BERUNです。
私事ですが、先週誕生日を迎え、33歳になりました。
誕生日の日は、長男を保育園に預けている間行ける、大人だけで楽しめる場所、ということで御殿場に行ってきました。来年度から幼稚園なので、こんな時間のゆとりもなくなりますから。(長男、ごめん、、!笑)
ずっと行ってみたかった、東山旧岸邸へ。
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贅沢極まりない作りと、52年前に建てられたものとは思えないモダン建築に、ただ息をのむばかりでした。
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御殿場のアウトレットに行かれたついでにでも、ぜひお勧めしたい場所です。
隣接しているトラヤ工房のテラスもとてもいい雰囲気でした。
もちろんアウトレットも行ってきました。笑
御殿場は普段あまり見ないラグジュアリーブランドの出店が多いため、目の保養になります。
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日頃からリアルクローズを勧めている身からすると、デザイナーのエゴとも思えるような天才的な感覚を発信し、それに共感した人が高いお金を出して買うというラグジュアリーブランドの世界は、正反対ではありますが、面白い分野だなと思って興味深く見ています。
待ちに待ったWool / Linenの生地
さて、ここからが本題です。BERUNの春秋ジャケット生地の定番といえば、三者混の生地。ウール・シルク・リネン、と3種類の生地が織りなされて作られているような生地です。
それぞれの生地の特色を生かした生地は、着ていてとても気持ちが良くなります。
ですが、意外と探すと見つからないのは、ウール&リネンという2種類の生地だけが混ざっているもの。わたしはウール50リネン50のバランスの生地が個人的にとても好きで、ずっと長い間探しています。たまにスポットで出ることもあるのですが、翌年にはなくなっていたりと、悔しい思いをしておりました。
色々な洋服をお持ちな方でしたら、リネン100ももちろんいいけれど、もう少しふわっと柔らかな印象が欲しい。だけどウール100はビジネス向けなので、もう少しカジュアルな雰囲気のものが欲しい。など、リネン100でもウール100でもないバランスの生地をお探しの方もいらっしゃるかと思います。
海外ではたくさん展開されているのは見かけるのですが、こと生地バンチからとなると、途端に少なくなるのが現状です。しかもイタリア製はコシが弱い物が多いので満足のいくものが少ない。
ただでさえ春夏物の生地のレパートリーが少ない英国生地で、納得のいくクオリティの生地はなかなか見つかりませんでした。
前置きが長くなりましたが、今季ついに、満足のいくクオリティの生地が届きました!
英Marling &Evans(マーリング&エヴァンス)から届いた生地バンチがまさにわたしの理想的な生地です。
まず、こちらがウール50リネン50の生地です。
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いやぁ、ようやくありました。お付き合いしている生地屋さんにひたすら声をかけ続けていて、ないの一点張りでしたが、ついに声は届いたんですね!笑
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個人的にこのあたりの色はとてもいいですね。春秋に着る暖色カラーというのはとても素敵です。カチッと仕立てるのではなく、肩パッドも最小限で、背抜きにして、柔らかくするのが合います。
310gmsという肉がしっかりしている生地感は、日本の短い春と秋の装いにぴったりです。
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わたしはこちらの生地で、皆様にお見せするためのサンプルジャケットを仕立てることにいたしました。ウールリネンのブルーグレンチェック。もう完成する前からいい洋服になるイメージしか浮かびません。!
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こちらの右側は三者混の生地。いかにも英国らしい、イギリス人が一生懸命お洒落な柄を考えて作ったという感じがとても好きです。笑
イタリアの生地で同じようなものを作ると、もっと華やかな印象になります。それも悪くはないのですが、わたしはこのくらいの控えめなバランスの方が好きです。
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個人的にとても気に入ったのがこのあたりの生地。ウール100の強撚糸、一見つまらなくも見えてしまう生地ですが、そこにこの千鳥格子、素敵じゃないですか。
春秋のジャケットにとてもいいと思います。
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こちらはリネンの王様スペンスブライソン。
リネン100の生地でもとてもいい雰囲気のラインナップが入りました。プレーンな平織ではなく、オックスフォードのような凹凸感がとても渋くて素敵です。
こちらで作るスリーピーススーツなんかもう本当に最高に格好いいと思います。
サファリジャケットもいいですね。
フレスコで作るサファリジャケット
今年は皆様にサファリジャケットを勧めていきたいと思っております。
お客様でも、テーラードスタイルは揃ってきたから、旅行の時や休日にサラッとカバンなしで出かけられる洋服があれば、よりワードローブが広がるという方もいらっしゃるかと思います。
わたしが個人的に作ってみたかったサファリが完成しました。
ウール100%のフレスコで仕立てたサファリジャケットです。
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いつもわたしが個人的に仕立てるものは、一筋縄ではいかないものを作るのですが、これもその類でした。まだまだ着こなせません。。
サファリジャケットはリネンでお作りすることの方が多いと思います。この平坦で硬い質感のフレスコで仕立てるサファリというのは、まさに着る人のハードルがグッと上がります。
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カーキとベージュの間のような色で、肩章(エポーレット)を付けました。
お客様の分では付けることはないだろうと、わたしの物で実験的に付けたものです。
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背面にはアクションプリーツを付けました。
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中はとことんシンプルに。
フレスコのタフさがあるので、背抜きでも十分な耐久性があります。
普通に着てしまうと軍服のようになってしまいそうなので、デニムにスカーフでも巻いてラフに着るのがいいでしょう。若かりし頃のイヴ・サンローランのように、格好よく着こなせるようになりたいです。
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わたしがこのサファリをようやく似合ってきたなぁと思うには、また4,5年はかかるのだと思います。笑
わたしのコーディネートの考え方は、基本引き算で考えます。まず完成されたスタイルがあって、そこからその人だったらどのくらいの装いが合うかというラインを考えます。3〜5年後に似合うようになってきた、と思ってもらえる塩梅のラインがわたしの理想です。
実際、数年前に作った洋服が、仕立てたときより似合うようになったというお声はたくさんいただきます。
流行りのものではないからこそ、自分の成長と共に時を重ねていけるものが本当にいいものだと思います。
-Atelier BERUN-
東京神楽坂のビスポークテーラー
東京都神楽坂6-73-15
メゾンドガーデニア301