THE EDDY DUCHIN COAT

BERUNです。

2019年4月1日、新元号が発表されましたね。
令和、とても美しくきれいな響きで、すぐに身体に浸透していきました。
これからの元号を生きていくのが愉しみです。

先週までの暖かさから一転して、少し寒い日が続き、桜の満開が直前で止まっています。家族や友人と花見をしていたのですが、寒さで桜の美しさを愉しむ余裕はまだありませんでした。

今回は休日の服装についてお話ししたいと思います。
フォーマル思考派ではない人にとっては、休日にジャケットを着るというのはハードルが高いでしょう。
ジーンズにスニーカーにジャケットを着ると、ジャケットだけが浮いて見えてしまう、というようなことも考えられます。

冬はツイードやフランネルといった、程よくカジュアル感のある素材が着られたのでよかったのですが、世界中がカジュアル化していく夏は、上着を物静かに着るというのはなかなか難しさがあります。
わたしはぜひこの機会に、SPORT COAT(スポーツコート)をお勧めしたいです。BERUNではあまり作る機会の少ないアイテムですが、実はかなり作りたくて、もっと世に出していきたいものです。

ツイードジャケット2<SPORT COAT>

コート(Coat)というと、丈の長いものをイメージされますが、元々コートは今のジャケットのことを指していました。
現在我々がコートと呼んでいるものは、コートの上に着るものということで、オーバーコート(Over Coat)と呼んでいました。
スポーツコートという名のとおり、運動量の多い、カジュアルなジャケットのことを言います。

昔:オーバーコート⇒コート⇒ウェストコート
現:コート⇒ジャケット⇒ベスト

ツイードジャケット
背ベルトをつけ、ギャザーで寄せているため、背巾に余裕が生まれます。そして背中心にアクションプリーツがあり、可動域が広くなるため、ジャケットを着ている着苦しさは感じられません。
上の写真のものはツイード素材ですが、春秋はリネンやサマーウールなどで作るととても素敵です。ただのジャケットのようなシンプルな仕様ではないため、程よいカジュアルさが生まれます。大人の休日ジャケットとしてぜひ着てみていただきたいアイテムです。
わたしは旅行に行く際は、このジャケットを着ていくことが多いです。

ジャケット

映画のワンシーンのように、白の麻で作るととても上質な雰囲気になります。
白の麻というとヴェニスに死すですね。。おっと、話が脱線していきそうです。

このスポーツコート、なかなか現代では見かけることはありませんので、昔の映画を観てイメージを膨らませましょう。
わたしの大好きな映画、「愛情物語(THE EDDY DUCHIN STORY)」という作品がありますが、その主人公、エディ・デューチンがオープニングに着用しているスポーツコートがとても格好いいのです。この映画はストーリーもですが、ファッションとしても見どころがたくさんあります。1930年代のアメリカの、市民階級と富裕層の装いのどちらも知ることのできる作品です。

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背中にギャザーを寄せたウールにリネンが入っているように見えるカジュアルな1着。これを着てボストンの田舎からニューヨークに来るという設定がなんとも香ばしい。エディ・デューチンのお父さんが仕立て屋という設定で、クラシックな着こなしですが、ユニークなコーディネートです。田舎者がニューヨークに行くため、気合を入れて目いっぱいお洒落をして来たことがうかがえます。

部屋に入るやいなや、階級の違いをまざまざと感じるディナージャケットとドレススタイルの方々に、成功者とそれ以外という排他的な空気を感じます。
なんとか借り物のタキシードを着て登場するエディですが、丈の寸法が足りておらず必死にトラウザーズを下げるようにしているシーンがあります。ですが、この短い丈が現代ではお洒落だと言われている長さです。

これ以上話すと終わりまで語ってしまいそうなので、もしご興味あればぜひご覧になってみてください。

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前は3パッチポケットで、ギャザーを寄せた切り返しの仕様です。
インナーはシャツでもタートルネックでもニットポロでも、なんでも合わせられます。
大人のためのジャケット、これを着てどこに行きましょうか。おそらく、どこに行っても映えるアイテムだと思います。

 


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