年を重ねる毎に

BERUNです。

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連日のあまりの暑さに、先日お向かいのイタリアン”フルッティフィカーレ”さんのご好意で、店内で名物のかき氷をいただきました。徒歩”6歩”という最短の出前です。
今後もし来店される際は、ご希望であれば店内で食べることができます笑

さて、ここ最近はモノづくりの本質をより追求していこうと想像を膨らませています。

長いお付き合いのお客様には、より本物の装いを感じていただきたいと、今までよりほんの少し濃厚な提案をしています。

これは、初めてお作りいただいた方にいきなり提案をしても、すぐに納得できるものではありません。

わたしの言っていることが言葉半分でほぼ理解できるくらいになってきていただけると、わたしが本当にお作りしたいものを提案しても、しっかりと着こなしてくれるでしょう。

そのため、初めてお作りしたスーツは、100%わたしの理想型ではない場合もございます。それはなぜかと言いますと、いきなり純度100%のものを提案してしまっても、その世界観に飲まれて着こなすことができないことがあるからです。

2年3年と誂え服を着続けていくことで、もう既製品を着るのは身体が拒むようになっていきます。(それは困る!笑 と思われても、人として成熟していくのならそれでいいと思います)

わたしは今、ワインを遊び10割で勉強しておりますが、嗜好品であるワインは、本物を知れば知るほど、その奥深さに魅了されていきます。いい物とそうでない物の違いが分かるようになるのはとても楽しい。美味しい食事をしたときは、やはりいいワインを飲みたい、と思えるようになります。

洋服もワインも、どちらも嗜好品の割合が高い。しかし本物を知るということが、その人の奥深さに直接関係してくるものだと思います。(しかしこれは、ただうんちくを語りたい、というマニア思考の方は少し違います。どの業界にもマニアはいますが、大切なのは何よりも愉しむことです)

ファーストスーツと数着目のスーツ、どういう違いを持たせているのか、という部分ですが、これはざっくり言うと”エレガントに作る”ということです。
たとえばわたしが、「あと1.0cm出したら、理想的なドレープができる!」
と思っていたとしても、その方は今のサイズですでに若干のゆとりがあると感じている場合があります。これは現在の細過ぎるナローなメンズファッションが蔓延してしまった代償です。

身体全体に行き渡ってしまったものは、すぐには取り除くことはできません。ゆっくり時間をかけて、流行りというヤマイを身体から取り除き、自然治癒をしていきます。

日本一の百貨店の店員ほぼ全員が、立ち姿でくるぶしが見えていて、上着の背中からお尻のラインがくっきり見えているのでは、日本ももうオシマイかもしれません。

洋服のプロが迷走している現代、ハヤリを断ち切り、自然にエレガントに愉しむことがどんなに幸せなことか。

自然に愉しく、暮らしていきましょう。

 

 


Atelier BERUN

東京都新宿区神楽坂6-8-23

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