BERUNです。
3月に入りました。ツイード、フランネルは今月で着納めです。
ボリュームのある革靴から、コバの控えめでコンパクトな靴に移行していきます。
ウールの厚手ソックスともしばしの間お別れです。
BERUNには、季節毎、定期的にお越しになる方もいらっしゃいますが、(当たり前ですが)1年以上ぶりに店に来られる方もいらっしゃいます。
久しぶりに店へ来られる方は、どこか洋服の着こなし方が、こちらが元々提案していない着方をされている場合が多いです。(洋服の着方なんか自由だという方はすみませんが、今回はあまり届かないお話かと思います)
着方を少し崩していたり、ウエストの履く位置が下がっていたり、タイの合わせ方が微妙に惜しかったり、、その人が”どこからか”イメージをもらってきたスタイルになっているようなコーディネートです。
そしてそれがわるいわけではありません。日々生きていると様々なものを吸収するので、自分がどこにいるのかが明確にわかる機会にもなります。
美は細部に宿ります。タイ一つとっても、まだ熟成されていない感性に頼って着けてしまうと、トータルバランスが崩れてしまいます。
一対多の多になることは簡単です。それは、世の中の声に耳を傾けていて、その通りにすればいいのです。
本質的なものに触れることができるときは、声を静かに、耳を澄ませて、神経を研ぎ澄ましているときだけです。(それこそ、それすら意識する必要のないものではありますが)
整体をする方も、自ら師匠に定期的に会い、施術をしてもらい、身体と心の感覚の軸を元に戻してもらうと聞きます。そうすることで、自分のスタイルを逸脱することなく、仕事を続けていくことができます。
なにかを教えるインストラクターと呼ばれるような人も、人に教えているだけでは軸を保つことは困難です。常に誰かに自分を見てもらい、整えてもらうことが大切です。
わたしも年に数回、師匠に会い、定期的にアップデートをし、自分のずれた軸を戻すようにしています。
人は思っている以上に、日々のノイズやあらゆる情報・状況によって、思考や感覚がずれていきます。
今は特に情報が多く、錯綜される時代です。インスタグラムやPintarest、FBなどのSNSによって、簡単に自分の欲しい情報を取れるようになってきてはいますが、簡単に手に入る情報こそ気を付けなければいけません。
情報が多いSNSでは、表面的に一瞬でカッコいいと思わせる、一癖あるものがもてはやされます。
自分の軸を正しい位置に戻すためには、本物に直に触れることが必要です。
電磁波にまみれた身体をデトックスするために、裸足で土に触れたり、源泉かけ流しの温泉に入り、身体をニュートラルな状態にもっていくように。シンプルで飾りのない、一過性ではないモノやコトに触れ続けていることが理想です。
そうすることで、美しいもの、おいしいもの、そうでないものが素直に区別できるようになります。
感覚のずれを直すために、アップデートするために、人生でピットインする場所を確保しましょう。
春物が続々と入って参りました。
美しく鮮やかな色を楽しむ春。冬とは違うお洒落を愉しめます。
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