サファリスタイルとチャーチルについて

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BERUNです。

今年のGWは天候もよく、素晴らしく過ごしやすい日が続いています。
GWが明けると、早くもクールビズへと動き出す会社が多いですね。
この連休中もすでにTシャツ短パンにサンダルという盛夏スタイルの人たちがとても多く見受けられます。7月からの真夏はどう対応するのでしょうか。
今年の夏は昨年にも増して、よりリゾートスタイルがメンズファッションのベースとなるでしょう。
グルカショーツにグルカサンダル。サファリジャケットにパナマ帽。そのようなアイテムが注目されています。
日本人がヘミングウェイのように、サファリスタイルを卒なく着こなすことができるのであれば問題はないのですが。

そんなときだからこそ、シアサッカーやリネンのスーツをシンプルに着て、何にも媚びずに夏を楽しみたいものです。

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こちらは先日友人たちと神楽坂の我らの食堂で美味しいご飯を平らげた後、神楽坂通り沿いにある老舗帽子屋「ヤマダヤ」に行く途中の場面。夏の装飾品であり最高の防具であるパナマ帽を勧めに向かっていたところです。
写真に写っている手前のボストンバッグは、鞄職人のKeiichiro Fukushima氏が作った新しい鞄です。キューバに行った際に見つけたキャンバスの生地を使った、レザーのコンビバッグ。作ってもらったわけではありません。格好良かったので持たせてもらっただけです笑
これからの季節と素晴らしく相性のいい雰囲気です。
やはり春夏は白を入れて、コーディネイト全体を明るく照らしたいですね。
2枚の写真に写っている2人のコーレスポンデント・シューズ(スペクテイター・シューズ、またの名をコンビシューズ)も見ていただきたいです。

 

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パナマ帽の経年変化も愉しいもの。
上の写真は自宅の帽子掛に掛けてあった帽子を撮ったものですが、左のものが5年目となるパナマ。
右のものは昨年購入したものです。
元々は同色であったパナマですが、年月を追うごとに飴色に変化していっている様が見てとれます。
今年こそ、恥ずかしさを超えて挑戦してみてください。

 

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さて、先日遅ればせながら、チャーチルの映画(邦題:ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男)を観てきました。原題は「DARKEST HOUR」。原題の意図がそっくり変わってしまうことが多い邦題の付け方は、度々残念な気持ちになります。昨年ヒットしたダンケルクと一緒に見ると、より面白さが増すと思います。
歴史映画というよりは、チャーチルと英国スタイルを観るための映画ではないでしょうか。

作中でとても興味深かったのは、彼がスーツに着替えて、壁にかかっている帽子を眺めながら、「今日はどんな私でいこうか」というセリフがあるシーンです。
ガウン(寝巻き)姿で葉巻をくゆらせている太った老人にしか見えなかった人が、スーツを着用し、帽子を被った瞬間から、それは皆が知っているチャーチルになるのです。
これはまさに洋服の力を表しているシーンだと思います。
自分自身を鼓舞して力づける、人のためにどうあるべきかを創作している瞬間です。
これはなにも、取り繕うや、フリをするというのとはセンスが違います。
人間は自分のことだけ考えていたら、ただだらしなくなっていく生き物です。
装うというのは、人や世界のためにあるということを、改めてこのシーンで強く感じさせてくれました。

登場してくる国王の着用しているダブルブレステッドスーツも美しい。
世界的に英国回帰の流れがきています。

 


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