BERUNです。
東京ではジャブ程度の雪だったらしいですが、わたしの住んでいる街、藤野は別世界になりました。
写真でも捉えられる大きさの雪がこんこん降ってきまして、地元青森さながらの光景でした。
いつも通る道も絶景に変わるので、年に1,2回程度ならいいかなと思います。(常雪はご勘弁)
こちらは幼稚園の送り迎えで通る道。
徒歩で山の中を彷徨うように歩く道ですが、この景色です。
翌日、完全防備で四ツ谷に降り立ったとき、これっぽっちも雪がなかったので、足元をガッチリ固めていったコーディネートが少し恥ずかしかったです笑
The Heavy weight Fox Coat
元々わたしが作りたくて、10年ほど前に仕入れたFox Brothersのコート生地。
しかし、生地の長さが微妙に足りず、追加で頼もうとするもすでになく、そのまま涙を飲む年月を過ごしていました。
細身の方で、この厚みのある生地で負けない方という限られたニーズのため、なかなか日の目を見る機会がありませんでした。
この度M様は奥様と来られ、(特に奥様が)一目惚れ。
ネイビーのコートってつまらない?
いえいえ、この生地の質感、まさに唯一無二です。
後にも先にもこの生地でしか味わえない魅力があります。
840gmsという重厚感のある生地で、メルトンのように圧縮されたウール。まるで糊付けされたかのようなガッシリした質感。
しかし、、、写真では全く伝わりません。。笑
雨、雪、大いに結構。それがこのコートの栄養になります。
文字通り、鎧のようなコートです。
ぜひ、ヘビーに着て着て着倒してください。
The Suit of Solaro
仕事でスーツを着る必要のない方には、普段着として着るスーツを提唱しております。
それを私はプライベートスーツと呼んでいます。
そう考えますと、スーツの生地の選択肢はかなり広がるのです!
わたしが今の季節におすすめしたいものはズバリ!ソラーロ。
ソラーロと一般的に言われていますが、イギリスではサンクロスと呼びます。
ブレイシーズは共生地で合わせてお作りしております。
かなり大柄なK様。だからこそ、ビスポークをするとより感動が大きいです。
大柄な方は、大きなサイズを着るという選択肢しかありません。
身体のラインに合わせてメリハリを付けるという既製服はこの世にないので、ダボっとした服しかないのが現実です。
しかし身体にしっかりと合わせて作ることで、ウエストがピタッと身体にくっつくフィッティングを得られます。
そしてどこも苦しくない、自然で余裕のある、だけど絞るところは絞られているシルエット。
それはビスポークでしか出すことのできないシルエットです。
このソラーロは、奥様がわたしが今まで作ったスーツを見て、一目惚れしてお作りすることになったものです。
センスのいい奥様と来られると、いい意味で一気に飛躍して格好いい洋服をご提案することがしばしばあります。
わたしと奥様の2人で盛り上がってしまい、旦那様はついていくことに必死、、ということもたまに起きてしまいます。笑
プライベートスーツを手にすると、人生がぐっと華開きます。
今までの暮らしに彩りが添えられるので、生きる喜びが湧いてくるのを感じるでしょう。
必要のないものをあえて選ぶ。これは豊かな心の表れです。
Tシャツにジーンズで事足りてしまう昨今に、あえてプラスで羽織るものを選択するわけですから。
楽しいに決まってますね。
Harris Tweed Suit
日本にもっとツイードのスリーピーススーツを着る人が増えてほしいですね。
こんなにも便利で、楽で格好いい冬服をわたしは知りません。
今回ご注文をいただいたのは20代前半のK様。
かなりお身体が細く、既製服だとジャストサイズのものがなかなか見つからないのではと思います。
細身の方に細く作るのは誰でもできることで、程よくゆとりを出すところにセンスが問われます。
ばっちりと合いまして、とてもよくお似合いでした。
K様、東北でツイードの風を巻き起こしてください!
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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途