Day6 Pitlochry~Isle of Skye

BERUNです。

ピトロッホリーの街があまりに美しいので、朝食をとった後に散歩をすることに。

綺麗な湖があり、そのほとりで佇んでいました。

「泳いでいる人いるんじゃないですか?」

なんて冗談めかして話していると、遠くでバシャバシャしているのが見えてきました。

えっ!!

なんと、おばちゃんたちが悠然とクロールや平泳ぎでこちらに向かってくるじゃありませんか。

8月だけど、スコットランドの湖、結構冷たいよ?笑

そんなことを話していると、SUPとボートを持ったじいじばあばと孫がやってきて、湖に漕ぎ出していきました。

なんて豊かな人たちなんだ。笑

彼らに人生の生き方を考えさせられっぱなしです。

変に観光地化もされていないので、人も少なく、皆が思い思いに過ごしたいように過ごしている。

高見氏と常々、日本に同じような場所ってあるかねぇなんて話しているけれど、結論、ないよね。です。

こういう空気を感じるためには、海外に来るか、自分自身の肺の中に海外の空気を溜め込んで、日本で少しずつはき出す。そして酸欠になりそうになったら、また海外に来て注入をする。

そのバランスが一つの理想形だと思いました。

日本にないものはたくさんある。そして、日本にしかないのもたくさんある。

何かが必要になり、それが日本にないときは、足を運んでそれを手に入れる。

地球人である私たちは、一つの島だけにとどまるようにできていないのだと思います。

知見を広げて、多くを学び、それを自分の糧にしていく。

そうして世界を知れば知るほど、自分は何も知らないというところに落ち着く。

偉そうなことは何も言えないなと痛感させられます。

ピトロッホリーを後にします。

近くにブレア城という城があったので、立ち寄ることにしました。

入り口に鹿の角が無数に飾られ、槍や銃が壁一面に飾られ、非常に趣味のわるさも感じました。笑

この当時は権威の表し方がこのようなやり方しかなかったのでしょう。

しかし、中にある調度品は素晴らしかったです。

やはり職人を育てるのは王族や士族だということを感じます。

「金は出すから、圧倒的に美しいものを作ってくれ」

そんな無茶振りをできる立場の人だったからこそ、職人も腕を磨くことができたのでしょう。

その次に立ち寄ったのは、たまたま通り沿いにあったので立ち寄ってみることにした、ショッピングセンター。

ここがとても素晴らしかったです。

ここで気がつけば3時間が経ち、その後の予定がすべて狂いました。笑

エディンバラのお店は観光地的なものがかなり多く、

「ハイハイ、ハリスツイード売りたいのよね」

というわかりやすい洋服や小物が数多くあります。
(それでもクオリティはかなり高いです)

しかし、このBRUARという街に突然現れた店に置いてある洋服は、洋服のプロである私がみても、

「この洋服を既製服で作るのね!おおー!素敵!!」

と興奮するものばかり。

羊毛の国だから、ウールはたくさん手に入ります。

それを使い、スコティッシュの伝統的な洋服をモダンに昇華させて洋服にしていること。

真新しさはありませんが、そんなものは必要ありません。

ただ、伝統を伝えていくことに誇りを持っている。そんな姿勢を受けました。

ほぼすべてツイードです。

ニットのカラーバリエーションが素晴らしい。

ニットにブルゾン、ベストにネクタイ、カフスなど。気がつけばたくさん買い物をしてしまいました。

スコットランドに来る方にはぜひおすすめしたい場所でした。

そしていよいよ向かうはハイランド地方。

スコットランドは南側にある街、エディンバラやグラスゴーをローランド地方と呼び、北側をハイランド地方を呼びます。

南側のローランド地方は、イングランド軍との長い歴史による攻防により、たくさんの文化が入ってきていますが、ハイランド地方は手付かずの古き良きスコットランドの風景が残されています。

いわば、スコットランド人の心の故郷というわけです。

ハイランド地方には昔、インヴァネスを通りオークニー諸島という島までは行ったことがあるのですが、西側の地方は行ったことがなかったので、今回は初めて西側のエリアに足を踏み入れます。

ハイランド地方は本当に素晴らしく、ロンドンからの道中の感動がどんどん上書きされていく感覚がありました。

ここをみなければ、スコットランドに来たとは言えない。そう感じさせてくれる、素晴らしい地域です。

低い山の谷間を縫うように道が作られ、あるのはただ道路だけ。

看板もなければ店もない。ただ風景と道があるだけ。

圧倒的な美しさです。

写真では表現しきれません。

360度絶景という道がのんびりと続きます。

所々に湖があり、それがまた素晴らしく、我々は足を止めずにはいられません。

スカイ島の入り口に着く頃にはもう20時を過ぎていました。

Eilean Donan Castle。すでに城は閉まっていましたが、その分人が少なかったため、ゆっくりと周りを見ることができました。

今までのハイランドの雰囲気とは変わり、鬱蒼とした世界観があります。

今日の目的地であるポートリーに着いたのは22時。スカイ島の港町です。翌日はフェリーに乗るため、3時30分起床。なのに荷物を置くやいなやパブに行こうとしています。笑

港町特有のオラついた感も楽しみながら、明日はいよいよ念願のハリス島に上陸します。

-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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