NAVY、navy、ネイビー!

BERUNです。

ここ最近、ベーシックで間違いのないネイビーの洋服をお渡しする日が続きました。
ネイビースーツは男のマスターピースですね。

「ネイビーに始まりネイビーに終わる」
という言葉もあるくらいですから。

今回は始発でもあり終点でもあるネイビーの洋服をご紹介していきたいと思います。

Martin & Sons. ネイビーダブル

わたしが愛してやまないマーチンソン。夏はフレスコで有名な生地会社ですが、冬は以外と影を潜めています。しかし、このマーチンソンの冬用の生地はとても仕立て映えがして、とにかく美しい生地です。

T.K.様には平織のプレーンな生地を選びました。光りの当たり方で美しい陰影が出るこちらの生地は、着れば着るほど魅力にハマっていきます。

私自身も、秋冬のネイビー無地のダブルスーツはこの生地を使っております。

このくらい端正で真っ直ぐな生地だからこそ、ダブルで仕立てても攻めている印象にはなりません。

Martin & Sons. ネイビーツイル

S.K.様には、マーチンソンの綾織(ツイル)の生地です。
はじめの1着目は、ベーシックで間違いのないものをお渡しします。
たくさん着ていただきたいので、タフであるということが前提条件となってきます。

ファーストスーツは、長いシーズン、かつ長い年月着られるものをおすすめしたいので、時期が夏間近というわけでもなければ、わたしは秋冬物をおすすめしております。
欧州の生地は、厚みのあるものの方が魅力的なものが多いです。

そして、これは意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、薄くなればなるほど、薄いなかで良い風合いを出すということには高度な技術が要するため、春夏物の方が秋冬物よりも高価になる場合が多いのです。

例えば、秋冬は厚みのあるウール100%のどっしりとした生地で大丈夫なのですが、春夏物となると、キッドモヘアが数十%入るものがあります。このキッドモヘアが暑い夏でもサラサラと涼しげで快適な風合いを保ってくれるのですが、やはり生地は混合してしまうと、その分耐久性も落ちます。

250gmsを下回る生地で、なおかつキッドモヘアが半分以上入っていて、それでいてタイトフィットなんかにしてしまおうものなら、、、もって3年でしょう。

スーツは2,3年で買い換えるからオッケー♪という人は、わたしのこのアドバイスには耳を傾けなくて結構なのですが、1つのものを長く着たい!という方は、やはり厚みのあるものを選ぶ方が後悔はしません。

まだワードローブが揃う前に増やしておくべきは、肉厚な秋冬物と、夏はフレスコ!これに限ります。

FOX Fresco Suit

S.Y.様はビジネスでも式典にでも着用できるスーツが欲しいとのことでお越しいただきました。

わたしが選んだのはFOXのダークネイビーの強撚糸を使ったベーシック極まりないスーツ。
とても肉厚なため、春秋向けのものです。
こちらの生地、残りの長さがたっぷりとありましたので、2パンツにてお仕立ていたしました。

強撚糸の2パンツ、一体何年着られるのでしょうか。。元々タフな強撚糸の生地で2パンツなんかにしたら、相当着続けられます。。!

2パンツで、一本はアウトタックの裾はダブル。もう一本はインタックの裾はモーニングにしております。
そうすることで着わけすることができ、気分を変えることができます。

仕事でバリバリ着てください!

引き算の美学

ネイビースーツに求められているものは、とことん引き算を求めるところにあると思っています。

何も足してはいけない。むしろ、足した途端にその本来の美しさが損なわれてしまう。知識、知性、センス、全てが求められる。それがネイビースーツだと思っています。

和菓子のようですね。和菓子は砂糖・大豆・小麦粉。大体それらで構成されており、その中でどのようにすればおいしいものが作れるか、ということを追い求めています。

究極、ネイビースーツに限らず、メンズテーラードの世界は、この引き算に行き着きます。

Mr. Marlowe NAVY Suit

コードネーム、マーロウ氏。

海外に自分の呼び名を自由に決める文化がありますが、日本でもそういうものがもっとあっていいと思います。

空にいることが多い仕事だから選んだ生地、バーズアイ。鳥の目、という意味です。
ぱっと見は無地なのですが、よく見ると、柄がうっすらと全体的に浮かんできます。
とても雰囲気の良い柄なので個人的に大好きなのですが、あまり巷では見かけることはありません。

こうやって洒落っ気(茶目っ気も)を含めて、自分の人生にちなんだものを身の回りで固めていくことは、自分自身の方向性を固めることができますし、私はこういう人である、という自信にもつながります。

なので、私はいわゆる一般的なスーツの色柄の選び方というものはあまりいたしません。去年ネイビーのスーツを仕立てたから、今年はグレーかな。来年はブラウンか、ネイビーのストライプかな。というようなことです。

それはただ色柄を楽しんでいるだけで、自分自身のスタイルを構築していくという事とは真逆の考え方だからです。

私はネイビーが似合う!!と思ったら、とことんネイビーを極める。生地の風合いや、ネイビーの中でも無数に奥深さがあります。それらを楽しむ方が、私はよっぽどクリエイティブな発想だと思うのです。

人間はルール、制限がないときよりも、一定レベルの規制やルールがある方がクリエイティビティを発揮すると言われておりますので、そのような観点からも、理にかなっていますね。

もはやブレイシーズは当たり前のものです。
スリーピースを着ていてブレイシーズをしていないという事は、チャーシューメンを頼んでチャーシューを食べずに帰るようなものです。(全く伝わらない。。笑)

非常にもったいない!ということですね笑

ロンドンストライプと小紋柄の相性が抜群に格好良いです。
こちらのネクタイ、数年前に作り、即完売したものをもう一度作ったものです。
やはり、とても格好いいですね。

踵まで完璧に揃ったのですが、「あれ??何かおかしい」
白い靴下のままでは帰せません。
ネイビーのロングホーズをプレゼントいたしました。

ホーズがあってスーツスタイルはようやく完成しますね!

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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂のビスポークテーラー

洋装士:竹内大途

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