BERUNです。
先週は家族休暇をいただいておりまして、16~22日までお休みをいただいておりました。
少しずつ、春物が仕上がってまいりました。
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バルマカーンコート
冬物も上がってきております。

いつもお越しいただいておりますT様には、William Halstead社のキャバルリーツイルで仕立てたバルマカーンコートをお作りいたしました。
ダークグリーンカラーで、500gmsオーバーの肉厚な生地です。
ダークグリーンって、いい色ですよね。。(うっとり)



バルマカーンコートはサイズに縛られずにAラインを愉しむコートですので、将来的に体型が変わってもずっと着られます。
そしてこれだけ丈夫な生地となれば、次の世代に渡していけるコートになるのは間違いありません。

バルマカーンが似合う男性は素敵です。
チェスターフィールドコートやアルスターコートのように、シルエットで見せるコートではないため、大人の優雅さを愉しむコートです。

こちらのジャケットスタイルは完成してからお送りしたため、コートのお渡しの際に仕上がりを拝見いたしましたが、とても素敵な上下のコーディネートでした。

ハリスツイードのグリーンベージュカラーのバリーコーン柄。

トラウザーズは680gmsのネイビーコーデュロイ。
体格がある方でしたら、これだけヘビーな洋服も容易に合わせられます。

T様、いつもありがとうございます!
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ガタガタニイガタコート
雪深い新潟からお越しのA様。
昔冬の新潟に行ったことがあるのですが、日本海側の雪ってとても水気を含んでいるんですね。
わたしの地元である弘前はフワフワスノーなのですが、新潟の雪はベチョベチョスノーなのです。(言い方が雑w)
そうなりますと、選ぶ生地も変わってきます。
いっそ降参して、ナイロン素材に全任せしてしまえば楽なのですが、諦めたくない方には、天然素材でタフネスな生地、ダッフルコートに使われる素材のコートをお勧めしております。
ダッフルコートはあらゆる悪天候にも耐えうるタフネスコート。粗野で硬く荒々しい、まさに男心くすぐられる素材です。

ダッフルコートに使われる生地でチェスターフィールドコートをお仕立ていたしました。

よく見るとヘリンボーンなのですが、毛足が長いため、柄があまり目立ちません。
寒さは足元から来るため、着丈もたっぷりと長くとりました。




ガシガシ着られる安心感がありながら、チェスターフィールドコートの優雅さも愉しむことができる、いいとこ取りの一着です。
A様、ぜひたくさんご着用くださいませ。
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コットンスーツ
BERUNではあまり多くご注文をいただくことはないのですが、たまにご依頼があるのでお作りしております。
スーツといえば、基本はウールですね。
ウールにもさまざまな種類があります。
フレスコやフランネルや合物、色も違えば生地の厚み、色柄など、楽しみは無限大です。
そして夏となれば、リネンも色々楽しめる。
となると、コットンスーツを選ぶというのは、贅沢な思考なのだと思います。
素材や色に縛られないながらも、スーツを必要としている人というだけが楽しむことができる、昨今では絶滅危惧種です。
カジュアルに遊ぶのは誰でもできます。
スーツスタイルを自由に楽しむという切符を持っているのなら、思う存分楽しんでいきましょう。

T様は今回が2着目のスーツでした。
前回はライトグレーのフランネルスーツ。
今回はT様のご希望でコットンスーツをお作りいたしました。

色はベージュ。
310gmsという使いやすい厚みのコットンは、まさに春と秋に活躍するスーツです。

春は3,4,5月、秋は10,11,12月の中頃までと考えますと、意外と5,6ヶ月着られるんですよね。
コットンという硬い質感のスーツこそ、柔らかく仕立てることでカジュアルスーツではなく、上質な雰囲気に仕上がります。


着丈をあえて短くしたり、スラックスを細くしたりする必要はありません。
コットンだからスポーティに!とあれこれ変えてしまうと、カジュアルスーツになってしまいます。
オーダーでしか出せない雰囲気はしっかりと残したサイジングで、ゆとりを愉しむ。
素材を決めたら余計なことは考えない。
それがオーダーの極意です。

もちろんブレイシーズも共生地の4ピーススタイルです。
T様、ぜひたくさんご着用ください!
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濃紺のダブルスーツ
初めてお越しいただきましたS様。
ビスポークされた靴を持ってきていただき、それに合わせたいというご依頼でした。

選んだ生地は、Taylor & Lodge社のダークネイビー。
シンプルでベーシック。だからこそ上質なものを選びたいです。

ダブルのスリーピース(ブレイシーズも共生地ですのでいつもの如く4ピースですね)をお仕立ていたしました。

お時間もたっぷりいただいていいとのことでしたので、ボタンホールは総手縫い。
今は春夏物シーズンではありますが、ものすごく余裕を持って、今冬物を頼まれる方もいらっしゃいます。
オーバーですが、じっくり時間をかけていいと言っていただけたら、その分手のかかる作業をこってりできます。


細身で小柄なS様ですが、だからと言ってピチピチタイトにはお作りしません。
スーツというのは本来、細身の方はがっしりと見え、大柄な方はすっきりと見えるように設計されているものなのです。
自分の身体をよりよく見せるために作られたのがスーツです。
そのために、肩パッドがあり、芯地があり、厚く硬い生地があるのです。
昨今のスーツはまさに本来のスーツの真逆のスタイルです。
肩パッドはなく、芯もなく、柔らかく薄いスーツが今のスーツと呼ばれているもの。
本来の定義からはかなりかけ離れているため、自分の身体をよりよく見せるという効力は発揮されません。
そのため、細身の方は貧相に見え、恰幅のいい方は太って見えるというものになってしまっているのです。
自分の身体が美しくないと良く見えないため、みな身体作りに励むようになったのだと思います。
ふと思うと、ジェームズボンドはひと昔前まではあんなにムキムキマッチョじゃぁなかったですよね。
少しスキがあるくらいでチャーミングさがあり、男性的だったのですが、ダニエルクレイグからは硬派で武闘派のイメージに一新しましたね。
その影響もあると思うのですが、筋トレに励む男子が急増したように思います。笑
まぁ、自分の身体は綺麗なことに越したことはないのですが、それだけではないですヨということをお伝えいたしたいわけです。
細身で小柄な方でダブルを諦めている方もいらっしゃると思いますが、ご安心ください。
本来のスーツの仕立てにするだけで、どのような体格の方でも格好良くはまります。
ラペルも細くする必要はありません。
ラペルの細いダブルなんて、ダブルじゃあないです。(あくまで持論です)

ビスポークされた靴と合わせていただきましたが、非常に美しかったです。
後日談、わたくしもこの職人さんにオーダーをしにいきました。笑
S様、ぜひたくさんご着用ください!
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正統派ブレイザー
いつもお越しいただいておりますO様。
ツイードスーツや、ヴィンテージ生地で仕立てるスーツなど、メンカタコッテリな洋服が続いていた中で、原点回帰をしようと、ブレザースタイルをお仕立ていたしました。

ジャケット生地はヴィンテージのウールモヘア。色味は綺麗なネイビーブルーで、まさにブレザーにうってつけの生地です。
このジャケットの生地がとても良く、70~80sの全く有名ではない無名の生地ブランドなのですが、生地の立体感が素晴らしいのです。
生地なのに、生き物のような凹凸感があり、その光の陰影がなんとも美しい。
トラウザーズはTaylor & Lodge社の3PLY。もうすっかり見なくなりましたね。
こちらもラスト。とても良い生地でした。

中に合わせたオッドベストは、Fox Sportのオフホワイトの生地。
春秋のオッドベストにうってつけです。

身体がガッチリされているO様、トラウザーズもゆったりと作ることで、重厚感のある雰囲気になります。
もう何も言うことはないくらいシンプルでストイックなスタイルですね。
ぜひ、これからのシーズン、ガシガシご着用ください。
いつもありがとうございます!
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-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途