センスの磨き方

BERUNです。

こういう見出しにすると、あたかも私はセンスがあります。と言っているように聞こえてしまう方もいるかもしれませんが、決してそういうことを言いたいわけではありません。
至って凡人の私ですが、いいものを見続けることで、美しいものとそうでないものを何となく、ぼんやりと区別ができるようになった気でいます。(この気が大事)
物事の見え方が変わった結果、それによって人生に彩りが加えられたことを感じます。

センスの良い人はどのようなものを見て、何から学んでいるのだろうか。ということを、私なりの解釈で書いてみたいと思います。

まず、いきなり答えになってしまいますが、近くにある情報ではなく、遠くにあるものから掴むようにすることを意識します。
今は簡単に情報が手に入る世の中になりました。
しかし、そのような時代だからこそ、あえて不便をかって、遠くの情報を取りにいくことを心がけます。

携帯を開いてSNSを開けばかっこいい人や物を見ることができますし、何かを知りたいと思えばググるというのは当たり前の時代になりました。

昔はそのような検索媒体は雑誌でしたが(その昔は実店舗)、SNSが普及したため、より身近に情報が得られるようになりました。
情報が簡単に取れるようになればなるほど、あらゆるものがそぎ落とされて、わかりやすく、見やすく、より伝わりやすくなっていきます。

知りたい情報をすぐに知ることができる、まさに情報のコンビニ化です。

では、常に新しいもの、美しいものを作り出している人が、そこから情報をたくさん手に入れているかというと、私はそうではないと思います。

例えば音楽やファッションは、興味が湧いてくると、ルーツをたどりたくなるものです。
このアーティストが影響を受けたアーティストは誰か、というように、興味がある人の川上に登っていくことをやることで、ルーツに触れることができます。

川上に近いものほど、抽象度が高くなります。
周りにはバリがついていて、今の時代からすると洗練されていない、野暮ったいものかもしれません。先人たちはそれを見て、よりわかりやすいようにブラッシュアップしてきました。
そして手に取りやすい川下まで来たものは、より具体的に解釈されたものが来ます。

大切なことは、川下に降りてきたものばかりつかんでしまうと、いつまでたっても、流行に流され続ける人でしかいられないということです。
流される人から、自分の人生を豊かに楽しむ人になるためには、鮮度の高いものを見て、センスを磨くことが大切です。

この抽象度の高いものに触れるということが、今の時代とても大変なことのように感じます。
とても遠回りに感じてしまうため、薬のように即効性があるものが求められる世の中です。

薬よりも漢方。漢方よりも食事。そして何より、生活習慣を見直すこと。
人間の根本を整えるためには、より俯瞰して自分自身を見つめる必要があります。
即効性よりも、基礎的なこと。
即効性はありませんが、基礎的なことは、自分自身を磨いていくことにつながります。

SNSよりも雑誌。
雑誌よりも実際に店を訪れる。
そして映画を観る。
映画はまだ具体的なので、想像力を鍛えるという意味では、もう少し抽象度を上げていきたい。

美しいと言われているものに触れてみる。
建築、アート、工芸品、美術品。

そして何より間違いないのは、それらを生み出してくれている自然そのものに触れるということ。
絵画は自然から生み出されています。
工芸品も、建築も同じです。

そのためには、旅に出ることが何よりも大切なんですね。

気軽に旅に行ける時ではない今、美術館は仮想旅行にうってつけです。
少し足を伸ばして、近くで開催している展覧会を見てみましょう。

美しいものを美しいと感じることは、人としてこの上ない喜びにつながるのだと思います。

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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂のビスポークテーラー

洋装士:竹内大途

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