BERUNです。
四季のある日本のベストシーズンは一体どこへやら。
せっかく春秋用のジャケットを着られるようになったと思ったら、途端にコートの出番です。
冬が好きなわたしとしては嬉しいことですが。
10月は大変ありがたいことにたくさんの洋服を作らせていただきました。
今はその納品が続いております。
<Harrisons of Edinburgh>
英ハリソンズの秋冬用スーツ地「Fine Classics」。
職人が喜ぶ、仕立てがいのある生地です。
写真で見ていただけるだけでお分かりかもしれませんが、こちらのお方は身体が左に少し傾いています。
スポーツや勉強の姿勢、重いカバンをどちらで持つのかなど、さまざまな要因で身体は傾いていきます。
腕の長さだけではなく、足の長さも左右異なることは多々あります。
左右のバランスを捉えていくことが、正しく洋服を着ていくうえでは大切なことです。
タイはBERUNで今秋に作成したウールタイです。
こちらもご紹介したかったのですが、ブログを書く時間もなく、お伝えすることができずでした。。
Wool75%/Silk25%のバランスの良い素材感で、ジャケット、スーツどちらも対応することができる秋冬に活躍するアイテムです。
<Gray, Green, Wine Red, Blue, Moss Green/Beige>
ウールタイは5色作成しました。なかなか世に出回るウールタイで納得のいくものがなかったので、念願です!
とても上品でかつ程よくカジュアルな印象があり、使いやすいと思います。
小紋タイも2種類、新たに作成しました。
ここまでベーシックで、何もやらかしていないタイも日本では珍しいのではないでしょうか。
皆さまにも好評で、うれしい限りです。
最近ありがたいことに、フォーマルのオーダーをいただく機会が増えました。
結婚式でタキシードを着たいが、これからも着られるものがいい、という要望も多いです。
そういった方には、ミッドナイトブルーの3ピースを、フォーマル仕様にしてお作りすることを勧めています。
<William Halstead Super 150’s>
生地は英国生地ですが、艶のあるドレッシーなものを使います。
こちらは英William Halstead社のSuper 150’sの生地。質実剛健な生地を作り続けるウィリアムハルステッドがSuper 150’sとはあまり聞きません。
ですが、とてもバランスのとれた生地で、感動の仕上がりです。光沢、ぬめり感がありながら、しっかりと高密度なツイル(綾織)で、仕立て上がりに納得のいくクオリティです。
恰幅の良いS氏。しっかりとバランスをとり、出すところは出し、絞るところは絞る。身体に合わせるだけではなく、スーツが身体のラインを作っていく。
ピークドラペルの1つ釦。これだけでも、十分フォーマルな印象になります。
シワのない男の背中は美しいです。
BERUNオリジナルの手結び式ボウタイに、靴はプレーントゥ。
ボウタイの手結びを伝授していますと、横で見ている奥様はすぐにコツをつかみます。
自分ではなかなかわかりづらいのですが、他人からはよく見えます。奥様がドレスの着付けで忙しい中、新郎がボウタイを結んでもらいに新婦の部屋まで行ったという話も聞いたことがあります笑
ボウタイの結び方を覚えるだけで、洋服の着こなしの幅が格段に広がるので、ぜひ覚えましょう!
結び中、「こういうことか!」と謎を解いていくお2人の様子がとても微笑ましいです。
<Harrisons of Edinburgh>
こちらは英ハリソンズのフォーマル生地「Cru Classe」を使用してお作りしたスーツです。
3ピースを着られる皆さまに、わたしはブレイシーズ(米:サスペンダー)を強く推奨しています。
一度着けていただけたら、なぜそこまで言うのかがわかります。
トラウザーズのラインも、ベルトとブレイシーズでは全く変わります。
とことんシンプルで勝負する。後世まで遺る可能性もある結婚式の写真。宇宙服のような衣装を着て、「若い頃だから仕方ない」と苦笑いで片づけることができればそれでいいのですが。
数十年前の写真を見て、この頃からシンプルで時代に流されないものを選んでいた。というのは、自分にとってもすごく力づけられることでしょう。
遠慮なく3ピースを着られるようになったこの時期。装いを愉しむのはこれからです。
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