夏でもお洒落を

BERUNです。

あまりにも暑い最近の夏。
タックインをするシャツが基本ですが、タックアウトのシャツも何着かお作りいたしました。

リネンシャツにリネントラウザーズ。この組み合わせは紛う事なき鉄板のコーディネートなのですが、もう少し洒落っ気が欲しい方もいらっしゃるかもしれません。
その洒落っ気を、パナマハットであったり、スペクテイターシューズ(コンビシューズ)で加味することによって、バランスをとることができるのですが、それがない場合は、お仕事スタイルのように見えてしまう場合もあります。

来年以降、もう少しタックアウトのシャツも打ち出して行こうと思っております。

こちらはオープンカラーシャツ(開襟シャツ)に両胸にフラップポケットを付けたサファリシャツ。
前ボタンと袖口のボタンを大きめにすることで、シャツとアウターの中間のようなイメージを出すことができます。
こちらは少し厚手のリネン生地。本来であれば、ジャケットをお仕立てできる厚みの生地ですが、あえて贅沢にシャツにいたしました。
色もベージュ系ですと、秋口でも活用することができますので、とてもおすすめです。

「なんでこのシャツ、もっと早く紹介してくれなかったの!!」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。すみません。笑

来年の楽しみにぜひ取っておいてください!

Summer Tweed -Vintage Fabric-

私が持っている生地のコレクションの中でも、これはもう手に入らないだろう。。という生地が結構あります。
こちらの生地もその内の一つです。

70~80年代のドーメルのヴィンテージ生地。トニックなのですが、このトニックはどうやら普通のウールモヘアのバリッとしたものとは違うようです。

なんとホームスパン柄なのです。
ホームスパンとは、家で(ホーム)紡ぐ(スパン)という意味の直訳です。

本来ツイード生地で使われるこの織り方。
トニックがこんな生地を作っていたなんて。。なかなかお目にかかれません。

生地もウール/モヘアという感触ではなく、コットンも少し入っているのではないか、という生地感です。
もし仮に、ウール・モヘア・コットンだとすると、これはとっても面白い生地です。こんな生地、今はもう絶対に作らないでしょう。

昔の生地は、生地工場や服飾業界全体が勢いがあったので、色々と試行錯誤をして、最高に格好いいものを作ろうヨ!という思いがびしびし伝わってきます。
今となっては、これはちょっと時代感が出過ぎでしょ。。というものばかりですが、その大量のヴィンテージ生地の中で1%くらいの割合で、時代を超越した生地が隠れているのです。
それを見つけるのが楽しいのです。

こういうマニア度高めの生地は私が作りたい気持ちをググッと抑えて、気に入っていただけるお客様を待ちます。

生地に余裕がありましたので、こんなユニークな生地はぜひともブレイシーズも合わせてお作りして、4ピーススタイルでいきましょう!となり、いつもの大人の(ワル?)ノリで間違いない4ピーススタイルが出来上がりました。

インの2タック。最近増えてきましたね。
昨年まで、ツルツルピタピタのノータックパンツ履いてました。というようなファッション関係者のお方も、右も左も2タックがいい。という意見を聞くようになりました。

私は時代がノータックになろうと5タックになろうと、基本を忠実に現代のお洒落を楽しむという軸は変わりませんので、今後も同じスタイルでいくでしょう。

スタイルというのは正直なもので、取って付けたような着こなしはわかる人には一目でバレてしまいます。

大切なのは、やり抜くこと。凡事徹底。
これだと思ったら貫くことです。特にファッション業界は移り変わりが早いので、イカリを下さなくてはいつまでも波の流れに身を任せて揺られ続けてしまいますから、自分のこだわりポイントを見つけたら、早々とイカリを下ろしてしまいましょう。

ホームスパン柄のため、サマーツイードと称して、ベストはフラップを付けてスポーティな仕立てにいたしました。

バストとウエストの差寸が20cm以上あるT様。(例えば、バスト100cmでウエストが80cmだと、差寸が20cmということです)
差寸が大きいということは、どのように身体に合わせていけば良いか、そこにフィッターのセンスが問われます。
あまりボディコンシャスにはしすぎず、でもしっかりと合わせるところは合わせる。これは感覚的なお話なのですが、スーツはゆとり量をどのくらい取るかがとても大事なのです。

上着を合わせたスタイルです。
遠くから見ると、明るめのグレーのスーツにしか見えませんが、近づいてみると、あれ、何この柄?となるスーツです。

このような一風変わった生地の場合は、ボタン選びも大事です。
今回は、表生地と色を合わせたナットボタンを選びました。
これをもう少し暗めにしてしまったり、水牛ボタンにしてしまうと、ボタンが重たく見えすぎてしまい、生地の独特の表情が薄まってしまいます。

裏地やボタンは裏方でありながら、名脇役でなくてはいけないのです。

Simple is the best!!

持っていない人はいないのではないか、というくらい、全国民が一度は袖を通したことのあるネイビースーツ。

皆が持っていて当たり前のスーツだからこそ、上質なネイビースーツは際立ちます。

Taylor & Lodgeのラムズゴールデンベール。280−300gmsの平織りという、一着持っておけばどんな場面でも活躍する生地感です。
こういう良い生地はやはり良い仕立てで作りたいものです。最高の食材と腕のある職人が合わさった時、一級品が生まれるように。

ラペルや首周りの吸い付き、このレベルの生地や仕立てになると、誰が見てもわかるクオリティです。

シンプルだからこそ、何もやらない、そこに品が宿ります。

ネクタイは新作の淡いブルーのソリッドタイ。
まだオンラインショップにあげられていない新作のネクタイがいくつもあります。汗

H様、いつもありがとうございます!

Knit Jacket

「ニットジャケットが欲しいんです」
と、たまにお声掛けをいただきますが、これがなかなかムツカシイのです。

ニット素材の生地で格好いいものがなかなか世の中にないのです。

というのも、ニット素材というのは決して硬派な生地ではない為、真面目な生地を作っている工場はあまりやっていません。

となると、現代的な思考を持った生地ブランドになるのですが、そうなると、私好みなシックで上品さを感じるニット生地、というのは狭き門すぎるのです。ないものねだりとでも言いましょうか。

数年前、イタリアのナポリに構えるアリストンのアーカイブの生地を見ていたとき、とてもいい雰囲気のニット生地を見つけました。

ネイビーのヘリンボーン柄。こちらと同じく、ネイビーの無地のものもあったのですが、そちらもつい先日なくなりました。

一見どこにでもありそうな生地ですが、アリストン社の生地作りは結構やんちゃな物作りが多いのです。
とんでもな柄だったり色だったり、表はいいけど、裏の色がどぎつかったり。
こちらは裏も同色で、端正な生地!ニット生地で、これだけ普通な生地を、しかもやんちゃなアリストンが作ってたなんて。!意外と真面目な物作るじゃん。。

映画の時だけ優しいジャイアンのようです。

私はこのような、そのブランドの軸のスタイルからは変わっているけれど、いい意味で裏切られたようなモノづくりは大好きです。

真面目な生地ばかり作っているメーカーがちょっと羽を伸ばしてみたり。

素材はコットン&リネンなのですが、伸縮性があり、とても着やすいです。

ベージュのフレスコのトラウザーズに、ネイビーのリネンシャツを合わせたスタイル。
ニットジャケットは、タイドアップしてもいいですが、このように少しカジュアルに着るのがバランスがいいと思います。

年中通して使うことができますので、1着持っておくと便利です。

実は私もこの生地で最後の残りの分で作ろうと思っていたのですが、生地巾が足りないと戻されてしまいまして。。
こういうのも運命なのです。笑

いつもご覧いただきありがとうございます。

-Atelier BERUN-
東京表参道のオーダースーツ / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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