BERUNです。
冬はコートの季節。
コートを着ずに冬を過ごすのは非常にもったいないです。
富士急に行って絶叫アトラクションに乗らないくらいもったいないです。
夏頃、早めにご注文をいただいた方々のコートが仕上がってきております。
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奥様からのサプライズ
いつもご夫婦でお越しいただいておりますM様。
今回は奥様からのサプライズで、旦那様にコートをプレゼントされたいとのこと。
二人で密談を重ね(LINEで笑)、生地も形も決まりました。
驚いたのは、そのやりとりをしている直後に、旦那様からご予約をいただいたこと。
(コートを頼むとは言わないでくれ、、!)
と隣にいる奥様とわたしと願っていましたら、ジャケットスタイルのご注文でした。(ホッ)
そんなことでたまたま洋服を渡す機会も重なったので、M様にはジャケパンをお渡しする予定でお越しいただきました。
いいですねイイデスネ、と話していたとき、すっとコートを差し出すワタクシ。
「えっ⁉︎」
と旦那さまと、ニヤニヤしている他二人。
サプライズ成功でした✌️

選んだ生地は今年買い付けた生地でとても気に入っている、ドネガルツイード。
肉厚なものではなく、目は詰まっているものの比較的軽い生地感で、スーツでもコートでも、どちらでも使える生地です。

細身のM様に、適切なゆとりと長めの丈でアルスターコートをお仕立ていたしました。


ブラウンベースに、さまざまな色が入っている、とても魅力的な生地です。
前ボタンを開けて着ても格好いいです。

小さなお子様がいるM様。
これなら気にせず子育てでも着られます。
いや、むしろ着ていただきたいです。
ツイードは着込んでこそ良さが出てくるものです。
ツイードを大事に大事に暖めて着ることは、いじられ芸人をいじらないくらい良さを活かせてません。
たくさんいじることが、愛していることにつながるのです。(なんか変な話になってるな笑)
M様、このコートで良い思い出をたくさん作ってください!
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英国カシミヤウールコート
前回、ツイードを使ったジャケパンスタイルをお作りいたしましたY様。
今回はコートのご注文です。
コートの生地はヴィンテージのMoorbrook社の生地。
そちらの生地を使ってチェスターフィールドコートをお仕立ていたしました。

カシミヤウールですので、カシミヤの方が配合が多いのですが、さすが英国のヴィンテージ。
とても肉感があり、どっしりとした質感です。

ですがカシミヤの光沢感はあるという、とても良い生地です。
骨格のしっかりとしたお方には、肉厚でハリのある生地が似合います。
小柄な方でしか似合わない洋服もあれば、大柄な方だから似合うものもある。
それが洋服の面白いところです。
話は逸れますが、わたしは高校時代ラグビーをやっていましたが、決して運動神経のいい方ではありません。
そんな私がなぜラグビーに惹かれたのか。
それはその当時の部長が新入生に対して、
「ラグビーはデブもチビもガリガリもノッポも、みんな活躍する場所がある」
という言葉でした。
それを聞いたとき、あぁこれなら自分でもできるかもしれないと思ったわけです。
ラグビーはそんな懐が深いスポーツですが、ファッションもラグビーと同じくらい、全ての方に似合う洋服がしっかりとあります。
それを見つけるのがなかなか難しいと思う方もいらっしゃるでしょう。
自分で見つけるには、お金も時間も必要です。

そういうところこそ、わたしは信頼のできるプロにお願いするのがいいのだと思います。
プロにお願いすると高くつく。
と思い、我流でやる方もいらっしゃいますが、実際はその方が人生単位で見ると高くつくものです。
だって、学校の校歌は校長先生が作るわけではないですよね?笑
ちゃんと作詞家と作曲家にお願いするわけです。
猫の手と同じように、プロの手は借りられるならとことん借りた方が、その後の人生が華やぎます。

Y様、この度は素敵なコートを作らせていただき、ありがとうございました。
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アーマーコート
いつもお越しいただいておりますO様。
今回はコートとトラウザーズのご注文でした。
コートで選んだ生地は、今年買い付けた中でかなりのマイフェイバリットな生地。
630gmsのキャバルリーツイルという、令和を生きる我々にはオーバースペックスキルな生地。
630gmsのコート生地といえば普通ですが、キャバルリーツイルは目が詰まっている生地です。
触ると薄いのですが、その中に630gmsの重みが詰まっているということになるので、相当なハリがあり、ブリンブリンなタッチです。
今年はこの生地でネイビー、グレー、ブラウン、ベージュと4色買い付けました。
コートでもよし。トラウザーズを作っても、20年以上鬼履きできる最強のトラウザーズになります。
令和の人たちはすぐコスパ、タイパとか言うじゃないですかぁー。
BERUNの中で最強にコスパのいい生地と言えば、ズバリこちらですヨォ。
平成のコスパはこういった考え方をします。笑
お作りしたのはバルマカーンコート。

お色はブラウンです。

この肘のシワを見たら、いかにハリのある生地かお分かりいただけると思います。


いやぁ格好いいです。
そして一緒にお作りしたトラウザーズは、薄手のコーデュロイ、通称サマーコーデュロイ。

太畝の肉厚なコーデュロイと異なり、330gmsの軽い目付のため、普通のコットントラウザーズのように履けます。


サマーコーデュロイ、今回初めてお作りしましたが、格好いいです。
カジュアルな雰囲気の出るコーデュロイが上品に見えます。

着てこられたブレザーに合わせてみましたが、これも格好いい。
カジュアルスタイルに合わせてもよし。ジャケットに合わせてもよし。
どちらもいけます。
O様、この度はありがとうございました!
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ヴィンテージの風格
いつもお越しいただいておりますM様。
今回は春と秋に着られるスプリングコートをご注文いただきました。
選んだ生地は、80’sのDormeuil(ドーメル)の薄手のツイル。
たまたまブラウンのバルマカーンコートが並びましたが、全く異なる質感ですので、その生地の厚みと表情の違いでどのように見え方が変わるかを、感じていただけたら幸いです。


この生地を見つけた時から、スーツもいいけど、スプリングコートにしたい!
とビビッときた生地でした。
ブラウンの無地で何にでも合わせられる生地。
ヴィンテージの鈍い光沢感がなんとも不思議な魅力を醸し出しています。


300gmsあるかないかくらいの軽めの生地ですので、まさにこれからすぐに活躍する生地です。
一見すると普通にも見えるコートですが、よく見てみるととても完成度の高い1着。
そのくらいミニマルな雰囲気もとても素敵だと思います。
M様は合わせてスーツもご注文をいただきました。

グレーのバーズアイ。重さも450gmsとしっかりと肉感のあるスーツ生地。

これだけ重さがあれば、長く使えます。
シブいねェ…まったくおたくシブいぜ。。。
という声が第三部から聞こえてきそうな渋さです。

とっても素敵です。
M様、ぜひたくさんご活用ください!
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-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途