My better things (shirts)を見つける

BERUNです。

台風19号が日本に甚大な被害を及ぼしました。
日が経つ毎に大きな爪痕を残しているのが明るみになってきています。
被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。

私は自宅、職場、どちらも大きな影響はありませんでしたが、宮城に構えるシャツ工場が浸水被害を受けたようで、復旧にしばらく時間を要するそうです。日本のモノづくりの礎である東北、北関東がこのような被害を受けることは、地元の人以外にも大きな影響があります。
安心してまた暮らせる日が、1日でも早く来ることを願っております。

My better things

洋服に限らず、あらゆる分野で、自分が納得するもの「これでいい」と言えるものをいかに増やすか。それが人生を軽やかに、自分らしく生きる秘訣だと思っています。

飲食店で言えば、中華の麻婆豆腐といえばここ。うなぎといえばここ。というように、自分が納得するものを見つける。そのピースをはめていくことで、そのハマったピースのことについては余計に考える必要がなくなる。(アップデートはあって然るべきですが)
それがBestでもいいのですが、Bestだとこれが一番!と決めつけてしまうため、凝り固まってしまうように感じます。
Betterくらいがいいでしょう。これがいい、ではなく、これでいい。くらいの塩梅。

自分らしいシャツを知る


BERUNではシャツは2枚セットでのオーダーをお勧めしておりますが、はじめに2着作ると、次に4枚作り、計半ダースオーダーする方が多くいらっしゃいます。
これが贅沢と思われる方もいるかもしれませんが、わたしはとても理にかなっていて、よい選択だと思います。

シャツのように身体に一番近い洋服は、少しでも不快感があると、それが小さなストレスとして蓄積されていきます。
ジャストサイズのシャツを着ることで、その小さなストレスから解放されます。
そのシャツも、こうでなくてはいけない、というような男のこだわりを持っていてもいいのですが、わたしは洋服はそこまで重く捉える必要はないかと思います。
このくらいのシャツが欲しかった、というくらいの割とライトな向き合い方をしてほしいです。
洋服と膝を付き合わせて真正面に向き合うのではなく、肩を組んで歩いていく、そんな感じです。


こちらのシャツは、はじめに2枚シャツを作ってくださった方が、毎日ビスポークのシャツを着たいということで、後に4枚オーダーしてくださいました。
その方は飲食店を経営されている方で、普段着として着たいという要望であったため、白や青、という一般的な色ではなく、その方の顔立ちや雰囲気のイメージをして、ラベンダー、パープル、サーモンピンクにまとめました。
まとめて作ることで、その方自身のイメージ像を作り上げることができます。

スーツ、ジャケットというような重衣料を何着も着分けることは、数が少ないうちは難しいですが、シャツを揃えることはまだ手が届きやすいと思います。
自己のイメージを作るなら、Vゾーンを固めることが大切です。

本当に自分に合ったシャツを考える

こちらは、サイズが大きく異なるシャツを並べてみました。
首回りのサイズ調整はもちろんですが、首が太い方の中では、首が短いとお悩みの方もいらっしゃいます。
そういう方には、前側の襟台の位置を通常よりも(身体側に)下げるように修正します。
そうすることで、シャツの前襟が顎に付くということを避けることができます。
既成品ではこういった細かな部分が自分の身体に合わせたものというのはなかなかありません。

ビスポークするということの意味は、自分に本当に合ったものを作ることができるということです。
ストレスがなく、洋服のことを考えることなく、人生を100%生きることができる。

かのウィンストン・チャーチルが、ほぼ毎日、ネイビーのドットのボウタイを着けていたように。
フレッド・アステアがベルトではなく、腰にスカーフを巻いたように。
その人自身の着方を作り出すことは、気に入ったもの、「My Better Things」を自分らしく自然に着ることにつきます。

 


Atelier BERUN

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