春夏の装い

BERUNです。

少しずつ暑くなってきました。
まだ朝晩は涼しさを感じる今くらいの気候が最高に気持ちがいいですね。
朝はリネンのブルゾンを羽織ったりして、今しか味わえない着こなしを楽しんでおります。

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ニットタイ完成!

先週のサブチャンネルでお話ししましたが、以前ブログでサンプルが仕上がったとお伝えしておりましたニットタイがついに完成してまいりました。

第1弾は5色お作りいたしました。
いやぁ、、どれもいい色です。。笑

ほんと、ほんとにニットタイ、作りたかったんですよ。。笑

ですが、ニットとなると、今作成をお願いしているネクタイ工場とはまたノウハウが異なります。
ニットウェアをお願いしている工場にも掛け合ってみましたが、やはりネクタイとなるとノウハウが全く異なるそうで、なかなか前に進めずにいました。

構想、妄想だけで言いますともう10年近くは悶々としていたと思います。笑

2014年頃にイタリアに行った際、ローマで非常に格好いいニットタイを見つけ、その仕上がりを超えるものを作りたいとずっと考えておりました。
そう考えると10年以上ですね。
今回仕上がってきたものは本当に素晴らしく、どこに出しても恥ずかしくないクオリティです。

色も手前味噌なのですが、どれも絶妙でなんとも言えない格好よさがあるんですよね。
落ち着きがありながらも、地味にならない、程よく品を保っているカラーバリエーション。

うん。どれもいいです!

オンラインショップにアップしておりますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

さて、かなり前に仕上がっていた洋服たちも全くアップできていなかったので、少しずつ書いていこうと思います。

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三者混とコットン

いつもお越しいただいておりますT様。
昨年8月にLovatに行った際に買い付けてきた生地の中から、三者混の生地でジャケットをお仕立ていたしました。

お色はブルー&ベージュ&ブラウンが見事に織り合わさっている綺麗な生地です。
ツイードを得意とするLovatが作る春秋向けの三者混。なんとも魅力的じゃないですか。

ネクタイをあまり着けないというT様に、今回合わせてご提案したのはネイビーのリネンシャツ。
ノータイの方だからこそ、色のあるシャツを着られます。
リネンシャツは色々なカラーに挑戦していただきたいです。
コットンではなんだか夜っぽい印象になってしまうネイビーも、リネンなら爽やかで上品な印象になります。

トラウザーズはモカカラーのコットン。
この色、とても素敵なんですよね。

全体的にブラウンとブルートーンで合わせたコーディネートです。

T様、いつもありがとうございます!

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大柄な方のために

恰幅のいいK様。

今回はネイビースーツと、春夏に着られるリネンのジャケットスタイルをお作りいたしました。

大柄な方がジャケットスタイルを格好良く着こなす方法は色々ありますが、まず絶対に押さえていただきたいポイントは3つです。

①股上をへその位置まで高くする
②ヒップの下(太もも、わたり部分)にゆとりを持たせる(+α=裾に向かって程よくテーパードさせていく)
③サスペンダー(ブレイシーズ)で吊り上げる

これを押さえておけば、今までの着こなしからは格段に見た目が良く見えます。

お腹が出ている方はブレイシーズで吊り上げなければ、どうしてもお腹の出ているところの下の部分にウエストの位置が来てしまいます。
それではどんなに格好いい洋服を着てもだらしがなく見えてしまうだけです。

「サスペンダーなんて小学生(またはお笑い芸人)みたいだよ。。」

という声が私の自宅まで届いてきそうですが、そんなことを気にしていては、いつまでもだらしがない着こなしから抜けることはできません。

私はいつも言っていますが、最後に大事なのは、着ている本人の自信です。と伝えています。

どんなに良い服を着ていても、どんなに長身イケメンだろうと、その本人に自信がなければ何を着ても格好良く見えません。

では、その”自信”があれば何を着ていてもいいのかと言われると、そうでもないのです。
私はその自信には根拠が必要だと思っています。

人生を前向きに生きるためには根拠のない自信も必要ですが、テーラードのようなルールのある装いに関しては、根拠は必要なのです。

「ボロを着ても心は錦!俺は着飾るなんてごめんだぜ!」

という方もいらっしゃるでしょうが、それはテーラードではないカジュアルファッションで通じるお話です。

ご自身の身体を見た上で、この身体をよりよく見せるためには何が必要だろうかと考える。それがお洒落に近づくための一歩です。

K様にはしっかりとブレイシーズで吊り上げて、股上を深くとる仕様でお作りしております。

ほとんどの方が、

「こんなに足が長く見えるんですね!」

と仰られます。

洋服というのは、自分のシルエットをよく見せることも悪く見せることもできてしまうものです。

そのよく見せる方法を知らないだけなのです。

ベスト姿も美しいです。

怒り肩のK様ですが、バックシルエットもとても綺麗に収まっています。

普段あまりスーツを着られないというお方こそ、シンプルで身体に沿ったネイビースーツを持っておけば、いざというときに使えるのでおすすめです。

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もう1着、リネンジャケットにコットントラウザーズのコーディネート。

リネンはシワが入り、かなり上に上がっていくので、袖と着丈は少し長めにお作りしております。

カジュアルなリネンとコットンのセットアップも、これだけ上品になりますので、やはり自分の身体に合っているというのはとても大切な要素です。

K様、いつもありがとうございます。

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フレスコライトのグレースーツ

いつもお越し頂いておりますK様。

今回(もはや前回笑)は春夏に着られるスーツをお作りいたしました。

フレスコよりも細い糸を使い強撚しているフレスコライト。

280gmsとそこまで軽くはないのですが(BERUNではほぼ最軽量 笑)、フレスコと比べるとかなりしなやかで、もう+3度くらいはいけそうな気持ちにさせてくれる生地です。

ライトグレーですが、言われてみるとレベルでうっすら5%くらいカーキが入っているようなお色です。

ハリがありながら、とても軽くまさにこれからの季節にもってこいのスーツです。

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ヴィンテージ生地で仕立てるセミステンコート

K様にはスーツと合わせてコートもお仕立ていたしました。

春と秋に着られるスプリングコート。

70年代のヴィンテージのキャバルリーツイルを使いました。

一見ダークブラウン一色に見えますが、よく見てみると、虹色のように様々な色が入っている魅力的な生地。

この生地も結構こさえていたのですが、だいぶなくなってきました。

冬にはツイードジャケットやフランネルジャケットを合わせれば、冬でも使えます。

春と秋はニットポロの上にさっと羽織るなんていう着方も素敵ですね。

早く秋が来てほしい。そんな洋服です。

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-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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