BERUNです。
突然ですが、今年からInstagramも定期的に発信していこうかと思い、重い腰を上げました。
-atelier_berun-
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3月も気がつけば中旬です。
最高気温が24度になる日もあれば、11度と一気に下がる日もあります。季節の変わり目は体調管理が難しいですね。
季節の変わり目こそ、体調管理の意も込めて、洋服の生地の厚みや生地感をしっかりと意識して、翌日の天気予報を見ながらクローゼットと向かい合うのが大切です。
今の時期は、春の装いから、もう暖かくなるんだけど、これは押さえておきたい、という洋服まで、様々な洋服が完成してまいります。
汝、ツイードを愛す
「季節が終わる??関係ないです」
という言葉が、春には聴こえてきます。
ツイード、フランネル、カシミアコート、それらはタイムレスなものなので、今季、最先端などという言葉とは触れ合うことがないアイテムたちです。
A様にお仕立てしたのはW Bill社のグリーンヘリンボーンのツイードジャケットに、下は厚手のコットントラウザーズ。
トラウザーズをコットンにする辺りは、季節感を意識しております。
ツイードもそこまで肉厚なものではないため、まだ着る時期はしっかりとあります。
普段スーツを着る必要のない方こそ、自由度がありますので、何を着ても良いと思うのです。
わたしはこの業界にして心の底から感じるのですが、こんなにも楽しく、豊かで、ブルーオーシャンであり続けるジャンルは、ファッション広しと言えど、このクラシックスタイルに限るのではないかということ。
他にも色々なジャンルがあり、それぞれのマイノリティなジャンルももちろん知っておりますが、ここは少し言わせてください。この世界に身を投じることがいかに楽しいことかを。笑
薄っぺらい表現になってしまうかもしれませんが、社会的イメージがとても高いにも関わらず、多くの方が決して手を出そうとはしないのが、このジャンルです。
そして、今後も着る人が大幅に増えることはないでしょう。
クラシックスタイルでの装いは街を素敵に彩ってくれます。出会う人にも力をくれます。自分自身も周りも豊かな気持ちにさせてくれる世界こそ、このクラシックの魅力です。
しかし、やはり日本人はカジュアルファッション至上主義が根っこの深くまで浸透しています。その魔法が解けることはないでしょう。
だからこそ、その1人舞台を思いっきり楽しもうじゃないですか!
「社内に同じような格好をしている人はいない」
「服好きは少しいるけど、みんなトレンドを追っているため、話が合わない」
マイノリティで結構。もしそこに立つことができれば、こんなにも清々しいことはありません。
世の中に流されることがなくなるので、自分の判断で物事を決めていくことができます。
BERUNにお越しいただいたお客様で、来るまでは誰かから勧められたものを選ぶという人生だったけれど、洋服をきっかけに、自分自身で良いものを見て選ぶことができるになったという方もいらっしゃいます。
私自身、洋服に人生を救ってもらった自負がありますので、そこについては大いに理解できます。
クラシックで時代に流されないものに触れることで、本質的なものを理解することができます。そこから世の中の物事の見え方が変わるという事は、極シンプルな流れです。
カシミアシルクのニットタイを合わせました。
採寸をした時からフィッティングまで5キロ痩せられたというA様。ブカブカになってしまうのではないかと思っておられましたが、ビスポークはその人の体のラインに合わせて仕立てているため、肉付きが少し変わった位ではそんなに大きな影響にはなりません。
ましてやツイードはハリがありますので、少しゆとりがあるくらいの方が格好がいいです。
ネイビーメッシュジャケットの季節
春夏秋と活躍する定番のジャケットと言えば、ネイビーのメッシュ地のジャケットです。
数年前に廃業したEdwin woodhouse社のメッシュ生地があまりにも優秀すぎたので、国内にある残りの分を、当時すべて買い付けました。
こちらも気がつけば残り1着となりました。買い付けた当時は、
「これ、なくなるまでに一体何年かかるんだろう」という気持ちでしたが、いざ残り1、2着位まで差し迫ると、とても寂しくなってくるものです。
まぁ、日々アンテナを張り続けていれば、また良い生地と出会えるので、そこには前向きな感情しかありませんが。
ネイビージャケットにベージュのコットントラウザーズ。これに勝る春夏秋の鉄板コーディネートはないと思います。
カジュアルなコットントラウザーズとはいえ、やはりこのくらいのゆとりがある方が美しいですね。
これからの季節が、日本が最も過ごしやすい時期ですね。
ぜひ思いっきり、春を楽しみましょう!
ps.先週の「プロフェッショナル 仕事の流儀」浜松で郷土料理を営む伝説の罠士、片桐邦雄先生の会に、一瞬だけお客さんとして映っています。笑
これから観られる方は、ウォーリーならぬ、BERUNを探せをやってみてください。笑
-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂のビスポークテーラー
洋装士:竹内大途