BERUNです。
お盆が明けて、洋服業界はがらっと秋の動きになりました。
秋冬物の生地も、コート生地もほぼ全て揃いました。
8月は子供の夏休みにとことん付き合うという名目で、家族を連れ回した1ヶ月でした。後半は子供たちはヘロヘロで、少し反省しています笑
これから秋冬本番ですが、クラシックの世界は季節を問わずに洋服を考えることができるため、すでにツイードやコートが完成してきております。
まだ早いのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、完成まで1.5〜2ヶ月だと考えると、決して早すぎることはありません。
ツイードスリーピーススーツす
FOX TWEEDを使用してお仕立てしたツイードのスリーピーススーツ。
ブラウンベージュのヘリンボーン生地で、時代をモノともしない普遍的な柄です。
まだおろしたてのツイードは生地にプルプルとした張があります。
使い続けていくことで、油が抜けていい雰囲気に変わっていきます。
タックもとても綺麗に入っていて美しいです。
ツイードのスリーピーススーツはやはりロマンがありますね。
本当は私が作りたかった生地だったのですが笑、私が仕立てても、年に数回しか着ないため、アジが出ないのです。
そのため、使いやすく、間違いのない生地はお客様にお出ししています。
結果、私が仕立てるのは少し変わった生地ばかりになるのですが。笑
着倒していただき、その方の身体の形に沿うまで馴染んでいくのがツイードの魅力。
カジュアルウェアでレザーがお好きな方は間違いなくハマる生地でしょう。経年変化という言葉を生み出した生地だと言っても過言ではありません。
10年後、20年後が楽しみなスーツです。
S様、ありがとうございます。
アルスターコート
ヴィンテージのカシミアウールのコート生地で、アルスターコートをお仕立てしました。
カシミア70%/ウール30%
色がなんとも魅力的な色で、小豆色とでも言いましょうか。ダークブラウンとボルドーが混ざったような、程よい洒落感のある生地です。
イギリス製のカシミアウール。この風合いはなかなか出会えません。
ヴィンテージのいい生地に出会えて、そして良いコートとして息を吹き返すことができる。こんなに嬉しいことはないです。
先程のFOX TWEEDのスーツと一緒に納品いたしました。
肉厚すぎない生地ですので、ツイードのスーツの上に着ても着膨れせず、すっきりと着こなすことができます。
カントリージェントルマンのためのスーツ
Porter & Harding社の、Glorious Twelfthの生地を使って仕立てたスーツが完成いたしました。
こちらの生地、少々マニアックな生地でして、素材は普通のウーステッドというスーツに使われるような生地です。
しかし、柄がカントリーなツイードのような柄ばかりなのです。
都会でバリバリ働く人にとっては、柄が強すぎる。しかし、カントリーで生きる人にとっては物足りない。
一見そんな中途半端に感じる生地なのですが、だからこそ他に似たような生地がないのが魅力なのです。
完全なるブルーオーシャン笑
ちなみにわたしは個人的に大好きな生地で、よく作ってくれた!!とポーター&ハーディング社には見えない激励を送っています。
オリーブグリーンに、ブルーのウインドウペーンが効いています。お客様の雰囲気もあり、裏地は少し攻めたブルーにしております。
意外に思う方もいるかもしれませんが、サヴィルロウのテーラーが作るスーツは結構派手なものが多いです。
裏地もですが、表地やデザインも変わったものを普通に作ります。
カントリーな柄だからこそ、本場を思い浮かべて、少し華やかなイメージで作るのもいいのではないでしょうか。
柄のイメージに合わせて、ポケットはスラントのチェンジポケットにしました。
背中が綺麗です。
M様、いつもありがとうございます。
このように、グリーンとブルーとスーツの生地にすでに2色入っている場合は、シャツやネクタイは遊ばず、この2色の中で収める方がまとまって品がよいコーディネートになります。
ここにピンクのシャツやオレンジのネクタイを持ってきては×××、ブッブーです。
ネクタイはモスグリーンかネイビー。シャツはサックスブルーが良いでしょう。
このように、色を1人にさせないということが、メンズファッションの着こなしではとても大切なことです。
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-Atelier BERUN-
東京都港区元赤坂のビスポークテーラー
洋装士:竹内大途