BERUNです。
今年の初めから、糸選びの工程から進めていた夏用のニットポロが、先日ようやく完成いたしました。
BERUNのニットは全て工場と直接やりとりをしているため、余計なコストがかかりません。
コスト以外の面でも、より綿密なやりとりをすることができるのが、直でつながる大きなメリットです。
今回は、糸の染めから携わりました。
元々、白やネイビーのような定番色を含めた色で、5色展開にでもしようと思っておりましたが、カラーサンプルを見ているうちに、あまりにもワクワクが止まらなくなってしまい、むしろ定番色はこんな辺鄙な店では必要ないのではないか?という結論に(勝手に)達し、気がつけば何色と呼べばいいのかわからない色だけで6色も作ってしまいました。
どれも絶妙な配色ですねぇ〜。
どの色も魅力的で、捨て色がない、我ながらかなり完成度の高い仕上がりだと胸を張って言えます。
生地は綿100%の強撚仕上げのものにいたしました。
BERUNのブログを読んでいただいているマニアックなお方(笑)でしたら、
「ああぁ〜、強撚糸ね」
となるかもしれませんが笑、簡単にご説明をいたしますと、
生地は糸を紡いでいくことで生地になります。
その糸を紡ぐことを撚り合わせていくと言いますが、その捻りを強くするか、甘くするかによって、生地の質感が変わってくるのです。
甘い撚りの生地でいいますと、しっとりとした上質なタッチのものが甘撚りのものです。
対して強撚の触り心地は、ザラっとしていて、硬くガッシリとした質感のものです。
これは完全に好みですが、ざっくりとわかりやすく国別に分けてみますと、イタリア生地のようなしっとりした生地が甘撚りの傾向にあり、英国生地はがっしりと強撚の生地が多いです。
これは国毎の洋服に対する向き合い方が異なるため、どちらがいいというわけではありませんが、私は生地はガッシリと強いタッチの方が好みです。
流行を楽しみ、今を楽しく生きるイタリアと、一つのものを永く愛し、大切にして生きていく英国の違いだと私は大まかに分けて考えています。
今回は糸の仕上がりのサンプルを、3回作成してもらいました。
1回目は撚りが弱く、もう少し硬く厚い質感にしたいと希望を出しました。
そうして上がってくるのをブラッシュアップしまして、3回目にして、「コレダ!!!」という生地感に仕上がったのです。
個人的に、ニットポロは大好きで、巷でいい雰囲気のものを見かけるとついつい買ってしまうタチです。
ですが、やはりリネンシャツの方が登場回数は多くなりがちです。なぜなら、一般的に売られているニットポロが繊細な素材感ばかりで、気軽に着られる生地感のものではないからです。
生地がやわらかく繊細なものが多いため、そうであれば、リネンシャツの方がガシガシ着られるしイイヨネ。となり、宝の持ち腐れ状態が続いていました。
今回、ゼロからニットポロを作ることになり、私の中での脳内100点ニットポロができる!!ととても楽しみでした。
ニットポロの弱点とも言える、繊細さ。それを解消し、上品さと気軽さをどちらも兼ね備えたとっても便利なアイテムです。
これは、毎年定番でやり続けたいですね。そのくらい、仕上がりに大満足です。
モデルを頼み、スタジオで撮影するようなきめ細かいことができない店主ですので、モデルはいつも私です笑
ヒゲとメガネの男にしばしお付き合いください。
色は全6色。
<Lavender>
<Smoke Berry>
<Emerald Blue>
<Viridian>
<Smog Blue>
<Gray>
以上でございます。
大変ありがたいことに、早速いくつかご購入いただき、誠にありがとうございます。
ニットポロは肩線が付いているもの(セットイン)がほとんどですが、BERUNのものはラグランスリーブにいたしました。
こうすることで、リラックスした印象が出て、大人な雰囲気が出て格好いいです。
昨日、お店に来られたお客様で、どの色も素敵!と気に入っていただき、4枚まとめてご購入された方もいらっしゃいました。H様、いつもありがとうございます。
ワンランク上のコーディネート
夏はアイテムが減る季節です。
そのため、私は夏こそ、冬よりも小物使いをすることを勧めております。
ニットポロと相性のいいアイテムは、ずばりスカーフです。
こちらはヴィンテージのシルクのアスコットタイを巻いたもの。ボリュームは極力少なく、首の周りにそっと巻いて少し見えるくらいがちょうどいいです。
このくらいの塩梅であれば、「俺、おしゃれでしょ???」感が匂わなく、かつしっかりと気を使っているというほど良い洒落感を楽しむことができます。
襟の開きもとても格好いいですねぇ。(自画自賛をお許しください笑)
各色・サイズ3,4点ずつくらいしかお作りしておりませんので、もし気になった方はぜひご検討いただけたら幸いです。
このニットポロは、本当におすすめです☆
オンラインショップにアップいたしましたので、ぜひご覧いただけたら幸いです。
https://atelierberun.stores.jp/
いつもブログにお付き合いいただきありがとうございます。
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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途