ベルンです。
今日はいい天気でしたが、花粉がすごかったそうですね!
わたしは幸いなことに花粉に関しては鈍感なもので、パートナーが相当な花粉症でとても大変そうでした。
さて、昨年末からひっそりと製作を始めたハンチングとキャスケット。
そもそも日本人で帽子を好んで被る人自体少数派なので、こじんまりとやる予定で始めました。
予想通り、ゴルフバッグに次ぐ注文の少なさ!(ゴルフバッグは未だゼロです笑)
[ こちらがBERUN製のハリスツイードを用いたシンプルでクラシックなゴルフバッグ。
フルオーダーでポケットの数や大きさなど自由に選べるのですが、いかんせん価格が高いこともありアトリエのディスプレイと化していました。笑 ]
しかし作っていただいている工房の帽子のクオリティはとても高いので、その技術をお伝えしないのは勿体ないです。
ということで、いつもお客様をご紹介していただいているお方に帽子をプレゼントすることにしました。
その方はプライベートでもハンチングやキャスケットを好んで被っておられたので、ちょうどいいと思いたったわけです。
日本人で被り物を好む人は、大半がオシャレ大好きっ子で、CA4LA(カシラ)などのようなカジュアルなセレクト帽子を好んで被っています。
(CA4LAはわたしも好きでよく行くので、決して否定をしているわけではありません)
わたしの中で、帽子好きの中でも大きく2通りに分けています。
それは、室内に入って帽子を「取る派」と「取らない派」。
前者の人の多くは、帽子をファッションアイコンとして被っている人。
ここに該当する人の多くは、”帽子を浅く被る傾向”にあります。
後者は、帽子をライフスタイルとして被っている人。
帽子は好きだが、マナーとファッションをしっかりとわきまえている人ですね。
室内に入ったら帽子を脱ぐ。
髪型がどうとか言う理屈の前に、人としてどうあるべきかを念頭に置いている方だと思います。
年齢や洒落心に関わらず、これにあたる人は帽子をしっかりと深く被っている傾向があります。
わたしも恥ずかしながら22歳の独立して間もない頃、60歳過ぎの初老の男性に帽子のマナーについて苦言を呈された経験があります。
なけなしのお金で購入した初めてのボルサリーノ(今考えてみれば22歳でボルサリーノなんて背伸びしすぎですね苦笑)、常に肌身離さず被っていたかったのです。
それは今考えてみるとファッションとしての考え方であって、マナーを全く考えていないマイウェイな道理でした。
人に諭されて人は学び、大人になっていくというのは生涯変わりません。
そのように様々なきっかけで学ばせていただき、帽子の在り方を考えた上でわたしは室内に入ったら帽子を取るようにしました。
ファッションで帽子を被ることは簡単ですが、ライフスタイルの中で帽子を被るのは難しいものです。
日本人は童顔が多く、トラッドな帽子が似合う人が少ない。
そして極めつけは、10数年前に起こった美容師ブーム。
このブームの影響で、世界中稀に見る勢いで髪型にこだわりまくった若者が増えました。
ワックスやジェルで髪を整えている状態では、帽子を被って自分の”力作”を隠そうなんて毛頭考えません。
そうなると、ライフスタイルとしての帽子デビューはリタイア時期の60歳頃になってしまうのでしょうか。。
それはちょっと寂しいですよね。
ネクタイや靴と同じように、身体から離れた部分にこだわるからこそ本当の洒落者というものです。
できるかぎり若いうちから、チャレンジしてみてほしいと思います。
↓こちらが、今までわたしが個人的に購入していたブランドのハンチングです。
↓そして下がBERUNで作ったハンチング。
ぱっと見て気付かれた方はいるかと思いますが、下の帽子は柄合わせが完璧です。
チェックもまるで蜘蛛の巣のように360度どこから見ても柄がピタッと合っていて、とてもきれいな仕上がりになっています。
ヘリンボーンもきれいに放物線を描き、作品としてのプライドを感じる一品です。
どんな作品においても、素晴らしい作品には「ノイズ」がありません。
人が思いを込めて作ったものは、人に違和感なくスっと入ってきてくれるものです。
今までオリジナルで製作するまでは、帽子の柄合わせまで意識をしたことはありませんでした。
もちろん柄合わせを意識すると、用尺も技術も必要になります。
何百個と作られたものより、一つ一つの柄や素材の特徴を見て作られたものの方が、断然愛着がわくものです。
レディースもお作りしていますので、彼女や奥様へのプレゼントとしても素敵ではないでしょうか。
冬はツイード、これからの季節はリネンでお作りすると、季節にあった素敵な帽子が増えますね。
これからもわたしの作った作品はブログやFacebook ページでアップしていきますので、これからも楽しみにしていただけたら幸いです。
今後とも、よろしくお願いいたします。
ベルンでした!