大人子供

BERUNです。

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梅雨を取り返すような長雨が終わり、ようやく夏が始まりました。
しかし、もうすでに8月も終わりです。毎年、ACB(アンチクールビズ笑)党が意気揚々と旗を掲げるこの季節ですが、今年は活動の出番は少なそうです。
朝、夜が涼しく感じ始めると、いよいよ秋冬物の出番かとわくわくします。

さて、今回は夏の大人の装いについて。

ひと昔ふた昔くらい前の日本では、大人は休日だろうとシャツを着て、ジャケットを着て過ごしていました。
カジュアルファッションが浸透する前の時代であったので、それしかなかったといえばそうかもしれません。
昔は、大人と子供の装いが、明確に分かれていました。

わたしは、未来はみな同じ宇宙服のようなスペイシーなものを着て過ごしている姿を想像したりしますが、今すでに、そういう時代になってきているのではないかと思います。
宇宙服とまではいかなくとも、男女ともに、装いが均一化してきました。
ユニクロなどのファストファッションが台頭し、Tシャツにジーンズ、足元はニューバランスかコンバースを履くというような、性別も年齢も超えた装いが、現代の主流になっています。

昔は短パンやTシャツで外を歩きまわるのは子供だけであったはずなのですが、今はそのような格好を大人がして、銀座や青山を歩いています。実に不思議な光景です。
わたしも短パンを履く機会はありますが、場所とシチュエーションを選びます。例えば、自転車に乗るとき、またはアウトドアに出かけるときなど。街での装いと、アクティブな日の装いはしっかりと線引きします。

VANジャケットのアイビースタイルも、短パンにジャケットというようなスタイルですが、あれは学生時代での装いであり、大人が膝を出すということは、スポーツをするときくらいしかなかったと思います。
時代が変わったと言えばそれまでなのですが、今まで私たちが持っていた、大人が大人らしくあったという時代、そしてその威厳はなくなってしまったのでしょうか。

昔は、子供はTシャツ、大人はシャツを着るという区別をつけることによって、大人と子供の境界線を作っていたように思います。時代錯誤かもしれませんが、わたしは子供が自分には体験できないことをしているという姿を大人が見せることは、いいことだと思います。

小さなお子様がいるお客様との会話で、チビがいるとすぐに汚れてしまうし、とてもじゃないけどおしゃれはできない。ということを聞きます。
わたしはそういう方にこそ、冬はツイードのジャケットを着て子供を抱っこしてほしい!と話しています。夏はリネンです。
よだれが垂れてもいいんです。愛する我が子のよだれがつくなんて、最高の笑い話です。
(笑えるようになるまではある程度、時間が必要です笑)

洋服も靴も、大切に慎重に着用し続けているものは、年数が経っても愛着が沸きません。
酔っぱらって転んで、何回磨いてもこの傷直らないんです。。というような失敗談は、はじめは泣きたくなるほどショックだったとしても、1年も経てば話のネタになり、3年経てば相棒になり、5年経てばすっかり勲章になっています。

休日だとしても、ある程度礼節を保った、大人としての装いをマスターしたいものです。

 


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