色々な素材で仕立てるスーツ

BERUNです。

我ながら思うのですが、よく”ほぼ”1人で頑張っているなと。笑
(週末は昨年末から長い付き合いのH君が手伝いにきてくれるようになりまして、とても助かっております、、)

ブログは2010年の創業時から書き続けているもので、一生やる!と決めたので習慣になっておりますが、その頃はまだSNSなんてFBくらいで、まさか自分がこんなにSNSをやるなんて思ってもいませんでした。笑
(子供も3人に増えてますので、自分の時間が皆無です笑)

今となってはSNSのおかげでたくさんの方に出会うことができ、いやぁ、カッコつけて、
「SNSなんておれには合わんよ」
とか言ってふんぞりかえらなくてよかったと心から思います。
(Instagramが出たての頃はそんなこと言ってましたよ笑)

フランネルスーツ

ダークグレーのチョークストライプ柄のフランネルスーツ。
BERUNでは珍しい強めのストライプ柄です。
こういう生地は着る人の雰囲気がとても試されます。

お客様が希望しても、私から、まずは無地でいきましょう。と諭すことの方が多いです。
A様の雰囲気を見て、フランネルのチョークストライプはバッチリ合うと思いましたので、お作りすることにいたしました。

下手したら下手をする。
だからこそ、着る人+どのように仕立てるか。そのどちらも必要なものです。

とっても格好いいです。。
チャコールグレーのフランネルのチョークストライプ。
この柄を着こなせる人は羨ましいですね。

ネクタイをBERUNのプリントタイにいたしました。

ハリソンズの肉厚なフランネル。とても仕立て映えのする生地です。

このような強めの柄の場合、まずシルエットでスタイリッシュさを見せるのはやめましょう。
細身でスッキリとした形にしますと、途端にヤンチャで安っぽいスーツになります。

このようなギリギリのセンスが試される生地は、とことん控えめにシックに作ると格好良さが出ます。

また、合わせる靴やシャツはシンプルにしましょう。
そこをシンプルにしたら、ネクタイは割と柄を楽しんでもokです。

こういうのは、なぜ?というか、感覚なんです。
これが正解とかはないので、私が今まで見てきたものの中で魅力的なものを洗い出したらこうなりました。
というのが答えなのです。

なので、下手な買い物をしない一番の方法は、美しいものを見て目を養うこと。
これに尽きます。

あれこれ法則とかもあるかもしれませんが、その法則というのはある人が勝手に作り出したものである可能性が高いです。

もっと広い視野で、美しいとは何か。
それを考えることで、自然と手にするものも変わってくると思います。

A様、ありがとうございました。

ダークグレーフランネルスーツ

若いながらも、芯のある考え方をお持ちのY様。

はじめにツイードのコートをお仕立ていたしまして、今回はスーツです。

Taylor & LodgeのSuper 120のICONIC フランネル。
この生地はとても素晴らしく、わたしも今季仕立てました。
肉厚でガチガチのフランネルもいいですが、このような上品なフランネルもとても素敵です。

フランネルの質の良さが写真から見ても伝わります。
グレーフランネルは1着は持っておきたいですね。

ウールカシミヤのネイビースーツ

ご友人の結婚式に一張羅が欲しいとのことでお越しいただきましたK様。
ヘビーに着ないからこそ、選べる生地があります。

Super 120のウール98%、カシミヤ2%という上質な生地。
英国製ですので、ナヨっとした雰囲気ではなく、しっかりと身体のラインが出るハリのある生地です。

お色味も綺麗なネイビーブルー。
華やかになりすぎず、シックさもあるバランスのあるお色味です。

この度はありがとうございました!

はじめてのスーツは強撚糸

T様にご提案しましたのは、Smith WoolensのFinmersco、春夏秋のマストアイテム強撚糸の生地。

上背が低く、体格がいい方は、まず既製服で理想のサイズの洋服は見つからないと思ってください。
それを嘆くのではなく、その身体に生まれたことを、
「オーダーの素晴らしさを体験できる身体だ!!!」
と喜びましょう。

全ては発想の切り替えです。

体格の良さを活かし、程よいゆとり持たせます。
ここでは絶対に細身にしないこと。細身にしてしまうと一気に貧相に見えてしまいます。

普段カジュアル服が多い方は、見慣れない空気を自らが醸し出してしまいますが、そのにおいをなくすためには、とにかく着ることです。

普通に着る。周りから何を言われても、気にせず着る。
その行動が洋服だけではなく、自分の生き方を曲げないためのトレーニングにもなります。

強撚糸は、ハリコシがあり、仕立て映えがするとてもおすすめの生地です。
BERUN2010年の創業時から、春になれば強撚糸!
それは今も変わっておりませんし、きっと30年後も同じことを言っているでしょう。

春秋はコットン、強撚糸、トロピカル。
夏はリネン、
秋冬はフランネル、ツイード。

これはテストに出ますから、暗記しておいてくださいね。笑

強撚糸は春夏秋に活躍する生地ですが、日本の環境を考えると、別に冬に着てもおかしくはありません。
となると、やはり最初に揃えるべきは強撚糸なのではないでしょうか。

ツイード、フランネル。
もちろん最高ですが、たとえばこの1着でしばらく頑張りたい!!
ということでしたら、わたしは強撚糸をおすすめします。

Tさま、この度はありがとうございました。

男は黙ってミディアムグレー

なんだかクールポコのネタのようなタイトルになってしまいましたが、ミディアムグレーはとても魅力的な色です。

シックなスーツを好まれる方からすると、チャコールグレーくらいにしておきたいところですが、少し明るめのものを着てみる。

明るめの色にしますと、生地の風合いが際立ちますので、より生地選びの精度が試されます。

今回選んだこちらの生地は、軽く起毛した生地、ミルド。
起毛した素材は暗い色を選んでしまうと重たい印象になってしまうため、いつもよりワントーン明るめでも違和感なく合います。

初めてお越しいただきましたI様。

ぜひ、たくさんご着用ください!

グレーヘリンボーンスーツ

北海道からお越しの◯様。
寒い北海道では、春になってもしばらくツイードを楽しむことができます。
グレーヘリンボーンのツイードであれば、お仕事で着ることも何も問題ありません。

ネクタイは同色のウールのネクタイを合わせました。

生地の表面の起毛をなるべく抑えたスコティッシュツイード。
ごわっとした質感のハリスツイードよりも都会的な印象になります。

一生着ることができるツイードのスーツ。
ぜひたくさん着てください。

憧れのツイードスーツ

初めてお越し頂いたH様。
実は、わたしの従兄弟が結婚式に参列したときに着ていたツイードのスーツを見て、
「こんなスーツがほしい!!」
と思っていただけたようで、紹介していただきました。

ですが、、
「結婚式にツイードは、、、本来は着るべきものではないんですヨ」

そうなのですが、そのスーツを見た憧れ、そんなカッコイイスーツを着たい!!

その思いの方を大切にしたいじゃないですか。!!

というわけで、ツイードでとことんフォーマルに作ることにいたしました。

お色はダークグレーの無地。
シャツは白のブロード、ダブルカフス。
ネクタイはシルバーのドット。

ツイードもここまでシックにすれば、いけるんじゃないでしょうか?

昔々、労働者がリーバイスのGジャンを着て酒場(のような所)に入ろうとしたとき、ドレスコードに反するから入れられない。
と断られたそうです。
その話を聞いたリーバイスが、デニムでテーラードジャケットを作った。
そのジャケットを着て、酒場に入ることができるようになった。
そんな逸話を聞いたことがあります。

ツイードという元々農作業用の生地で、お祝いの場に出る。
それは相反していますが、相反している中で最大限の誠意を見せるというのは、ただいつも着ているスーツを着て出席する人より、よっぽど心意気があるのではないでしょうか。

まぁそんなこじつけを考えるのが楽しいわけで。
気に入っていただけて何よりでした。

そして靴ですが、わたしが所有しておりました、黒のスウェードのストレートチップ(旧JM Weston製)のものが店にありまして、サイズもバッチリでしたのでお譲りいたしました。

グレーのツイードには、黒の表革の靴もいいですが、素材感を合わせてスウェードにするというのはなかなか高度で粋な組み合わせです。

今回はスーツをまとめてご紹介いたしました。
いろんなスーツがあって、楽しいですねぇ☆

-Atelier BERUN-
東京表参道のオーダースーツ / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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