BERUNです。
少しずつ暖かくなってきて、春夏秋用のオーダーをいただいております。
ですが、常に英国から珍しい生地は届いてきておりますので、シーズンが落ち着くこれからの季節は、良質な冬物の生地がたまっていくときです。
イイモノイッパイアリマスヨ。笑
グレーヘリンボーンのコート
もう春の気候ですが、来シーズンから着るからいいです。という方は、今の時期でもコートが完成してきております。
こちらはグレーヘリンボーンの生地で仕立てたチェスターフィールドコート。
細身で、怒り肩で、反身体のS様。
このお身体の方は意外と多いです。
細身と怒り肩はその方の持って生まれたものですが、反身体は改善できるものです。
反身体とは、身体が前に弓のようにのけぞるシルエットのことです。
座り仕事が増えた現代、デスクワークの時間が長い方は反身体の傾向にあります。
これは健康面でもあまりよろしくないです。
また、洋服を着る上でも格好よく着るためには、身体の線は綺麗なS字を描くのが理想です。
これを改善するいちばんの方法は、ズバリ”筋トレ”です。
「反身体なのかぁ、じゃあ整体行きますね」
じゃあダメなんです!笑
いや、整体がダメと言いたいのではなく、反身体により曲がってしまった身体の軸を取り戻すためには、身体を自分で使うことで、一番負荷がかからない姿勢を身体自体が覚えることが大切なのです。
例えば、反身体のまま、ランニングはきついです。
すぐに身体に壊してしまいます。
身体を動かしているうちに、自然と負荷がかからない姿勢というのが身についてきます。
長年培った身体の癖を楽に治すのは簡単ではありません。
なのでみなさん、筋トレしましょう笑
筋トレが嫌な方は、ランニング、ウォーキングでもいいでしょう。
歩く姿勢を意識して、一駅分歩いてみる。
洋服を格好良く着るためには、健康が何よりも大切なのです。
S様にお仕立てしたコートは、ベーシックで間違いのないチェスターフィールドコートです。
前立ては比翼仕立て。
合わせたネクタイはパープルのソリッドタイ。
とても上品な雰囲気になります。
S様、この度はありがとうございました。
カシミヤダブルチェスター
当店はあまり黒の洋服を作らない店ですが、黒が欲しいという方はいらっしゃいますので、良い生地がありましたら買い付けてストックしております。
今回は、黒のカシミヤ生地で仕立てるチェスターフィールドコートがほしい、というご依頼でした。
ダブルでお仕立ていたしました。
もうなにも言うことはないですね。笑
とても格好いいです。
かなり肉厚なカシミヤの生地ですので、ぜひ気負わずガシガシ着てください。
Y様、この度はありがとうございました。
ツイードスポーツコート
ツイードのスポーツコートは、男性ならぜひ1着は持っていただきたいです。
いつも四国からお越しいただくO様。
以前お送りしたツイードジャケットを着てきていただきまして、あまりの格好よさに見惚れてしまいました。
地方ではあまりにカチッとした洋服を着ていると、どうした??どこ行くんだ?
とツッコまれてしまうことがあります。
そういうとき、シンプルなテーラードジャケットではなく、プリーツの入ったスポーツコートがあると、あらゆる場面で活躍します。
軽く食事に行くときや、旅行に行くときなど。
トラウザーズは肉厚なコットン。
シャツはタッターソール。
ネクタイはウールシルクのグリーンヘリンボーン。
すべてBERUNでコーディネートしていただきました。
手前味噌ですが、とても格好いいです。。
O様、いつもありがとうございます!!
ブラウンジャケットコーディネート
今回初めてお越しいただいたT様。
柔らかな物腰のT様には、柔らかな印象のするブラウンのツイードフランネルの生地をご提案いたしました。
冗談のように聞こえるかもしれませんが、結構これは合っているのです。
ふわっとした雰囲気の方に、肉厚ゴリゴリなツイードが合わないように、その人の印象を汲み取り、合う生地や仕立てを考えるのは、とても大切なことです。
プロがこのような見方をできないと、その人にとって適切なものをご提案することができません。
また、ご自身で物を選ぶ場合は、自分のセルフイメージを客観的に見る力が必要です。
80’sの古きよき時代のスキャバルのツイードフランネル。
ツイードフランネルとはなんぞや?
まさに字の如く、ツイードとフランネルの間のような生地のことです。
ツイードの織り方でカントリーな風合いがありながら、フランネルの柔らかさがある。いいとこ取りの生地なのです。
T様、ありがとうございました!
チャコールグレースーツ
初めてお越しいただいたM様。
恰幅がよく、今まであまりバッチリと合うスーツがなかったとのこと。
これからの季節に活躍するスーツ生地は、もうフレスコ(強撚糸)一択です。
これはもう決まっているのです。笑
また、強撚糸の生地は暑がりの方や、オフィス環境が整っている方にとっては、オールシーズン使える生地でもあります。
いいスーツを1,2着持っておきたいというくらいの発想の方でしたら、ネイビーとグレーの強撚糸の生地のスーツを持っておけば間違いありません。
恰幅のいい方に合う既製服はなかなか少ないです。
なぜかと言いますと、既製服はかかっているだけで格好良くなければいけないからです。
主人がいない洋服は、主人となる人に気に入られなければいけないので、ハンガーにかかっている状態が綺麗である必要があります。
ですが、オーダーはその必要がありません。
主人はすでに決まっておりますので、その方に合わせるために精を尽くします。
オーダーはその人の身体に入って初めて本領発揮するのです。
恰幅のいい方は、思考の転換をしてみていただきたいです。
まず、既製服でベストアンサーはない。ときっぱり諦めるということ。
また、細く見せようとしない。ということ。
この2つをまず、念頭においていただきたいです。
細く見せる方法は色々ありますが、一般的な考え方は、既製服に則って、細身のアイテムを頑張って着る。ということになります。
ですが、これはやらない方がいいでしょう。
自分の身体を知り、適切なフィッティングを知る。
そうすることで、程よくゆとりを持たせたなかで、ジャストサイズというのを見つけることができます。
恰幅の良さを隠そうとせず、そのまま活かすのです。
隠そうとすれば、その気持ちは必ず臭います。堂々と、自分の姿形に自信を持つことが何よりも大切です。
M様の足は縦が23.5cmと短く、横幅がFウィズという幅広の大きさでした。
このような足の形の方は、ストレートチップのように横線を入れると、幅広が助長されてしまいます。
もちろん人によりますが、わたしはこのような足の方には、縦の線のデザインのある靴にして、横の広さの印象を消すようにいたします。
今回選んだデザインはブラインドフルブローグ。普通のフルブローグもいいのですが、人によっては少しもっさりしてしまうこともあるため、スッキリとさせたい場合は飾りのないブラインドフルブローグがとてもいいです。
M様、この度はありがとうございます!
-Atelier BERUN-
東京表参道のオーダースーツ / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途