BERUNです。

なかなかブログの更新ができず、ご心配をおかけしました。
心優しい方々から生存確認(笑)の連絡をいただき、ありがとうございます。
ありがたいことに10月はとても忙しくさせていただいていたため、なかなか更新する時間を作ることができませんでした。

今この時期が、まさに洋服を一番愉しめる季節です。
スーツを作るとしても、ウーステッドなのかフランネルなのか。
ジャケットにしても、ツイードかフランネルか、カシミアか。
それに合わせるトラウザーズはカジュアルにコーデュロイか、モールスキンか、オンオフどちらでも使えるフランネルか。
コートはツイードかカシミアか、キャメルかはたまたアルパカか、
チェスターフィールドコートかアルスターコートかはたまた、、、

この時期は悩みが尽きません。
うれしい悩みですが、考え出したらキリがありませんね。

ツイードジャケットを作ろうと思っていたけれど、ツイードのスリーピースもありだな。。

カントリーテイストな肉厚なツイードジャケットを誂え、コーデュロイのトラウザーズに茶のフルブローグというスタイルは、英国好きな方には鉄板コーディネイトです。

ハリスツイードの100周年を皮切りに、数年前から日本でもツイードジャケットを着る人が増えてきました。
ですが、まだツイードのスリーピースとなれば、あまり着ている方を見かけません。やはり職場でツイードのスリーピースを着ても許される環境は少ないですし、着てもいい環境だとしても、そこに熱意を傾けられる人が日本では限りなく少数派であることは確かです。
オフでスリーピースを着ていたら、それこそわたしのように好き者扱いされるでしょう笑

ですがわたしはツイードのスリーピースは強く勧めたい一着です。
機能性、防寒性、耐久性、格好良さ、全てを持つ男のためのワードローブです。
それぞれ単品使い(ソロ活動)することもできますし、それこそ３つすべて揃ったときの存在感はグッとくるものがあります。
スリーピースで誂えるものとしては、無地かヘリンボーンがはじめの一着目としてはいいと思います。
普遍的なグレーヘリンボーンもいいでしょう。茶やモスグリーンのような、自然色も美しいです。

ジャケットを着ずにコートを着ることが定着しつつある現代です。
お客様の中でも様々なニーズがありますが、最近多いのは、
「ジャケットを着てコートを着る機会もあるけれど、オフのときにニットの上から着ることの方が多い」
というどちらも楽しみたいお方。
そういった方には、ツイードやローデンクロスなどのようなタフで使い勝手のいい生地を使い、サイジングを調整してシンプルなチェスターフィールドコートをお作りしています。
ツイードのコートはとても便利です。わたしは冬の旅行には必ず着ていきます。
雨風をしのげることはもちろん、移動中はひざ掛けにも、いざとなれば毛布代わりにもなります笑

上の写真の中にはジャケットを着ていますが、普段わたしが作るオーバーコートよりも少しタイトめに作ることで、どちらでも対応できるようにしています。

黒ベースに、緑、茶、ベージュと様々な色合いを出す綺麗な生地です。

「チェスターフィールドコートは上背のある、細身の方しか似合わない。自分には縁のないコートだ」
と思っておられる方もいるかもしれません。
そんなことはないです。チェスターフィールドコートは、すべての体格の人が着こなせる万能のコートです。
150㎝の男性にチェスターフィールドコートをお仕立てしたこともあります。ウエスト120㎝程の大柄な方にお仕立てしたこともあります。どちらの例にも言えることですが、その人が、これを着たい！自分は着られる人だ。という想いがあれば、似合わないものはないのです。
自分に似合う色を診断してもらうというような類のものだってそうです。自分が似合うと言われた色を着ているのでは、真の洒落者にはなれないとわたしは思います。
「自分はこの色が好きなんだ。この形が好きなんだ」
この思いを超えるものはありません。
手っ取り早い策に手を出さず、自分の信念に耳を傾けて、自分の心の声と会話をしてみてください。自分はどうありたいのか、というのは、自分が一番知っているはずです。

続々と格好いい洋服たちが完成し、世に出て行っています。
格好よく、人生を楽しく生きる男たちが増えることはこの日本にとって素晴らしいことではないでしょうか。
洋服の力を、日々感じるばかりです。

 

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