ベルンです。
仕事柄、常日頃「男らしさとは」と自問自答し、正解のない答えを求めています。
本日、お客様と話をしていて思ったことですが、昔と現代の女性が求めている”男の需要”が大きく変化していると感じたのです。
メンズテーラー業を営んでおりますと、やはり戦前のダンディに憧れます。
<ケイリー・グラント氏>
本日発売された「free & Easy」 -4月号-
メインタイトルは「男を磨け」
このタイトルをきっかけにお客様と色々お話をしていました。
少し話は変わりますが、そのお客様は先日宝塚を見に行かれたそうです。
わたしはまだ生で見たことはないのですが、感動して本当に素晴らしかったと当時の印象を聞かせてくださいました。
そのときふと、宝塚のトップスター集団が昔、テレビに出ていたことを思い出しました。
彼女たちが演じる「男らしさ」が、男性目線から見るととても不思議で滑稽なのです。
あまりにアクションのひとつひとつがキザったらしくかつオーバーすぎて、女性側が思う「男らしさ」と、男性側が思うものが大きく違うのだと感じました。
今の話は極端ですが、昔から言われている「男らしさ」が、昨今確実に変化してきていると思うのです。
戦前と戦後では同じ世界とは思えないほど、様々な価値観が変わりました。
強い男からスマートな男へ。
世の中のニーズに合わせて、輩出される人間の顔つきも変わっていきました。
日本ではカッコイイ女性を求めている男性は昔から少ないようです。
「可愛い」がすべての基準になり、世の男性のニーズに合わせて自分を形成していく現代の女性たち。
それが女性だけにとどまらず、男性にも影響を及ぼしているのです。
可愛い日本女性が求める男性の理想像は、もはや凛々しくたくましい「男」ではなくなってきているのかもしれません。
それが男性と女性の理想像のギャップへと繋がっているのでしょう。
しかしこんなにも「可愛い」女性が増えてしまったのは、昔から「可愛い」が大好きな日本男性の責任は否めないと思います。
よってこんなにも骨抜きにされてしまった軟弱な男性ができあがってしまったのは、巡り巡って自分たちのせいなのかもしれません。
何が正解かはありませんが、相手や世間に合わせるような軟弱な男は、これ以上増えないでほしいと切に願います。
時代に逆流して、男性が思っている「カッコイイ男」を徹底的に追求するの覚悟をしたのなら、途中厚い層に阻まれることもあるでしょう。とてつもない乱気流にも巻き込まれることもあるでしょう。
しかしそこを抜けたとき、異性というジャンルを突き抜け、人として憧れられる存在になれると思うのです。
現代のニーズに合わせ、ピタピタのトラウザーズ(パンツ)を履き、着丈の短いジャケットをファッショナブルに着る。
それは、現代のニーズにとても合っています。
もちろん、モテると思います。
しかしその「自分らしさ」を持たず、骨抜きにされたまま年を重ねた人たちが大人になったときの顔つきは、みな同じ顔に見えるに違いありません。
今の女性が求めている「やさ男」を世間のニーズに合わせて演じていると、年を重ねてからが非常に怖いです。
その怖さを、若いうちから気付くことが大事なのではないでしょうか。
人生のピークをいつおきたいかにもよりますが、
「おれは若い頃かっこよくてモテたんだぞ」と将来自慢したい方は、世間のニーズに合わせておけば20代はちやほやされるでしょう。
しかし、80年という人生は長いです。
わたしはまだ25歳ですが、20代よりも30代、60代よりも70代のときの自分がかっこよかった。
と言える人生を送りたいと思っています。
そういった覚悟をしたときから、ふわふわした世間のニーズに合わせていてはいけないのです。
今はまだ、自分の目標とする理想のオーラ、貫禄までまったくたどり着いていません。
我慢をしながら、日々自分が思う「男らしさ」を磨いていくつもりでいます。
久しぶりに熱くなって書いてしまいました。
ここまで付き合って読んでいただきありがとうございます。
ベルンでした!
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