BERUNです。
朝晩はようやく冷え込んでくる季節になりました。
今年はわたしが長年作りたかったものが色々と形になっている年です。
ただ今制作しているものもいくつかございます。
タイトルにあるカバードコートもその一つです。
イギリスロンドンではビジネスマンの秋の制服のようなコートですが、日本ではあまり見かけることはありません。
こちらは英Harrisons of Edinburgh(ハリソンズ オブ エジンバラ)のダークネイビーのキャバリーツイルの生地を使ってお仕立てした一着です。
カバードコートは一見チェスターフィールドコートにも見えますが、明確に違いがあります。
前ボタンは比翼で、胸ポケットはフラップです。
上襟はSmith Woolensのネイビーの別珍をあしらっています。
このネイビーの色がとても美しいです。もっと薄くて軽い別珍を使っていたらここまで表情が出ることはありませんでした。
そしてカバードコートの特徴である袖先と裾先にある4本ステッチ。
こちらは元々カバードコートが、貴族たちのハンティングウェアからきていることを物語っています。
袖ボタンが引っかからないよう、そして補強をして耐久性を増しています。
そういった歴史的な背景が今なおこうして残っています。なんてロマンのあるコートでしょう。
当時の貴族が着ていた洋服を今は自由に着られるんです。
こちらはグレーのものです。
生地はイタリアのキャバリーツイルを使用しています。上襟は黒です。
チェスターフィールドコート(今はチェスターコートともいいますね)よりも着丈は少し短めに作ります。元々はスポーティなコートであるからです。
カシミアコートに行く前の、今の時期にちょうどいいコートです。
ここまで英国の空気を感じられるコートもあまりないでしょう。
ぜひもっとたくさんの人に知ってほしい、そして着てほしい。そういうコートです。
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