哀しきかな

BERUNです。

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神楽坂にはわたしのお気に入りのBARがあります。お気に入りとは言いましても、1人で行くことはほとんどありません。好きなお客様がいらしたときに、小腹を満たしてから一息つきに行く程度です。

この前もそこでシングルモルトにシガーを燻らせていましたら、若い男性2人が後から入ってきました。わたしはその男性客の格好にショックを隠しきれませんでした。

彼らは、オーセンティックバーに短パンとTシャツでいらしたのです
そのまま席につき、ウイスキーとシガーを頼み、葉巻はこうだなどと会話をしていました。

これが今の日本です。恥ずかしい?情けない?悲しい?どれも当てはめられない、なんとも形容し難い気持ちになりました。

シガーがどうなどと話す前に、もっと先に知らなくてはいけないことがあるのに。

装いが軽んじられてしまい、お洒落をすることは、ただ単に自分をよりよく見せるためだけにある、という安易な思考になってしまっています。
そのため、ほとんどの方が、シチュエーションに合わせた洋服選びをすることができていないのです。

たとえば、今日は東京都北区、赤羽で昼からセンベロするぞ!というときは、わざわざジャケットを着る必要もないでしょう。
ですが、もし1%でも、この後そのような衣服が必要とされる場所に行く”かも”しれない、と思ったときは、その重きを置いた装いに比重を置いてほしいのです。

そのときは、そこにいくまでのシーンでは目立つこともあるかと思います。なんでこんな服を着たやつがこんな場所にいるんだ?と思われるかもしれません。

旅行のときは分かりやすいでしょう。
昼間は観光していて、夜はちょっといい店を予約しているときは、一旦ホテルに戻ることがなければジャケットを持っていくべきです。
また、いくら日中は歩くと分かっていたとしても、カジュアルすぎるスニーカーはやめた方がいいです(シンプルで上品なスニーカーもあります。そういったものはいいと思います)。キャリーバッグの中に一足、履き心地のいい革靴を入れておきましょう。

ジレ

ヨーロッパでは、モーニングコート、イヴニングコートの名の通り、PM6:00を境に装いが変わる文化があります。
彼らには、一旦家やホテルに帰り、夜の身支度をして再び街に出かけるという習慣が一般的に根付いています。
わたしはヨーロッパに行くたびに、夕方頃からブラックスーツやディナージャケットを身にまとった紳士に、フルレングスのドレスを着た淑女がどこからともなく現れるのを見かけます。

なんだか、とてもロマンチックではないでしょうか。

日本(特に東京)は街の中心地から家が離れている人が多いため、皆がそれをできるわけではありません。なので、夜用の身支度を予め用意しておくことが必要なのです。

駅にはロッカーもありますし、荷物が邪魔で重かったら夜まで預けておけばいいのです。

そのくらい、”カッコつけてほしい”とわたしは思います。

大人の非日常的な愉しみ方をしてみる。

そうするだけで、日常がとてもロマンチックに輝いてみえるはずです。

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Atelier BERUN

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