雨降りな日のスラックス

ベルンです。

台風は過ぎ去りましたが、束の間の幸せも与えてくれない残酷なお天道様です。

今日は終日雨。
しかも気温もぐっと下がり、わたしは今日、今期初のハンコックのゴム引きコートを出しました。

オシャレ好きにとって気温が下がることはとても嬉しいことです。

様々な気候に合わせた服を持っているので、洋服でしっかりと気温調整ができます。

そのため、気温の変化で風邪をひくことは減るでしょう。

こんな雨の日。
わたしは、雨の日はレインブーツを履けばいいじゃない!
と思っておりましたが、やはり会社に行くのにレインブーツは履けません。。

そうなると雨の日のパンツと靴選びは大変だと思いますが、もしジャケパン出社が可能な会社にお勤めでしたら、わたしはぜひ「スタプレ」をオススメします。

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スタプレはスタプレストというリーバイスが60年代後半に初めて考案したパンツで、デニム製作のみであったリーバイスが、アフター5のディナーにも履いていけるドレッシーなスラックスを作ろうということで生まれたもの。

しかし労働者や若者の味方であったリーバイス、高価な品を作るわけにはいきません。そのため素材は綿ポリかポリエステル100%。

60年代頃から合成素材の開発が急速に進み、通称ロクヨン(※)が生まれたのもこの時期です。
(※ ロクヨン=コットン60%/ポリエステル40%の配合にすることで、自然な撥水効果を得た初めての素材。ゴアテックスが開発されるまでは撥水性で群を抜いていた生地。それ以前はゴム引きやオイルドコットンなどのアナログな防水方法しかなかったため、大きな進歩になった)

これらの素材が開発されることで、70年代のマウンテンパーカを着たヘビーデューティーブームにつながっていきました。
この60~70年代は素材の進歩が凄まじく、新しい形の洋服が次々と開発されたときでもあり、このスタプレもその一つです。

素材がコットンではなくポリエステルで作られているため、雨でも不快感なく履くことができ、素材も頑丈なので手荒に扱っても早々へこたれることはありません。
現行品も新品で1万円弱で購入することができるので、雨の日用として購入したとしてもいいかもしれません。
もちろんクリース(スラックスのセンターラインのこと)もしっかりと出ているので、ジャケットと合わせたらピシッとハマります。

こちらはWrangler(ラングラー)のもの。
スタプレはリーバイス、リー、ラングラーの三社がメインです。

面白いのは、この時代より以前に作られたものは、どんなに時代が進歩しても未だに定番として残り続けているということ。

生地もより進化し、人にとって便利なものはたくさん作られたはずなのに、昔の物が残り続けているのです。

わたしたちはもしかすると、本物に触れる最後の世代なのかもしれません。

どんなに時代が進んでも、冬にツイードを超える素材は生まれないでしょう。
ダウンはとても便利ですが、なんだか味気ない気もします。

2050年に生きる若者が、本質的な古着を着る機会があるのでしょうか。
2000年代以降のファストファッションが、古着になるとは到底思えません。

50年後になってしまえば、今わたしたちが気軽に手にしている70年代前後のものも、彼らにとっては物珍しいものになってしまいます。

文化を重んじて、人として豊かな感覚をもつ若者が増えていってほしいです。
そのためにも、わたしたち世代はもっと頑張らなければなりません。

時代の進歩に従うだけではつまりませんね。
こだわるところはとことんこだわり、アナログな部分も持ち合わせた大人になりたいものです。

いつもありがとうございます。

ベルンでした!

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