嗚呼ヴィンテージの生地よ

BERUNです。

初恋のあぁの、人がもうすぐ、母親になるんだってね。
ゆずの嗚呼青春の日々よ。好きな歌です。
昔ゆずっこだったわたしとしましては、この歌はゆずにとって一つの転換期だったと思っています。

そんなことはとてもどうでもいいのですが、嗚呼と言いたくなるような一日を過ごしてきましたので、ここにご報告いたします。

今回は日帰り大阪ツアー。
日帰りなんて、、せっかく関西行くのに全然楽しまれへんやないか!
と以前は思っていたのですが、BERUNには大変ありがたいことに、全国から、「日帰りで来ました」
という勇者のような方が続々と来られるのです。

みなさまが勇者だとすると、そんなケチくさいことを言っているわたしは何者なんだ。
ということで、勇者のはしくれになるべく、今回はただ生地を買い付けに行くためだけに大阪に向かうことにいたしました。

今年の年始の買い付けは、夏の最高峰の生地を探しに、、
という名目で、モヘア系の生地を探しに行ってきました。

今回のテーマはズバリ、
「クラシックカントリー」

性懲りもせず、またヴィンテージの生地が眠る倉庫(もはや博物館)に行ってまいりました。

その前に、現行の生地もしっかりとおさえてきました。


テイラー&ロッジ社のネイビーウール生地や、手織りのヴィンテージハリスツイード。
ラバット社のツイードや、500gms超えのキャバルリーツイルなど。
この他、紡毛フランネルのネイビーとチャコールグレー。
ネイビー、グレー、ブラックのコート生地など。
これぞ秋冬の魅力全開の生地!というラインナップを手に入れてきました。

今英国では生地の値上がりが凄まじく、それと円安が重なり、とんでもない価格になってしまっています。
値上がりは仕方のないことなのですが、私の中では、これといったらいくら。というような水準というものがありまして、それを大きく超えてきてしまうと、何とか工夫をしてその水準に近い買い方ができないかどうかということを考えるのです。

例えば、毎年のように値段が爆上がりする革靴業界で言いますと、私は探す手間を楽しめる人には、中古靴の世界をお勧めしています。
ほんの数回しかかれていない靴が、現行の半額近い価格で売っているのです。
このように、ただ毎年の値上がりにひいひい言うのではなく、知恵を絞って良いものを適正な価格で見つける。
というのも、必要な力だと思っています。

まぁ、そんな買い方をしておりましたら、1代目のスーツ屋ではありえない量の生地がBERUNにはストックされる状況になってしまいました。笑

でもだからと言って、生地探しをやめることは出来ないんですよねぇ。
トレジャーハントをしている感覚です。
人間のお腹と違い、満腹中枢がないのが怖いです。笑

そして続いて、博物館での戦利品も半端ない量になってしまいました。

全て80年代のリアルヴィンテージ。
紡績業が最も脂が乗っていた時期がまさに80年代。
その黄金期の生地たちですが、今では「おっ」と思うような攻めに攻めまくった生地がたくさんあります。

なんでストライプにこの柄足したんだ?
と今では思いたくなるような生地がいっぱい。
ですが、そのくらい生地作りも楽しんで、もっと面白いものを作りたい!とすべての生地メーカーが凌ぎを削っていたと思うのです。

ドーメルのSPORTEX(スポーテックス)、TONIK(トニック)、TOWNTEX(タウンテックス)。

ホーランドシェリーのVENDON(ベンドン)、ラムズゴールデンベール4PLY。

今ではなかなか作る生地メーカーも減ってきたオルタネイティブストライプ。(2色の線が入ったストライプ)も色々と素晴らしいものを見つけてきました。

すべて名作と呼ばれる物たちばかり。
この辺りももう残りがほとんどなく、責任を持ってわたしが買い占めてきました笑

シングルのスリーピースでもいいですが、こういうのは振り切ってダブルブレストでいきたくなりますね。

もうこのクラスの生地になりますと、切ってしまえば終わりですから、もう出会うことはないのです。
なのでわたしも売り急ぐようなものではなく、年代もののウイスキーのように、お好きな方にちびちび出していく。そんな感じでやっていくつもりです。
今は40年前の生地ですが、10年経てば50年ものになりますから。

長い目で楽しんでいきたいと思います。

さて、8月、4年ぶりにイギリスに行くことにいたしました!
7月9日現在、ポンドは206円。
おそろしいです。笑
8月には210円超えてるんじゃないだろうか。

ブレグジットのときに一瞬130円までポンドが落ちたとき、全財産ポンドに替えようかと思っていたあの頃を思い出します。笑

8月は恐れ入りますが、長くお休みをいただきます。ちょこちょこ店にはおりますので、ぜひ公式LINEの方から、空いているスケジュールをご覧いただけたら幸いです。


お盆明けから本格的にスタートいたしますので、何卒、よろしくお願いいたします。

-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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