正統進化

BERUNです!
明けましておめでとうございます。

新年1本目のブログです。

ただ日々の1日が過ぎただけなのに、新年というのはやはり気持ちがいいですね。
2024年に変わり、どのような1年になるのか楽しみです。

2024年は元日から能登半島の震災、JALの飛行機接触と、不安を感じる三が日になりました。
被災地の1日も早い復興を心から願っております。

年末は早めに仕事納めをしまして、家族と宮古島に行って来ました。
残念ながら雨の日が続きましたが、大雨の中子供と海釣りをしたのはいい思い出です。笑

長男はBERUN製のツイードのキャスケットを気に入っており、南国沖縄でもツイードの風を吹かせていました。笑

最終日は晴れて、ギリギリまで釣りをしてました。

年明けは奥日光でのんびり。
10日間、たっぷりお休みをいただきました。

南国から雪国へ。

進化とは?

日々目まぐるしく進化しているものといえば、家電や車のような、日常生活に近く、変化がわかりやすいもの。
車は昔は工芸品のようなものが多かった認識ですが、今や家電の位置付けに変わったように感じます。
スイッチを入れてスタート。という人を乗せて走る大きな家電です。
電気で充電をして電気で走る。エコ!安い!とても便利な乗り物です。

空気抵抗をなるべくなくすために、美しいデザインを削ぎ落とし、ただの移動手段になっている車が増えているように思います。

車や洗濯機や掃除機を使っていて疑問に感じることですが、便利になったはずなのに、そのものの耐用年数はみるみる短くなっているということ。

掃除機もハイテクになったおかげで、今までのような詰まった、ゴミが溜まった、というシンプルな問題ではなく、「なんでこれ動かないんだ?」という素人では解決することが難しくなってきている状態が増えてきているように思います。
洗濯機も、以前話を聞いて驚いてしまったのですが、乾燥機付きの洗濯機は平均寿命が7年と短い。しかも価格は高い。
なぜそんなに短いのかと聞くと、中を乾燥で熱くするため、機械が熱さでもたないというのです。
これはなんともオカシイ話ですよね。
自分の中に入っている性能に、自分自身が対処できていないのです。
これを人間に例えるとどうなるんでしょう。

そんな理解することが難しい中で、いまだに洗濯機売り場で必ず売ってあるもの、それが二層式洗濯機。
左の穴で洗い、右の穴で水を切る。
しかも1~2万円くらい。
店員の方も、あれが一番壊れません。30年以上使っている方もいます。とのこと。
確かに、田舎に行くとあれが外に置いてあり、平気で使われている様子を伺うことができる。
掃除機も、今はスティック型やサイクロン型などが主流なのに対して、昔からある紙パック型のものが、実は一番吸引力も落ちずに壊れにくいということ。
しかも安い。

これは正統進化なのか?はたまた資本主義の輪の中に入っているだけなのか。

疑問を持つことは簡単ですが、それを自分の生活に落とし込むことは難しいわけで。
人間は一度便利を知ってしまうと、なかなか後には引けません。

私は自分の人生、できるところはなるべく不便を感じて生きていたいと思っております。

でもこれを勘違いしていただきたくないのは、ただただ不便がいいのではなく、その手間を愛おしく思えるものだけでも、意図的に不便を買っていこうということです。

その不便さえもかわいいなぁと思えるものを手にしていたいのです。

その「かわいい」は結構大事なポイントで、では便利さから抜けて不便を生きる!
と決めたとき、その不便の選択の先のものがかわいくなければ、愛着を持てないのです。
二層式洗濯機をかわいいと思えなければ、不便な家電に囲まれた生活を愉しく生きることはできないのです。
紙パックの中のゴミを捨てて、その時間を楽しめなければいけないのです。

私はここに愛着を感じることはできなかったので、家電はイマドキでいいやと決めました。(今までの話はなんだったんだ笑)

私は、車や時計や洋服など、より自分の人生の時間に密接に関わっているものにかわいいを感じます。

寒い時期は暖気をしないと不機嫌になる車が好きです。
だって、人間だって、朝叩き起こされていきなり1.5km走って下さい!って。
そりゃ無理な話です。

全自動アシストで走る車に乗っている時間に楽しさを感じられない性分です。

だって、移動時間は大切な人生の時間じゃないですか。そこに愉しさを見出せなければ、人生の時間がもったいないなぁと思うわたしです。

時計も巻いてあげる手間とその時間が好きで。
そして時計に関しては、時間を見るものではなく、身につける芸術品のような気持ちで着けています。
同じ芸術品でも、絵画は持ち歩くことはできません。

でも、洋服や時計は、身に付けて出歩くことができます。
「わたしはこういう趣味の人です」
と世界に表現することができるのです。

これは楽しんだ方がいいでしょうとわたしは思います。
そこに共鳴し合える人と繋がることができる。
会話が広がる。
そこに人生の広がりがあります。

ツイードスリーピース

昨年も例年通りツイードイヤーでした。
ツイード親善大使を任命されたら快く引き受けたいくらいツイードが大好きです。

いつもお越しいただいておりますM様。
BERUNに来られる前までは細身のスーツだったM様。約2年ほど前にお越しいただいてから、少しずつ着数が増えてきまして、この度当時の細身のスーツをほぼ手放したそうです。

ありがたいことに、弊店のスーツを着てから、今までのスーツが着れなくなりました。
というお声はたくさんいただきます。

それはうちのスーツがどえらいカッコええからですよぉおぉーと言いたいわけではなく、巷に溢れるスーツのサイズ感が、(わたしから見ますと)理想的なものが限りなく少ないからです。

どこかシャレっぽくしたがっていたり、トレンドを入れたりしている。
わたしが思うに、オーダーで仕立てるスーツには、オシャレやトレンドという”スパイス”は不要だと思っています。

これが既製服のブランドスーツであれば、流行を作るか今の波に乗るかをしなくては売れませんので、そのどちらかを選びます。

ですが、オーダーはその人のために作るものです。
そこに”わざわざ”流行を取り入れるのって、とっても無駄だと思うのです。

戦前の白黒映画を見ているのに、「つまらない!!アベンジャーズみたいな迫力がほしい!!」

と言っているくらいお門違いです。

トレンド、シャレ感を楽しみたいのでしたら、ブランドスーツをどうぞ!
オーダーをするなら、その世界線ではなく、自分のスタイルを構築していく方向を突き進んでいただきたいです。

オーダー店もその違いを理解していないところがとても多いです。

BERUNのスーツは、とことんフツーだと思っています。
フツーで結構。
なぜフツーでいいのかと言いますと、それだけ世の中にフツーの洋服がないからです。

あれこれ試行錯誤しすぎて、原点を忘れてしまっている。

究極、玄米に納豆をのせて、豆腐とネギを入れただけの味噌汁が美味しい。
ある日神様に、

「そなたの食事は今後納豆ご飯と味噌汁だけじゃ(たまに焼き魚もあげよう)」

と言われたとして、それはええーとなるかもしれませんが、元気に健康的に生きていくことはできます。

フツーを愉しむ。フツーを噛み締める。
それができる人が、本当の洒落者だと思います。

ブラウンのヘリンボーンのツイードスリーピーススーツ。
カッコいいですよね。。

本来は野暮ったいツイードという素材なのにも関わらず、スーツになると最高にスマートになるのが不思議です。

ネクタイは年末に完成した、ヴィンテージのLANVINの生地を使い作成したウールアルパカタイ。
こういうものは本数が限られているため、オンラインショップには載せることができません。

M様はちょうど届いた日に一緒に開封の儀をいたしまして、そのまま買っていただきました。笑

いつもありがとうございます。

カーキツイードスリーピーススーツ

こちらはカーキ色のツイードスリーピース。

カーキのスーツ?
なんて思うかもしれませんが、ツイードになればなんてことはない、普通に着られます。

バブアーと合わせてカジュアルに着てもいいですね。

U様、いつもありがとうございます。

グレーツイードスリーピーススーツ

お次はバイオリニストのM様にお仕立てしたツイードのスリーピーススーツ。

演奏家にとって、演奏中のノイズをいかに減らすかが最も大切なポイントです。

これは演奏家に限らず、日々仕事をするわたしたちも、洋服を着ていることをいちいち気にしていては人生の燃費がわるいのです

靴下が落ちてくる。
腕を上げるとシャツの袖が突っ張って気になる。
靴が緩い。
スーツの前ボタンがきついから開けてしまう。
ズボンが落ちてきてしまう。
などなど。

日々、当たり前に着ているものでも、わたし達は無意識レベルでストレスを感じています。

わたしが言いたいフツーというのは、まずそのストレスをなくしてみましょう。ということです。

洋服を着ている上で、ストレスが限りなくゼロに近い状態まで持っていくことが、わたしたちの本来のパフォーマンスを発揮する1番大切なことなのです。

そのストレスを無視しているというのはどういう状態かと言いますと、どこからかオイルやガソリンが漏れたまま走っている車のようなこと。
正常であれば、リッター20は走るのに、なぜか7,8しか走らない。

わたしたちは本来のパフォーマンスを発揮できていないのかもしれません。

そのストレスがなくなることで、燃費がよくなり、無駄が減る。

お洒落!格好いい!というよりも先に、そこに想いを寄せていただきたいのです。

M様も、今までは演奏中肩周りのキツさや動かしづらさを感じていたそうですが、それがなくなったと聞きました。
嬉しい限りです。

今回お仕立てしたのはダークグレーのツイード。
背中を表生地にして、ベスト姿でも演奏できるようにいたしました。

裏地はM様のイメージを考慮して、少し華やかさを出そうと、グレーとシルバーの玉虫色、ビスコースという光沢のあるものを選びました。
ツイードという落ち着きのあるものに、ビスコースの裏地を使うことで、粗野なツイードという印象だけではなく、少しの華を添えることができます。

硬く強いツイードですが、仕立てを柔かくすることで、ガチガチになりすぎない、上品な印象を持たせることができます。

これはわたしなりのバランス感覚で、ガチガチクラシックではなく、程よくモダンなテイストを入れることが大切だと思っています。

なぜかと言いますと、わたしたちが生きている時代はだからです。

コテコテクラシックもかっこいいとは思いますが、それは嗜好品であり、コスプレに近いものだとわたしは思います。

止まっているある時間のものを愉しむ。
それはリアルクローズではないのです。

わたしは2010年の創業時から、ずっとこのバランス感覚は大切にしてきました。
クラシックを踏襲しながらも、誰が見てもそれいいね!と思ってもらえるものを作る。
もちろん、見る人が見なければわからない奥深さもあるけれど、それ以外にも、誰が見てもいいと思えるものを作る。

わたしの大前提として、洋服を通じて人生を最高に楽しむ。という考え方がありますので、その洋服によって様々な人との出会いや、楽しい時間がある。

自分だけ、またはごく少数のわかる人だけでいいわ。というのはオタク的な思考です。わたしは社会性のある洋服というものだからこそ、本質を突きながらも、もっと多くの方に賞賛されるスタイルを追求するのがよろしいと思っております。

M様、いつもありがとうございます。

コーデュロイスーツ

ツイードのスーツ同様、コーデュロイのスーツも推していきたいところです。

T様はいつも作りたいものやテーマなどを決めずに、BERUNに来られた上で、話しながら決めていきます。

今回わたしがおすすめしたのは、コーデュロイスーツ。

色はグレー。

オフィスワークでネイビーかグレーでなくてはいけない。という方でなければ、冬は素材がたくさんあるので、自由に楽しめる季節です。

スリーピースでカチッとしているのに、コーデュロイ?なんの仕事をしている人だろう。笑

と疑問が残るスーツです。

カジュアル化しきった世の中、スーツの素材をカジュアルにするという別ベクトルの装いの愉しみ方もありますヨ⭐︎

コーデュロイのスーツはわたしも最近作りました。

680gmsという肉厚なコーデュロイ。太畝のガッチリしたスーツです。

こういうのを20年くらい着て、20年くらい寝かせておくと、ヴィンテージになるのでしょう。

ニットやプリントタイなど、色々届いてきてはいますが、まだアップできていないものがたくさんありますので、追ってご紹介いたします。

というわけで、2024年もよろしくお願いいたします!

-Atelier BERUN-
東京表参道のオーダースーツ / 洋装士

Haruto Takeuchi / 竹内大途

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