BERUNです。
こんな猛暑の日ですが、5月に仕込んでいたネクタイが完成してまいりました。
レジメンタルタイ4本
これだけ幅の広いレジメンタルタイは、なかなかどこにも売っていないですね。
リピートで作り続けているものもありますが、今回の4色はすべて新色です。
ドットタイ3本
ドットといえば、白の点が一般的ですが、こちらのネイビーには、ドット自体にブルーの色を選びました。
真ん中のシャンパンゴールドのような色のものは、ベージュのドットを入れております。
こうすることで、ドット柄自体が目立ち過ぎず、シックな雰囲気になるので、ドットの華やかさが苦手だという方にはちょうどいい雰囲気になりました。
ソリッドタイ2本
こちらの写真では実物の色味が表現されていませんが、ターコイズブルーとくすんだオレンジの2色です。
計9本の新作です。
弊店のオリジナルネクタイは、難しいことは一切していません。
幾何学的な柄も多くはないですし、いたってシンプルなものばかりです。
ですが、わたしが数多くのネクタイを見てきて、
「このネクタイ、ここがもう少しこうだったらすごくいいのになぁ、、」
というこそばゆいところをアップデートしてきて完成しております。
シンプルですが、かゆいところに手が届く。
柄もシンプルなため、トレンドも意識する必要がありません。
いい意味で格好良過ぎない、間違いのないネクタイです。
すべてオンラインショップに載せましたので、ぜひご覧いただけたら幸いです。
色は絵画から学ぶ
絵画は色彩のいい勉強になります。
15世紀以前のルネサンス期の宗教画を除き、16世紀以降の絵画には原色がほとんど使われておりません。(ルネサンスの頃も原色はあまりありません)
赤ではなく、朱色やワインレッド、ボルドー。
青ではなく、スカイブルー、ターコイズブルー。
原色は強過ぎてしまうので、絵の全体の世界観を崩してしまいかねません。
そのため、色と色を混ぜ合わせて、全体の調和をはかります。
私たちが日常で見ている世界は、マーケティング、ブランディングで塗り固められています。
より目立つように、目を引くように、潜在意識をくすぐるように。
そのような発想から生まれたデザインや看板が街に立ち並んでいるため、私たちは自然の色彩の美しさに触れる機会が限りなく少なくなってきてしまいました。
塩っぱい味付けになれてしまい、塩とダシだけのシンプルで素朴な味付けでは物足りなくなってしまっています。
人間が本来持っている美的感覚に訴えるものに触れる機会を増やしていきたいものです。
Navy Jacket style
ありがたいことに、最近はお若い方から人生の大先輩まで、幅広くお店にお越しいただいております。
今回初めて来られたY様。なんと23歳。
しかしながら芯のある人間性で、改めて人は年齢では見ることはできないと身に沁みました。
お父様から譲ってもらったという洋服のサイジングが独特で、今の時代とはかけ離れた、ユッタリしたフィット感で、それがまたとても似合っておられました。
そのスタイルを崩さずに、ビスポークらしく全体のフィッティングを突き詰めていきます。
選んだ生地はHarrisonsの四者混、labyrinth。ネイビーのヘリンボーンというベーシックで間違いのないものです。
こちらの生地はすでに廃盤になってしまい、店でおさえていた最後の1着でした。
トラウザーズはMersolairのコットン素材。
写真を撮った瞬間に感じました。
このゆとりの美しさは、写真では伝わらない。。と。
小柄なY様がこれだけゆったりとしたトラウザーズを履きこなすというのが嬉しいです。
体格は関係ない。自信が一番大切なのだと改めて感じさせていただきました。
Y様、この度ありがとうございました。
Blue Glen check Jacket
夏向けのジャケットスタイルをご提案させていただきました、N様。
夏のジャケット生地であるIcarusを使い、トラウザーズはグレーのフレスコ。
シャツはサックスブルーのリネン生地。
靴はフレンチスタイルのUチップ。
このUチップがなんともいえない格好良さがあります。
程よいカジュアルさとエレガントさを兼ね備えたデザイン。どことなく、知性を感じます。
そんなN様から、the bookの誤字脱字を丁寧にアドバイスいただき、追って修正することにいたしました。
愛と知性を感じます。笑
N様、ありがとうございます。
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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂のビスポークテーラー
洋装士:竹内大途