BERUNです。
エディンバラで大好きな場所、カールトンヒル。
街のすぐ隣にある小さな丘から、エディンバラの綺麗に分かれた新市街と旧市街を見渡すことができます。
その丘から見える朝日が見たく、昨晩2時就寝だったのにも関わらず、3時30分に起き、丘へ登ることに。
早朝のスコットランドは極寒です。
えっ今って8月だよね?と今回の旅では何度も思いました。
友人からブルゾンを借りるも、寒さが突き抜けてきます。
水平線に雲がかかっていたのは残念でしたが、幸い天気に恵まれ、朝日を見ることができました。
朝は人が少なく、本来のエディンバラの美しさを再認識することができました。
また部屋に戻り、再度就寝したことは言うまでもありません。笑
その日は旧市街を歩きます。
古着屋、洋服屋と周り、18世紀から同じ場所で営んでいるというカフェでお茶をし、友人と別れます。
その日の目的地はピトロッホリー(ピトロクリー)というスコットランドの小さな街。
昔見た本で、イギリス上流階級の避暑地だという話だけを頼りに、この街に来ることを決め、宿を取りました。
この街に泊まって確信したのですが、ヨーロッパで泊まる場所のことを考えると、小さな街であればあるほど、より満足感が高いということ。
ロンドンやエディンバラなどのような大きな街では、街が楽しませてくれます。
たくさんの刺激があり、いつまでいても飽きません。
ですが、その地域そのものを楽しむということを念頭におきますと、街というより、集落に近いくらい小さなところの方が、魅力が詰まっているなと感じました。
ピトロッホリーに夕方に到着し、近くで評判のいいレストランへ向かうことに。
通り一本しかない、後は小道に入ったら小さな店や民家があるだけ。
一見つまらなく感じるかもしれませんが、そのほうが、よりその国、その地域の風を感じることができます。
街は人が作りだすものでもあるし、そういう立地や土地の持つエネルギーにより、同じような空気をもった人たちが集まる。そのどちらもあります。
なので、住むところや行くところ、長くいるところはとても大切です。
人が少なくなればなるほど、その土地の本来持っている空気、エネルギーを感じることができます。
そして、良い空気のある場所には、必然的に良い空気を持った人が集まります。
このピトロッホリーが、上流階級の避暑地と呼ばれる理由がわかりました。
ホテルのテラスでは、コーヒーを飲みながら本を読んでいる人がいて、とても豊かな空気を感じます。
観光的なものは何もありませんが、それも今回の旅でとても学んだことで、観光地を渡り歩いて、それが本当にやりたかったことかい?
と何者かに問われているような、そんな気持ちにさせられました。
観光地巡りはいわばスタンプラリー。
そんなことに気を取られていれば、人生はスタンプラリーをしているうちに終わってしまうよ。
そんなことより、自分だけの自分が行きたいロードマップを作る方が楽しくないかい?
そんなことを思わされました。
ゆったりとした時間が流れる場所だからこそ、教えてくれるものがあります。
今度欧州に来るときは、ブーツとマウンテンパーカーを持って来よう。と思いました。
登ってみたい山があればいつでも登れるように。
予定は組んだら終わりで、その通りにいかなくてもいい。
その道中でもっと楽しそうなことがあればそれを楽しめばいい。
ピトロッホリーはわたしに旅の本当の楽しみ方を教えてくれました。
デザートでちゃっかりクリームブリュレを頼んでいます。
-Atelier BERUN-
東京表参道の仕立て屋 / 洋装士
Haruto Takeuchi / 竹内大途