2026年が始まりました

BERUNです。

年末年始はのんびりと過ごしておりました。
1日から3日まで3日連続でスキーとスノーボードに明け暮れ、今日まで青森で雪にまみれていました。
久しぶりにウインタースポーツをやりましたが、楽しいですねぇ。
関東に戻ってもちょこちょこ行きたいと思いました。

店は8日からオープンいたしますので、ぜひお待ちいたしております。

地元の青森には、高校生の頃から通っている大変お世話になっている洋服屋がありまして、帰省するたびの楽しみになっています。
専門学生時代、私にアメカジの魅力を気づかせてくれた店があり、そこに今回も足を運びましたが、気がつけばデニムのセットアップを購入していました。笑


コーンミルズ社のホワイトオーク工場で作られていた、40年代のデッドストック生地を使ったデニム。

縦落ちが綺麗に出るデニムです。

今はヴィンテージヴィンテージと騒がれていますが、この店の方は至って冷静。
「もうそれは着るものではなくてコレクションだよね」と。
USA製で当時の生地を使った新品が買えるなら、今から履きこむならこっちの方がいいよねと。

東北らしいボソボソ喋る話し口調で、でもしっかりと説得力のあるトークに若い頃の私はすっかり魅了されていました。(結局今も納得して買っているんですがね笑)
ガチガチのアメカジのセットアップですが、たまにはこんな服装もいいのではないでしょうか。

この店で18,19歳の頃に買った、ラッセルモカシンとUS製のダナーのマウンテンブーツは今も履きたおしています。おそらく一生履くでしょう。

今はすっかりユーロ男な私ですが、やはりハードワークに耐えうるワークウェアとして完成しているのはアメリカの洋服ですよね、ということで、今もUS物は大好きです。

エディバウアーのカラコラムや、マッキノークルーザーやビーンブーツなど。
アメリカには数々の名作があります。
今はもうUS製ではなくなってしまったものもありますが、私はやはり魂はその生まれた国にあると思っていますので、現地生産のものにこだわりたい派です。

今回買ったデニムジャケットも品質表示のタグが思いっきり斜めに縫い付けられていました。これぞアメリカ。。!と思わず笑ってしまいますが、それでいいんです。

オールデンの踵の付け方が斜めになっているのは、当時のものづくりが雑で、しっかりと合わせて付けられていなかったことを、今も受け継いで斜めに付けているのです。(文章ではわかりづらいですよね、すみません)
なんだかオカシナ話に聞こえるかもしれませんが、アジア製で下手な縫製だと許せないのに、現地生産で雑に仕上がっていると、それもヨシとなるのです。まぁこれは酔狂の世界デス。

今のヴィンテージは未来のアンティーク。では今作られている物は、、、未来のヴィンテージというわけです。
年々ヴィンテージになりうる物が減っている昨今ですが、だからこそ良いものを残していかなくては、未来の人たちに感動を届けることができません。

マーケティング、ブランディングの渦中にいない物で、虎視眈々と静かに良いものを作り続けているブランドというのは意外とたくさんあります。
そういうものを見つける審美眼とアンテナを持ち続けることがとても大切ですね。
今回も良い刺激をいただきました。

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12cmのネクタイ

日々、より良い物を作りたい。わざわざ声に出すようなことはしておりませんが、無意識的にそんなことを毎日思っています。
呼吸をするように、目に入るものから学ぼうと思っています。癖ですね。
変化は怖いと思う方もいるかもしれませんが、私はいつも思うのが、地球が変化し続けているんだし、変わらない方がオカシイんじゃないか、と。

ロングセラーのお菓子も、年々味を微妙に変えているように、変えないというのは、むしろ変わっていく世の中から取り残されていく行為に他ならないのではないでしょうか。

私もいつも新しいことをやっていますが、これはちょっと違ったなと思ったら、少し前の分かれ道に戻ればいいだけなのです。そしてまたそこから始めればいいのです。
進化とは進むと書きますが、進むためには変化は伴います。進み続けることは変わり続けることです。

また、変化とは完全に別のものになるわけではなく、過去に培っていたものを全て含んで変わっていくのです。それはつまり変化でもあり、進化でもありますよね。私も過去、たくさんのファッションスタイルを楽しんできて、今ブリティッシュに辿り着いていますが、今までの経験全て栄養になっています。

変えなくてはいけない。。!!と意気込んでいるというより、それを楽しんでいる感覚です。

アイアンメイデンみたいに何十年も変わらないバンドも最高にイカしてますが、ビートルズのように前期から中期、後期にかけて短い間に七変化を遂げていくバンドもこれまた素敵です。
マイルスデイビスやハービーハンコックだって、アルバム毎にテイストが変わっていきますが、全て過去を含んで進み続けています。
まぁ、どちらのスタイルも、尖っていれば最高にイカしているわけです。(何が言いたかったんだ笑)

別にこれと話が繋がるわけではありませんが、何年も前から温めていたネクタイが完成しました。
大剣巾12cmのどクラシック街道ど真ん中タイ。

「絶対売れないでしょこれ笑笑」
と作り手の私も思わず苦笑いしてしまう最強のタイです。いや、最高にクールでとても格好いいんですが、マニアックすぎて絶対に売れない確信がありました。
ですが驚くことに、オンラインショップに出してみますと1日で最初に作成した分が売り切れてしまいました。(ありがとうございますm(_ _)m!)

初めての試みでしたので、数は多くは作らなかったので、今回の反応は嬉しい誤算でした。!!
ただいま急いで再製作中でございます。
ありがたいことに、BERUNのネクタイをご購入いただいているお方の求めているもののレベルが上がってきているのを今回で強く実感いたしました。
私も、もっと、、やっていいんですね!!(ほどほどにしてね笑)

まだまだやりたいことはたくさんありますので、少しずつ形にしていけたらと思っております。

「12cmのタイってどんな感じなのよ?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、Vゾーンに収まりますと意外と綺麗に収まるのです。

「あれ?意外といい感じじゃない?」
そうなんです。大剣の大きさに目を奪われてしまいますが、意外と収まりがいいんですヨ。

大剣はベストで隠れますので、このネクタイのポイントはノットが大きく出るということ。
結び目のノット部分が大剣12cmにより幅が広く出るため、必然的にノットも大きくなります。
それにより、迫力が出るのです。

ネクタイを結んでいただいたのはG様。ウェストコートはフロントカーブを強くかけたクラシックなライン。
トラウザーズはハイバック仕様にしております。
ベストの丈をギリギリまで短くして、スタイルを良く見せる効果があります。

G様、いつもありがとうございます。
12cmタイ、とてもお似合いです!

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最上級のSpun Cashmere

いつもお越しいただいておりますM様。
洋服の話と、健康トークで話が尽きません。
M様はラグジュアリーの極みを突き進んでいらっしゃるお方です。
BERUNは別に、ガチガチクラシックでっせ店ではなく、その方の個性を最高に活かす、伸ばすことを第一に考えていますので、こうでなくてはならないというのは意外とありません。
意外に思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、その方に必要なものを私なりに感じて、それをご提案するというスタイルです。
なので、まだその方自身のスタイルが定まっていないという場合であれば、まずは基本のスタイルをしっかりと構築していくようにご提案していきます。
すでに基礎がしっかりとできていて、マリオワールドの裏面も目を瞑ってクリアできますよというお方であれば、”お熱いのがお好き”コースをご提案いたします。

その方の現在地をしっかりと測った上で、洋服を選びます。

これは何も、ステージ1もクリアできないのがわるいとか、裏面余裕なのが良いとかそういう短絡的な世界ではなく、誰がどこにいてもオールOKなのです。
だって、誰だって始めたばかりのものはレベル1に決まってますよね。

私はたまたまキ◯ガイレベルで洋服に傾倒していたので、人にご提案することでご飯を食べることができていますが、では他のジャンルに至っては、初心者丸出しで生まれたての子羊状態のことばかりです。
なので、洋服のことはさっぱりわかりません。という方が来られても、むしろ洋服に興味を持っていただいてありがとうございます。という気持ちしかありません。
今や興味関心のベクトルが無数にある世の中で、洋服を選んでいただいたことが嬉しいのです。

M様は昔から洋服が大好きで、(おそらく)私よりも洋服にお金をかけているのではないだろうか、というお方。
私が持っている生地の中でも、最上クラスのものをいつもご提案しております。

今回選んだのは、ヴィンテージのCarlo Barberaのスパンカシミヤ100%。
カシミヤなのに起毛していない、薄手でトロットロの極上の生地。
正直、こんな生地触ったことなかったです。
そのくらい、レベルが2、3抜けている生地でした。

生地だけで桐箱に入れて置いておきたい。そのレベルの生地でした。

仕立てはダブルブレストのノーベント。
色はバーガンディ。裏地もバーガンディの玉虫カラーを選びました。

素晴らしいものを見せていただきましてありがとうございます。

M様、いつもありがとうございます!

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グレージュのスーツ

初めてお越しいただきましたI様。
今回はスリーピーススーツをご注文いただきました。
会社ではドレスコードがなく、ほとんどスーツを着ている人がいないという、BERUNではよくあるお話。
そんな中、孤軍奮闘してスーツスタイルを楽しまれているというサムライソウルを持ったお方。


今回選んだ生地は、英国で買い付けてきたLovatのスーツ生地。
グレージュカラーのシャークスキンという、定番のスタイルからほんの少し味付けをされた洒落た色柄。


それにI様のこだわりで、ピークドラペルでお作りいたしました。
その方の個性、好きがあれば、どんな着こなしでもOKにできてしまうというのが装いの面白いところです。


この人と言えば◯◯!というように、1つのスタイルを持ってみるのも、いいかもしれません。
I様で言いますとまさにそれがピークドラペルでしょう。

とても素敵でお似合いでした。
今まで細身のスーツが多かったそうで、BERUNの程よいゆとりのフィット感に最初は戸惑いを持たれていましたが、上着を着たらそのつながりの美しさに納得していただきました。

I様、ぜひたくさんご着用ください!

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冬の男のマストアイテム

いつも愛知県からお越しいただいております、N様。
今回はツイードのスリーピーススーツをお作りさせていただきました。
生地は2000年代頃の手織りのハリスツイード。
当時のW Bill社がハリスツイードにオーダーをした生地です。


ダークグレーでうっすらヘリンボーンが入っている、シックな柄です。
カントリーカントリーしすぎていない都会的なツイードのスーツをお求めの方には、こういったシックなものをお勧めしております。

ツイードのトラウザーズの場合は、体格によって裾をシングルにすることもあります。
ダブルにしますとボリュームが出過ぎてしまい、バランスがわるくなってしまうこともありますので。

ツイードのスーツはジャケットだけで着てもよし、中にタートルネックを合わせて大人のカジュアルなスーツスタイルで合わせてもよし。とても使い勝手のいいスーツです。

N様、ぜひたくさんご着用ください!

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初めてのスーツはキーパーズ

わざわざ佐賀からお越しいただきました、Y様。
テーラードスタイルは全くわからないという若葉マークのお方で、お任せしますの状態で来られました。
私は動画では、初めての方はまずはネイビー、グレーですよぉとお話ししておりますが、スーツを仕事で必要としていないお方であれば、それに倣う必要はないとお伝えしています。
Y様もプライベートでスーツを着たいというお話でしたので、私なりに色々と熟考いたしました。
その方の着る力を考えます。似合うものを考えます。そして現在地を考え、その先の未来も考えます。
ネイビー、グレーのように、仕事で使う間違いないものであれば、その2色の中で合うものを選べばいいのですが、プライベートスーツとなると選択肢は無限大です。

私なりに色々と考えましたが、1つのコレダ!を見出しました。

生地はキーパーズツイード。

いきなり初心者が峠を攻めるように感じるお話ですが、私の中で、他の生地ではコレダ!が弱かったのですが、キーパーズをイメージしたら、Y様にはコレダ!となったのです。
Y様でしたら、ゆっくり走れば峠を走れると思ったわけです。

これってよく、
「なんでこの生地にしたんですか?」
というようなことを聞かれるのですが、私の感覚なので、理屈で答えられないのです。。
「これがいいと思ったからです」
としか答えられないのですが、そのチョイスに関しては自信を持っていつもお勧めしております。
大型店では、これがいいと思ったからです。という提案はなかなか難しいものです。お客様の方が立場が上のお店であれば、なかなか店員が先導するというスタイルはやりづらいです。
個人店は、店員とお客様との立場が五分五分が理想だと思います。
お互いパートナーのような立場だからこそ、私はお客様の人生を引き立てるために、決して媚びずにものを提案することができます。

そういう向き合い方だから、色を持って濃度高めで仕事ができます。そのベクトルに共感していただけるお方と共に進んでいけるのが、個人店の最大の面白さだと思います。
10人プロがいれば10通りの提案があります。それがいいのです。

900gms超えのキーパーズツイード。
色々と感覚でとお話ししましたが、明確な理由はいくつかありまして、まず、Y様は体格がとても良かったということ。
この体格があれば、肉厚な生地を着こなすことができます。

あとは、お休みの日にガシガシ着たいというニーズがあったこと。
ワードローブがまだ揃っていないうちは、最初の洋服にハードワークをさせることになります。そのハードワークに耐えうるように、はじめのうちは丈夫な生地を選ぶようにしております。
10年、20年と着続けることができるように、生地選びは慎重に行います。

後は佐賀という場所を考えますと、あまり洒落すぎたものもToo Muchになってしまいます。
地方でトラッドスタイルを生き抜くのはなかなか強い意志が必要になります。
地方ではラギッドで男臭い雰囲気が合います。アメカジが田舎で合うのも頷けます。(だってアメリカンカジュアルですからね。都会より田舎の方が映えますよ)

その方の着る場所を考え、あまりキメキメになりすぎない、男臭さを加味して、生地を選びました。(あれ?意外と言語化できてる?笑)

体格がいいY様、上半身はかなりボリュームが出ます。
トラウザーズの裾巾は24cm。ゆとりを持たせてはいますが、上半身のボリュームがかなりあるため、それでも細く見えるほどです。

私は個人的に、裾幅26cm以上というのはあまり好みではありません。
もちろんクラシックでとても格好いいとは思うのですが、今の時代とのバランスを考えますと、少々やり過ぎにも見えてしまうのです。
それこそ、その方の着る力がとても試されます。

あと、多くの方が裾幅だけに目が行きがちなのですが、本当に重要なのはそこではなく、ふくらはぎから膝にかけてのゆとりです。
そこのゆとりと裾とのバランスがつり合っていなくては、美しいトラウザーズのシルエットというのは完成しません。

「股上何cmですか?」
や、
「裾幅何cmですか?」
というようなご質問はよくいただくのですが、ポイントはそこではないということをぜひご理解いただきたいです。

Y様、佐賀で着倒してください!

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-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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