BERUNです。
最近ご紹介しているお客様方が、11、12月にお渡しした方で、、
早くブログを書かなければ、夏前にコートを納品しているブログを書いてしまうことになりそうです。笑
急いで書きます!笑
さて、最近、数年ぶりにパーソナルトレーニングを再開しました。
7、8年前に1年ほど通っていた時期がありましたが、当時から、「体は大きくしたくない。メリハリのある身体にしたい」とトレーナーの方にリクエストをしていました。
トレーナーの方は「いいですね!」と言ってくださるのですが、彼らは“限界まで追い込む”のが仕事です。ギリギリまで追い込まれ続けた結果、私の体はどんどん膨らみ、最終的にはミシュランマンのようになっていき、着られる服が少なくなってしまったため、その時はやめてしまいました。笑
私の仕事柄、体のサイズが変わって洋服が着られなくなるのは致命傷です。そのため、長く今のスタイルをキープすることを心がけています。
私の体型は、成長が止まった高校3年生頃からほとんど変わっていません。むしろ、当時は主食が菓子パンとカップラーメンと冷凍食品だったので、体のコンディションは今の方が良いくらいです。笑
今回再開した経緯といたしましては、体幹を鍛えたい、ということ。
生涯生きた身体でいることを考えますと、体幹トレーニングは不可欠だなと思ったわけです。
そして地味ぃーなトレーニングを中心に行っているのですが、これがかなりきついのです。
また、自分が「反り腰」であることを認識したことも大きかったです。
日頃多くの方の体型を見ていますが、私は意識しているから、大丈夫だゾ。と思っていたら、私も反り腰の民の一人でした。
反り腰を改善するために、自宅ではバランスディスクに乗りながらPC作業をするようになりました。これが非常に効果的です。
姿勢の良い人は、一見すると腰が前に出ている「反身体(はんしんたい)」気味に見えますが、「反身体」と「反り腰」は印象が異なります。
反り腰は、腰が前に突き出て、肩と胸が後ろに下がってしまう状態です。そうなると重心はつま先寄りになります。
そうではなく、お腹の上の部分、丹田に意識を向け、腰をしっかり中心に据えることで、踵とつま先の重心バランスを保ち、崩れないシルエットを作ることができるのです。
私は極端な反り腰ではありませんが、重心と腰の位置がまだ理想的ではありませんでした。
体をただ反らし、胸を前に出すだけでは、綺麗な姿勢になるとは限りません。洋服を綺麗に着こなそうと思うなら、姿勢は極めて大切です。
片足重心にならず、しっかりと真ん中で立つ。腰は反らさず、お腹は引っ込める。
人間としての理想的な立ち姿ができれば、自然と自信に満ち溢れたあり方になれるはずです。
常に学びの連続。生涯道半ば、ということですね。
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コーデュロイスーツの魅力
いつもお越しいただいております、T様。
ワードローブが揃ってきた上で、今回お作りになられたのは、ズバリ、
コーデュロイスーツ!
です。
コーデュロイは最高にいいですが、コーデュロイのスーツとなりますと、これまた最上級にいいわけです。
これは持論ですが、コットンスーツ、リネンスーツというような今の世の中で必要性が低いものをしっかりと持たれている方は、間違いなく人生お楽しみ組の一員です。
だって、必要ないんですよ?(洋服屋が言うなよ笑)
今の時代、最高にコストパフォーマンスのいい洋服で言いますと、アウトドアブランドなわけです。
黒のノースフェイスのアウターを着てればOKという今の時代に、わざわざスーツ、し・か・も、コーデュロイ!
決して着心地のいい生地ではありません。ウールのようなしっとりとした質感もありません。でも着るのです。それが人生なのです。
アップルウォッチでいいこの時代に、機械式時計の価値が高まり続けているのも頷けます。
もうこれからの時代、AIがどんどん躍進していくでしょう。
そんな未来を悲観、批判するのではなく、「じゃあ、我々人間は人間らしい営みをしましょう」と人間ライフを送ればいいのです。
きっとAIに、機械式時計のぜんまいの巻いている時の喜びを理解することはできないでしょう。
コーデュロイやモールスキン、ツイードの経年変化を楽しむことは難しいでしょう。
もうこれからの時代、どんどん「空(くう)」の世の中になっていくからこそ、ロマンの詰まったものに価値があると思うのです。
そしてきっとどこかの時代になると、コスパ、タイパという言葉の中には何もなかったということに気が付く時が来るでしょう。
そして、必要ないと思われてきた、ロマン、ときめき、というようなふわふわした言葉が、最も現実的で愛おしいものだったんだと気が付くのだと思います。
そんなのは不必要だ、ロマンだというのが詰まっているのが、コーデュロイのスーツです。
人生が豊かになるものって、そのほとんどが、生活には必要のないものだったりします。
だって、「トイレットペーパーがあるって幸せぇぇーーー!」ってならないですよね。
生活の線上にあるものは当たり前にあるもので、豊かさを感じる時は、その線上からはみ出たものだと思うのです。
それにときめきを抱いて、生きていきたいんです。
何を書いているんだ。笑
T様にお渡ししたコーデュロイは、中畝のブラウン。


太畝のヘビーなものもいいですが、このくらいの軽さがある方が、長いシーズン着用できます。
また、太畝はかなりハードな見た目になりますので、「おおっこの人、かなりやってんねぇ」
と思われます。

中畝でブラウンカラー。とても渋くて格好いいです。
タイはBERUNのブラウンペイズリー。

T様、いつもありがとうございます。
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20歳日本代表という精神で
初めてお越しいただきました、N様。
今回、20歳の成人式で着用したいということで、BERUNにスーツを作りに来ていただきました。
BERUNにはたまーに、18~20歳という若い戦士も来られます。
そしてとてもありがたいことに、この世界に興味を持ったきっかけが私のYoutubeのチャンネルだと言っていただくこともたまにあり、とても嬉しい気持ちになります。
「若者たちよ、ここは底なし沼ですよ。とっても楽しいですよ。ようこそ。」
今この時代に、若い方でこの世界に興味を持たれるという時点で、とても良い感度をお持ちです。熱烈大歓迎でございます。
N様は若干20歳なのですが、落ち着きのある見た目と風貌で、謙虚ながら昭和のスターのような華のあるいで立ち。
ご提案したのは、ドーメルのチャコールグレーヘリンボーンのフランネルスーツ。

ダブルブレストでお作りいたしました。

20歳の若者には刺激が強いのではないでしょうか。とも言える、チャコールグレー、フランネル、ダブルブレスト。
ですが、年齢は関係ありません。それが似合う方は何歳だろうと似合うのです。
N様はとても素敵に着こなしてくださいました。

きっと、当日の式典では、誰よりもシックで、でも華のあるオーラであったことでしょう。
若い方こそクラシックを学ぶのが良いと思います。


即効性があるものではありませんから、年月をかけてじっくりと似合っていくものです。
同世代の友達に「おじさん、臭いおっさん、臭い、似合わない」
そんなことを言われても、気にする事はありません。
自分が良いと思った道を突き進み続けることで、いつのひか反対意見がひっくり返り、多くの人たちが自分の味方になる時が来ます。
TWICEの誰が可愛いだと話している人たちに、三船敏郎の格好良さに共感してもらうのは難しいように、見ている世界が違うだけです。
皆、順当に歳をとれば、その時にようやく三船敏郎の渋さに気づく人たちが増えてきます。
それまで、若いうちに気づいた人は、その渋さに磨きをかけることができるのです。
それがまさにいぶし銀なのです。

N様、ぜひたくさん来て、若いうちからクラシック道を突き進んでください。
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グレーフランネルを着た男
いつもお越しいただいております、N様。
お仕事でかなり狭き門の昇進をくぐり抜けたそうで、晴れてBERUNに継続してお越しいただけるとのこと。奥様からのBERUNに通い続ける条件だったそうです。笑
人生を駆け上がっていくモチベーションは色々な方面にある方がいいですね。よかったです。
今回は明るめのグレーでフランネルスーツをお仕立ていたしました。

440gmsの英国のヘビーな生地。

ヘビーな生地なのですが、ガチガチに硬いというわけではなく、柔らかく上質な触り心地です。
このくらいの明るさのスーツは一見難しいと感じるかもしれませんが、フランネルという素材の特性か、決して派手な印象にはならず、落ち着いた雰囲気になります。
ダークネイビー、ダークグレーを手にしたら、このくらいの明るさのスーツもあると気持ちがいいですね。

N様、いつもありがとうございます!
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モカブラウンのチェスターフィールドコート
いつもお越しいただいておりますA様。
時計談義に華を咲かせます。
男の趣味トークで、自分の身の回りの人たちで本当に腹を割って話せる人ってほとんどいないですよね。
みんな肩身の狭い思いをしながら、でも、淡々と男の夢を膨らませていっているわけです。笑
BERUNには男の夢がいっぱい詰まっていると思います。
だってこの世が全て夢なんじゃないかって思いますから、現実を見ろ!なんてオカシナ話じゃあないですか?(おっそうくるか?笑)
この一生に一度という人生をただ真面目にシビアに生き続けることも素晴らしいと思いますが、現実の中に夢、希望を持ち生きることは、その人の人生を大きく彩ってくれると思います。
例えば、人生の行動をカラーで例えれば、仕事と会社の往復は白と黒の直線です。
そこに例えば、社外の付き合いの人との繋がりが生まれたりすると、色が1つ増えるとしましょう。
恋人や家族でもいいです。そうして人生の彩りを増やしていくのです。
そして男の趣味というクレヨンが、おそらく一際鮮やかな色が揃っているのではないでしょうか。
車でもいいでしょう。万年筆だっていいでしょう。
そういう自分が心震えるものを手にしてそれを味わっている時間は、何物にも変えられない幸福な時間だと思います。
今精神がすり減り、心が貧しくなっている人たちが多いと聞きます。
それは便利になりすぎた世の中で、なんでもそれなりのものが手に入れられるようになったからだと思います。
でも、本当に心を満たしてくれるのは、手間もかかればコストもかかる。そんな存在です。
そんなものを見つけていくことで、自分の人生を華やかに彩っていけるのだと思います。
さて、今回A様にお作りしたコートは、ヴィンテージのMoorbrookの生地を使いお仕立てしたチェスターフィールドコート。

BERUNで大のお気に入り生地だったのですが、だいぶ量が少なくなってきました。

カシミヤウールという贅沢な生地でありながら、かなりハリのあるヘビーな触り心地。
まさに英国のヴィンテージコート生地というべきクオリティです。


良い素材はシンプルに何もせずに仕立てるのが一番です。
もうこれがあればオンオフどちらも活躍しますね!

A様、いつもありがとうございます。
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ツイードとバルカラーコート
いつもお越しいただいております、T様。
洋服の楽しさに目覚めてから、特に靴の世界につむじまで沼に入水しておられるお方。
私も靴は大好きですが、前回書いたブログの通りで、もう履けない靴がちらほら出てきております。
そのブログをご覧いただいたお客様が、私の気に入っているもう履くことができない靴を、何足かお嫁に引き取っていただきました。
その代わりに、そのお嫁に出した倍くらいの数が増えております。笑
需要と供給が成り立っていないと言うのは、まさにこのことですね。
「ムカデじゃないんだから」とか、「顔は1つしかないんだから、そんなにメガネなくてもよくない」とか、
もうそういうレベルの話じゃないくらい、ものが増えまくっております。
もう止められないですね。Don’t Stop Me Nowです。
私は洋服屋を営んでいて、物に溺れないというのは、なんだか疑問に感じてしまうわけです。
だって、もし私がお客だったら、自分の体の健康のために食事を摂生して、「一日一食です」と張り切った様子で、かつボディーメイクもしているフレンチの料理人より、
「休みの日は1日3食、全国の名だたるフレンチを食べ歩いてます。
昨日は1泊して広島までずっと行ってみたかったオーベルジュに行ってきました。
その時に出てきた前菜が素晴らしかったので、今日はそのインスピレーションをもらってコースをお作りしますね」
そしてお腹はふっくら膨れ上がっている。
そのくらい料理を愛して止まずに、情熱を持って命をかけて仕事している人の方が、私は心から応援したいと思えるタイプです。
後は、見れるだけのものを見尽くさないと見えてこない世界というものがあると思っています。
今のこの物あまりの時代で、本当に良いものを見つけるのは、なかなか難しい。
この時代、良いものを探し当てて、そのインスピレーションに触れて、それをアウトプットするというのが、私はものづくりにする人にとって、それ以上の研究材料はないと思っています。
新陳代謝をしながら、日々より良いものを作り続けていく。私のような仕事にできることがそれしかないと思います。
T様にお仕立てしたのは、シングル幅のヴィンテージのハードのジャケットと、ネイビーのオールスキンのトラウザーズ。



そして、コートはウィリアム・ハルステッド製のライトグレーのキャバルリーツイル。

この生地もとても気に入っていたのですが、これが最後でした。

形は肩線の入っている、セットインスリーブのバルカラーコート。


ラグランスリーブのバルカラーはよりリラックスした雰囲気を感じますが、セットインスリーブになることにより、直線的なシルエットが生まれ、すっきりとした印象に仕上がります。
かなりハリがあるヘビーな生地なので、末永くご愛用いただけますと幸いです。
T様、いつもありがとうございます。
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細身のお方の悩みどころ
初めてお越しいただきました。K様。
今まで別の仕立て屋でスーツをオーダーしていたそうですが、今回長く着るツイードが欲しいということで、ご来店いただきました。
K様はかなり体が細く、既製服はまず合うものがないというようなお体です。
このような小柄で細身の方が洋服をオーダーすると、多くのフィッターさんが考えることが、その方の細身の体を生かして、ビタビタに細くしてしまうということ。
実際、お越しいただいた時に来てこられた。ジャケットとスラックスもかなり細身で、体を動かすのが窮屈そうに見受けられました。
今回私が選んだのは、ヴィンテージのウィリアムブラウンのツイード生地。

グレーにブラウンとボルドーという色が格子柄で入っている、非常に素敵な色柄です。

小柄なK様には、あまり大きな格子柄のものではなく、小さめなチェック柄を選びます。
また、基本お休みの日に着られるとのことで、ネクタイはつけないというお話でしたので、ジャケットが主役になるように柄物を選びました。

下に選んだのはネイビーのモールスキン。
仕上がったものを着てみていただいて、K様は最初とても困惑していました。

「今まで着ていた洋服とまるでフィット感が違う。なんだかとても大きく感じる」
と仰られていて、味わったことがない。フィット感に戸惑われていました。
私としましては、小柄な方だからといって小さくお作りするというのはあまり得策だとは思っておりませんので、小柄な方でも、しっかりとその人の体に合わせてゆとりを持たせることで、体の線に沿った理想的なゆとりのあるラインを生み出すことができると思っております。
後日、大変ありがたいことに、また春夏もののご注文にお越しいただきました。
わたしがお渡ししたジャケットとトラウザーズが、周りですこぶる評判がいいとのことでした。
実はK様、ワードローブがだいぶ揃ってきたので、最後にツイードジャケット位はしっかりとしたものを作ろうという思いでBERUNにお越しいただいたそうです。
それが打ち砕かれてしまい、また1からワードローブを揃える旅が始まってしまったという、何とも言えない感情でございました。
少しずつで構いませんので、ご自身の身体に沿う洋服を増やしていくことで、ストレスがなく、美しい洋装を楽しむことができます。
K様、この度はありがとうございました!
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-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途