BERUNです。
ここ数日は雨と晴れが続き、晴れていてもジメっと感じる日が多いですね。
これからの季節は装う気力がどんどん削がれていきますので、心と身体の準備が必要です。
アンチクールビズの人たちは、32度を超えた辺りから「精神とのたたかい」になってきます。
BERUNは夏だろうと質実剛健な英国生地を好んで使っており、今出回っているような盛夏用のスーツ地はあまり扱っていません。
各生地メーカーが、Cool Effect(クールエフェクト)やICESENSE(アイスセンス)など、肌の体感温度を下げる夏向きで機能的な生地を出しているなか、英国は我関せず、一貫してウール / モヘアです。
カッコいいでしょう。笑
そもそも言ってしまえば、1年を通して30度を超える日が数日しかない英国で作られた生地が、日本の夏に適しているはずがないのです。
機能性と美しさというものは常にシーソーのように対立していますが、わたしは人として生まれた以上は美しさを優先していきたいです。
そしてこれはわたしの持論なのですが、日本の真夏で英国地で仕立てたスーツを着用している時点で、精神面では英国紳士よりも英国紳士なのかもしれません。
まったく、ふざけたことを書いてますね笑
さて、これからの季節には、日差しと紫外線ともどう付き合っていくべきかを考えなくてはいけません。
すっぽりと顔をおおい隠したツバの長いサンバイザーに、肌の露出を防ぐ日焼けキットを完全防備したマダムを見かける機会が多くなりますね。
すでにあのスタイルは、21世紀の夏の風物詩になっているのではないでしょうか。
わたしは常日頃、外出するときはハットを被るようにしています。
そしてこれからの季節は、単なるオシャレ目的ではないハットの必要性も出てきます。
夏にハットを被る習慣が身につくと、炎天下のなか頭皮をさらし続けることが、いかに苦痛であるかを感じていただけると思います。
一昨年くらいから、あまりの猛暑でサラリーマンの方々が日傘を購入するという話もされていました。
もちろん日傘は便利なのでわたしもときどき使いますが、半袖シャツ姿で汗を流し、日傘を持つ姿は決してエレガントとは思えません。
そろそろ日傘に続き、スーツに帽子を被って出勤をする男性たちが増えてもいいのではと毎夏おもっているのです。
なにより自己防衛のためのギアであり、それがなおかつカッコイイ。
そんなアイテム、ほっておくわけにはいきません。
Atelier BERUNのデスクの上は今こんな状態です。
ツバの形や大きさを、着る洋服に合わせてかぶり分けています。
冬に被るフェルトハットはカッコイイですが、単なる装飾目的と思われてしまう可能性があるため、被りなれていない人は自分に気負けしてしまうかもしれません。
しかし夏のパナマは装飾目的よりも機能面でうったえることができるので、ハットビギナーの人もかぶりやすいと思います。
この夏からデビューをするのもわるくないのではないでしょうか。
はじめの1年目は非常に恥ずかしいものですが、2年3年と被り続けていると、自然と馴染んでくるものです。
そして最後に、
ハットの正しい被り方は、前をしっかりと深く被ることです。
芸能人が被っているような、おでこをあらわにした浅く被る方法は間違った被り方です。
正しく帽子と向き合い、粋に夏を乗り切っていきましょう!