天才の思想は共感できんものです。
1991年から始まったこのショップは、現代流行り出しているショップとカフェ、本屋など、多角的に展開するようになった先駆けのショップ。
オープン当時はこの近辺は何もオシャレなものはなく、むしろあまり近寄りたくないと言われていたエリアであったのに、現在はコルソコモを取り囲むようにオシャレなショップが軒を連ねているというのが素敵な話です。
このコルソコモの店内に入り、久しぶりにモードに触れました。
購買意欲は沸かないのに、買い物をしていて楽しい!と感じたのは本当に久しぶりでした。
買い物をしているときにふと思ったのですが、
わたしたちは買い物をしているとき、一体何を求めて買っているのでしょうか。
わたしはいつも、
物を買うんではなく、ストーリーを買う。
と思っています。
わたしたちはいつも買い物と言えば、ただ物を買っているように思っているかもしれませんが、一番満たされた幸福感を抱くのは、その場所で、素晴らしい接客を受けて、全てに満足して購入するときではないでしょうか。
今はネットビジネスの時代になり、安く物を買うことが容易にできるようになりました。
しかし、そこには購入に至るまでのストーリーがまったくありません。
あるのは、ただ安く購入した、という自己満足だけ。
コルソコモに来て、本当にストーリーを感じました。
ここで物を買い、常連になるミラネーゼの幸福感は計り知れないでしょう。
おそらくわたしが旅行者としてただ商品を購入するだけでは感じることのできない幸福感が、現地の人は感じることができるはずです。
そして、このような幸福感を与えるショップはなくなることはないでしょう。
数は少なくなるかもしれませんが、いつまでも本質を求め続ける人たちの中では支持され続けるはずです。
モードは、人間の求める最も内側にあるものかもしれません。
今の時代が作り出しているものでは満足できず、自らが先頭をとり切り開いていく姿勢。
もっとすごいものを創造したい!
世界が驚くようなものを作りたい!
そんな思いがカタチとなるのがモード。
常に世界を動かし続ける人はどんな業界であれ、モードな思想を持ち、アヴァンギャルドな行動をしている人たちです。
そこの人たちと、古きよき時代を忘れないためにも、懐古主義なるクラシック愛好家も存在します。
世界はとてもバランスがよくできています。
モードがなければ、クラシックなる言葉も存在しない。
常に時代が動き続けることで商業として成り立ち、ファッションはとてつもない巨大なビジネス
となりました。
その影でひっそりと、一貫性を持ったクラシック愛好家も居続ける。
まぁ、どちらにせよ、こんな多感な時代でクラシックに一辺倒し続けることができる人は、もしかするとモード派よりもモードな思想を持った人なのかもしれません。
しかし、モードは人にとって大切な要素です。
不必要だと感じる過剰なデザインは、人の生活にほんの少し彩りを与えることができます。
女性がモードに身を包み、きらきら輝く宝石を身につけたとき、人は一時、若返るでしょう。
外見を変えることで、内面の持っている潜在意識を突き動かすことが、ファッションにはあるのです。
過剰なデザインであるモードが流行るということは、時代は安堵感に包まれているからに違いありません。
モードは幸せの象徴なのでしょう。
今日は特にミラノに関係ない話だったので、明日書きます。
ベルンでした!
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